構造素子
- SF (392)
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L-P/V基本参照モデルという概念を扱いつつ、物語の中で物語が階層的に展開される。独特の読書体験で目新しく、意外性のある展開も仕込まれている。 一方で、序盤から作中作が長く語られ、その間、登場人物に感情移入しにくい点、物語の起伏が弱く感じる点がネック。 また設定面も、基本参照モデルは複数の要素からなるのに作品で主に扱われるのは一部分だけであった。スケール感の大きい設定で、最初は作中でこれをどう扱うのかワクワク感を覚えただけに、残念だった。 文章表現は、独特な文体でやや難解だが、刺さる人には刺さると感じる。 | ||||
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本作はSF小説であり、エンタメ作品ということらしい。そして自分は本作をまったく面白いと感じず、読むのが苦痛であり、だから星一つをつけた。もちろんこれだけだと所謂ノットフォーミーというだけのことであり、話が終わってしまうので、もう少し何か書いてみたいと思う。 本作では、数理論理学や数学基礎論を思わせる用語が、冒頭から洪水のように押し寄せてくる。最初のページではまず 「「A=’A=false and A=true’」。以下の文字列はその論理式に含まれる。」 と前置きされる。しかし評者の論理学の知識に照らすと、これは論理式ではないし、強引に解釈しようとしても何を意味しているのか見当もつかない。その後も「L-P/V基本参照モデル」などという、数理論理学にインスパイアされたであろう用語が並ぶ。それらに論理学的な意味はないが、「それっぽい」記述が延々と続くので、論理学の知識があればあるほど頭が混乱してくるのは間違いない。インターネットで「日本人だけが読めないフォント「Electroharmonix」」というのを見たことがあるが、あれに似ている。 もちろん、本作はSF小説であり、エンタメ作品ということなので、論理学的な正確性など全く重要ではないはずだ。たとえば、エヴァンゲリオンに出てくる宗教用語らしき何かに意味はないとか、スターウォーズがあらゆる物理法則を無視しているとか、そんなことを糾弾しても仕方がない。実際、評者はエヴァンゲリオンやスターウォーズの大ファンである。したがって、つまるところ本作の問題は、面白くないことである。少なくとも評者にとっては。 巻末の「選評」で、小川一水氏が以下のように述べている。 「冒頭に示された「A=’A=false and A=true’」は多義的な解釈ができる論理学の命題だが、ここでは恐らく「この話は偽である」と言っている。」 評者の論理学知識では、そのような解釈ができることは思い至らなかった。もしかしたら、本書を「面白い」と思うために必要なのは、このような卓越した読解力なのかもしれない。 | ||||
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ポストモダン哲学で痛い目を見たはずだけれど、こういうの(e.g., 千葉雅也の文章やゴジラSPの会話)は、もういい加減やめましょうよ。この本が「選考会で絶賛を浴びた、現代SF100年の類い稀なる総括」とか言われているから、翻訳可能で世界中の誰にでもちゃんと読めて、そして感動できるテッド・チャンや中国SFに完全に負けているんでしょう。 私は、いちおう科学者・研究者として日々仕事をしています。研究をして、英語で論文を書いて、学会発表をして、ときには海外で講演をしたりしています。日本の科学力の衰退が叫ばれて久しいですが、それはいくぶん国の政治や文部科学省のせいも多少はありますが、やはり大学や教育をする者(私を含めた我々自身)の責任の方が遥かに大きいと思っています。まあ、大学教員のほとんどは、国が悪いとSNSで愚痴っているだけですが・・・ 同様に、日本のSFをダメにしているのは、作者自身とそれを評価する身内、つまり業界全体が自滅しているだけではないでしょうか?と、この本を読んで強く思いました。別に、中国SFを持ち上げるわけではありませんが、ちゃんと「翻訳可能な文章」として世界に輸出できるような、感動できるような、世界の読者を獲得できるような、そんな世界標準の物語を書けるSF作家は日本にいないんでしょうか?芥川賞作家の円城塔ですら、ほとんどの作品が英訳されていない状況は、かなりやばいのではないでしょうか? 日本のとある数学者は、誰にも理解できない論文を500ページ書いて世界から顰蹙を買い、それでも日本人はみな絶賛していましたが、身内受けもいいところです。日本人って昔からこうな気がします。 | ||||
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著者の他作品が好きで手に取ってみました。 書き出しから世界観が全くわからず、挫折。しかし、なんとか読んでみたいと再挑戦した際、巻末の便概に気づき、かなり理解の助けになりました。が、やはり最後まで読み通せませんでした。 作者が「参考」として付記したあとがきには、「あらゆる理解は誤解である」と記され、また「あてもなく書き始めた」小説であることが明かされます。もはや読解を拒否しているのかも知れません。 そして単純に、面白さを感じる部分がありませんでした。 これはハヤカワSF大賞だというのは甚だ疑問ですが、意欲的にSF思考を世に発信する著者を見出してくれた意味では良かったのかも知れません。 読まれる方は覚悟して、もしくは冒頭数ページや巻末の便概をチェックしてから読み始めることをオススメします。 | ||||
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