吸血鬼ハンターたちの読書会
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時代は80年代後半、舞台は南部アメリカの閑静な住宅街。ここに住まう主婦たちによる読書会の様子から物語は始まる。主人公はこのメンバーの一人、パトリシア。序盤では読書会における女性同士の微妙な感情的遣り取り、ちょっとした家族の問題が描かれる。そんなある日一人の老婦人が狂乱状態で死亡、それと同時に奇妙な男がパトリシアの近所に越してくる。 この男ジェイムズ・ハリスは豊かな話術と潤沢な資産を持ち、街の男たちから高い信望を得てしまう。パトリシアも一度は心を許すが、郊外で起こる不気味な事件とハリスとの関連性が浮かび上がり、徐々にハリスを疑い始める。そして遂にパトリシアは恐ろしいものを目撃してしまうのだ。 密かに街に棲み付いた吸血鬼、死の影に覆われ荒廃してゆく街、それに決死の覚悟で挑んでゆく主人公。『吸血鬼ハンターたちの読書会』の物語骨子はスティーブン・キングの傑作吸血鬼ホラー『呪われた町』と同一であり、『呪われた町』同様の優れた吸血鬼小説として完成している。平和で日常的な光景がじわじわと暗い孔に落ちてゆく構成はモダンホラーの真骨頂だろう。しかしこの作品が真に独特であり読ませるものとなっているのは、これが「女たちの戦いの物語」であるという部分だ。 物語に底流するのは男たちによる「既婚女性かくあるべし」というアンコンシャス・バイアスだ。妻は夫に従い粛々と家事をこなすのが役目、といったアレだ。主人公パトリシアは街に起こる怪異を夫を始め街の男たちに訴えるが、「女が馬鹿な事を言っている」と耳を貸そうとしない。この「男たちの徹底的な無能ぶり」には読んでいて本当に唖然とするほどだ。 だからパトリシアは自分でやるしかない、と立ち上がる。この物語は、非力な主婦が懸命に戦う姿がなによりも読ませるのだ。孤軍奮闘するパトリシアに一人また一人と共闘する女性が現れる様子も胸を熱くさせる。しかし敵となる吸血鬼は狡知に長け超常の力を使い冷酷無比の存在だ。パトリシアたちの戦いは困難を極め恐怖に彩られたものとなる。そして女たちの絆も決して盤石という訳にはいかない。このハラハラ感が読んでいて堪らない。 この物語は男性社会から軽んじられてきた女たちの耐えに耐えた挙句の結束と反撃を描く。対する吸血鬼は社交的で自信満々で人間社会でホモソーシャルに振る舞う存在で、女に対する暴力は情け容赦ない。つまりこれは男そのものの暗喩ということではないか。それと女たちが戦う図式はとても象徴的だろう。 | ||||
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基本的に主人公が役たたずなのでカタルシスがない 有能家政婦のほうを主人公にしたほうが良かったのでは?と思う | ||||
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ネトフリのストレンジャーシングスとサンタクラリータダイエットを足して2で割ったよう。それぞれが短い章立ては、ドラマのエピソードのようにすごい引きがあるので、章を読み終わるたびにドキドキしてしまう。面白かった。 | ||||
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物語はお堅い読書会を抜け出した主婦たちの気儘な集会(お題は実録犯罪本)の発足から始まる…ある日語り手はご近所の女性に襲われる。そして急死した女性の甥と親しさを増すが認知症の義母の言動が事態を悪化させる。フレンドリーに近づく妖しい男の正体は勿論アレだが主婦の日常との距離感が絶妙だ。例え自分の妻だろうと女性は皆愚かだと思っている夫には家庭の為に従い、家族という感情の檻に囚われて何もなかったかのように振る舞う彼女たちも、やはり子供たちの為に立ち向かう。設定こそスタンダードだがこの展開には新しさを感じた。 | ||||
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期待せずに読み始めたらびっくりするくらい面白かったよ。モダンホラー好きであればチェックして損なし。キングというよりクーンツ。キングだったら吸血鬼が出てくるまでにこの10倍の頁が必要。 | ||||
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