サーキット・スイッチャー
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完成度の高いSFである。テンポよくスリリングなストーリーが展開し、読むものを魅了する完成度の高いSFである。 だが、本書の魅力はそれに止まらない。同時に、AIが抱える社会的問題にも踏み込んでおり、興味深い。 主人公は自動運転システムを実用化したベンチャー社長エンジニアだが、事件に巻き込まれる中で、技術の行先を見届ける義務を自身に課す。 嘗ては「原子力がもたらす明るい未来」を純粋に信じることのできる時代があった。反対派はやがて孤立し、時代遅れとして憐みの対象となった。そして実際に発生した惨事は「予想外の出来事」とされた。歴史は繰り返すだろうか? AIの安全性神話を疑いつつも、受容の道を選んだ場合、どのような立場を取り得るだろう?著者は、主人公の口を借りて、「行先を見届ける義務」を自身に課している。 LLMの可能性を見定めてから動こうとしたGoogleはOpenAIにしてやられた。なので、ビジネスの鉄則は、不透明を先送りしつつ、先に進もうということだ。だが、果たして人間社会はAIを人類の幸福に貢献する技術として制御し切れるだろうか? 不透明な中、惨事を予想外と呼ぶ不誠実は許されないだろう。そこで「行先を見届ける義務」が誠実さを失わないための行動規範となる。 義務は安全運転に限定されない。ありえる様々な社会問題を見届ける義務があり、一部は本書で触れられている。 著者には、触れられていない課題も含め、義務を全うして欲しい。というより、AIという時代に生きる私たち全員は、義務から免れない。The future is in our hands | ||||
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一番読まないジャンルですが、安野さんの書くものであれば挑戦したいと思い、読みました。 面白かったです。すぐに読み終わってしまってもったいない気持ちになりました。読んで良かったです。 他の作品も、読んでみたいと思います。 | ||||
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自動運転車をテーマに、従来とは少々切り口が異なる「現代版トロッコ問題」に回答を見出していくストーリーです。AIvs人間の設定でよく見られる、倫理感や正義感を問うような心情的なアプローチではなく、設定に沿った合理的なアプローチで結末を導くため、フィクションでありながらも、「なるほどね~」と、うなずかされながら結末まで一気に読み終えました。 設定されたルールのわかりやすさと、ルールの裏を突くことで展開されるストーリー、そして近未来的な世界観は、トム・クルーズ主演の「マイノリティ・リポート」見た後と同じ感覚を得ました。 | ||||
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都知事選でお名前を知ったので読ませていただきました。 途中まで、どこかの映画で見たような展開かな…と思いましたが、犯人の人格がわかってくるあたりで(多分著者の思惑通り)ぐっと引き込まれました。 ただ、最後の主人公の選択は、それによってどのような影響が出そうなのか(悪用する人が出そうな気もするし、技術の透明性によりみんなが監視できていいような気もするし…)正直わかりませんでした。まあ、主人公自身もよくわからない、というお話でしたが。 著者が選挙で標榜していた「デジタル民主主義」は非常に大事なことかと思いますし、AI活用のまっとうな方向のように思います。知事にならなくても貴重な能力を活かすことはできると思いますので、ぜひ熱意を持ち続けてほしいです。 | ||||
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東京都知事選で好感を持った安野さんの小説『サーキット・スイッチャー』。 仕事がシステム開発業界で、サスペンス小説好きで、安野さん好きの僕にはトリプルで面白かったです。 本書は、近未来SF小説、サスペンス・ミステリー小説、AIのビジネス・哲学書の色々な側面があるけど、AIビジネスや自動運転の技術的・倫理的な問題・課題をエンターテインメントとしてまとめあげていてスゴイ。作家さんとしての才能もあるなんて多才すぎる。 本書を読んだ後、ブラックボックスで中身が見えないAIの問題・課題をちょっと考えてみました(AIに限らないものになってしまいましたが)。 ・開発者がいくら完璧かつ公平に作り上げても、別の第三者の修正により開発者が意図していない動きになったり、公平性がなくなる可能性がある。アルゴリズム開発者だけではなくサービス提供者全体の技術、倫理を高めていく。 ・ヒトや社会が選んで受け入れた製品/アルゴリズムが正解になってしまう。弱者が不利になる可能性がある。提供者だけでなく選ぶ側の技術、論理を高めていく。 ・サービス提供者が経済的合理性を優先すると、社会倫理から外れる可能性がある。一方からは社会倫理が外れてるように見えても、違う視点からだと正解になる場合がある。アルゴリズムが選択・決定するための優先順位を提供者・受益者で議論して更新していく。 本書を読んで、考えたり議論したりするのはAI倫理の教育にも良さそうです。 | ||||
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