東京ハイダウェイ
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あらすじ
ようこそ、心休まる「隠れ家」へ。東京・虎ノ門の企業に勤める桐人は、念願のマーケティング部に配属されるも、同期の直也と仕事の向き合い方で対立し、息苦しい日々を送っていた。直也に「真面目な働き方」を馬鹿にされた日の昼休み、普段は無口な同僚の璃子が軽快に歩いているのを見かけた彼は、彼女の後ろ姿を追いかける。辿り着いた先には、美しい星空が描かれたポスターがあり――「星空のキャッチボール」桐人と直也の上司にあたるマネージャー職として、中途で採用された恵理子。しかし、人事のトラブルに翻弄され続けた彼女は、ある日会社へ向かう途中の乗換駅で列車を降りることをやめ、出社せずにそのまま終着駅へと向かう。駅を降りて当てもなく歩くこと数分、見知らぬとんがり屋根の建物を見つけ、ガラスの扉をくぐると――「森の箱舟」……ほか、ホッと一息つきたいあなたに届ける、都会に生きる人々が抱える心の傷と再生を描いた6つの物語。(「BOOK」データベースより)
外部リンク
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評判
東京ハイダウェイの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
東京ハイダウェイの総合評価:
8.00/10点 レビュー 3件。
感想一覧
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社員たちの抱えるモヤモヤや心の傷は等身大のもので共感が沸くし、他人の気持ちを一顧だにせずガツガツ生きる若手男性社員の姿も、この世の大多数の人間なら感じるであろう「鬱陶しさ」をまとっていて、そういう意味では敵役も平凡である。
僕は虎ノ門エリアをよく知っているつもりだったのだが、港区のプラネタリウムが虎ノ門にあったなんて、知らなかった。(マイナーな施設だから「隠れ家」になる訳だ。)品川区の水族館、夢の島公園(新木場)の第五福竜丸展示館&熱帯植物館、国立近代美術館(竹橋)のある部屋から見える夜景など、実在するマイナーな場所を紹介する街ネタ作品としても面白い。
短編集という構成だが各話は繋がっているので、続きが気になって一気読みする仕掛けになっている。
社会派のテーマ(水爆、男性優位社会、ハラスメント、性被害のトラウマ、非正規社員と正社員の格差、いじめなど)が各話で蔦のように絡みつつも、書き手の「主張」ではなく人物の内面の変化がお話のメインなので、書きぶりのトーンは穏やかだ。この穏やかさは、「隠れ家」でじっと自己恢復を待つ登場人物たちの姿にも重なる。
以上、感心させられた点を列挙したが、これらの要素を総合するとドラマや映画の原作にもピッタリのお話で、これが一流の商業作家の技なんだなあ、と感心させられた。