聖週間
登録されているタグ
※以下のグループに登録されています。
7.00pt
7.00pt
3.00pt
1pt
C
↑現実的
0.00pt
0.00pt
←非ミステリ
0.00pt
ミステリ→
0.00pt
↓幻想的
- このページのURL
あらすじ
聖夜の朝、娘は家族に撃ち殺された――。クリスマスの朝、人気女優カタリーナ・ミルルートの娘レーニが散弾銃で殺害された。かつての家畜小屋で死体を最初に見つけたのは母親のカタリーナだった。レーニは目を見開き、虚空を見つめていた。カタリーナの心の奥で、何年も抱え込んでいた感情がゆっくりと首をもたげた。四か月後、復活祭をひかえた聖週間の木曜日、クロイトナー巡査の友人キリアン・ラウベルトが運転する配送車の荷室から、女性の死体が発見された。女性は十数年前、交通事故で大火傷を負い、美しい顔の半分を失った元女優のハナだった。ハナは古い三階建てのアパートに住んでいた。アパートの居間の壁には様々な役に扮したハナの写真がたくさん貼られていた。どれも写っているのは顔の左側だった。ところが隣室に踏み入ると、火傷を負った右側の顔の写真ばかりが貼られていた。壁にはハナ以外の写真もあり、全部で百枚近くが貼られていたが、その中にカタリーナ・ミルルートのスナップ写真があった。その写真を壁からはがすと、裏にはレーニが殺された日の日付が書かれていた。捜査が進むと、家族が隠し続けてきた悲しい真実が明るみに出るのだが‥‥。フリードリヒ・グラウザー賞(ドイツ推理作家協会賞)新人賞受賞の《ヴァルナー&クロイトナー》シリーズ、第3弾!(「BOOK」データベースより)
外部リンク
※特設サイト・著者サイトなど
評判
聖週間の評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク
聖週間の総合評価:
6.33/10点 レビュー 3件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 2件あります。
Amazon書評・レビューを見る
そして4月、復活祭前の聖週間に配送車の荷室から、元女優ハナ・ローヴェルクの遺体が発見される。第一発見者は地元警察のクロイトナー上級巡査だ。
ハナとミルルート家の間には浅からぬ縁があった。さらにこの二人と関わりがあったルーマニア人女性ソフィア・ポペスクが行方不明になっている事実が判明する……
-----------------------
ドイツ南部のバイエルン州ミースバッハ刑事警察署の上級巡査クロイトナーと主席警部ヴァルナーが怪事件の捜査にあたる警察小説《Wallner & Kreuthner》シリーズの第三弾です。『 咆哮 』、『 羊の頭 』と同じく、またしてもクロイトナーが遺体の第一発見者となって、事件が大きく転がり始めます。
クロイトナーとヴァルナーの二人は、通常の警察バディとは大きく異なり、手を携えて捜査に当たる仲間同士というコンビではありません。というのも、クロイトナー上級巡査は制服外勤組である「保安警察(SchuPo)」、そしてヴァルナー主席警部は私服刑事の犯罪捜査部門「刑事警察(KriPo)」と、所属が違います。また一癖も二癖もあるはみ出しもの的存在のクロイトナーと、厄介な祖父の面倒を見ながら謹厳実直に捜査にあたるヴァルナーとでは、その性格は水と油。さはさりながら、クロイトナーが、かなり無鉄砲なやり口ではあるものの、ヴァルナーの私生活にかかわる案件に、奇妙に手を差し伸べるところがあって憎めません。
さて、事件の行方は二転三転。しかも、読者を欺き、映像化が困難な形で、物語が緊迫感をどんどん高めていくところは、前二作と同じです。その点では確かに読ませます。ドイツ語圏のミステリーを数多く訳してきた酒寄進一氏の優れた訳文にも助けられ、400頁を超える長編もなんのその、一気に読み終えることができます。
ドイツにまつわる情報もあちこちに散りばめられていて、ドイツ語圏文化に強い関心を持つ私の心もくすぐられます。
被害者のハナがドイツ系ロシア人でその血縁者はカザフスタンに住んでいること。ヴァルナーの祖父マンフレートが口ずさむのはハインツ・リューマンのヒット曲「どんなに乙にすました女も俺にかかればいちころさ(Ich brech’ die Herzen der stolzesten Frau’n)」であること。ドイツの謝肉祭のハイライトとなる日を「バラの月曜日(Rosenmontag)」と呼ぶこと。ツィムトシュテルン(Zimtstern)というクリスマスの星型クッキーや、ビーネンシュティッヒ(Bienenstich)というアーモンドをトッピングしたイーストケーキがあること。
とはいえ、食い足りなさが残ったのも事実です。
描かれている怪異事件と「聖週間」という舞台設定との間に連関性は特段みられません。復活祭にまつわる仕掛けがされている様子はないのです。また、被害者とその家族に対して肯定的な感情移入をする余地は見いだせず、事件の性格はまったくもって後味の悪いものです。
そして事件の背景に、一般読者にとって卑近な社会問題や今日的課題といったものが感じられない点も、私がこの小説をあまり評価できない理由です。同じドイツ語圏作家では、フェルディナント・フォン・シーラッハやネレ・ノイハウスのほうが、ミステリー小説を使って今という時代を切り取ってみせるという気概が感じられて、私の好みとするところです。
.