強盗請負人
- クライムサスペンス (51)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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本邦初紹介のアメリカ人作家の作品。引退前の最後の仕事にする予定だった請負強盗を生業とする男が、もう一仕事を強制され、仲間とともに命がけで戦うアクション・クライム・サスペンスである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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導入部のラスベガス・ショッピングストリート内宝石店へのバイク強盗のシーンがスピード感あふれ、あまりに見事なので期待が大きく膨らみましたが、そこから先は場所を変えながらパーティー・ピープルたちが酒とあらゆる種類のドラッグを楽しむ展開がほぼ主軸となってしまい「都合の良い偶然の連鎖」が続くという「先細り」「寸止め」感が充満してきます。 引退したいのにできないのは予想通り人質を取られるからですし、義憤にかられてやむなく犯罪に手を染めるというよりは自業自得の感も強いので主人公の疑似ファミリーにはあまり感情移入ができませんでした。 ラストのどんでん返しもほどほどです。でもどこか海外の海岸でデッキチェアに寝ころんでビールを飲みながら読むにはちょうどいいサイズと内容かと思います。いつになったらそれができるのか、まったく想像すらできない現状が悲しすぎます・・・。 | ||||
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原題がLove And Theft。愛と盗賊、みたいな題名で、邦題が「強盗請負人」って差があり過ぎますよね。 内容も、当然ロマンス色が強く、アクション小説をイメージして読むと期待を裏切られます。 冒頭の強盗シーンから、280ページ目くらいまでは、ダラダラと色恋の話が続くので退屈です。 最終版のクライムシーンも、ハッキリ言って展開が分かりづらいし、伏線とも言えない伏線も全く活きていません。 ネタバレになるので書きませんが、「その描写(シーン)って必要?」みたいなものが複数あります。 なんでこれを選んだんだか・・・ 何度も言いますけど、ジョー・イデのIQシリーズや、ヴィクターシリーズは本国ではかなりのシリーズになっている、つまり人気があるわけで、そっちの続編を刊行して欲しい。 本作は、つまらなくはないけど、強盗請負人って小説ではないです・・・・ | ||||
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「強盗請負人 "Love And Theft"」(スタン・パリッシュ 早川書房)を読み終えました。<悪党パーカー>の如きケイパー小説なのかと思いきや、良い方に向かって少し違っていました。 のっけからラスベガスのホテル&カジノを襲撃する盗賊たち。ラスベガス都市警察。FBI。疾駆する二台のオートバイ。iPhoneのカメラで撮される独占映像。そのシャープなカッティングは、比較的最近見たNetflix映画「6アンダーグラウンド」(マイケル・ベイ)の緻密でスタイリッシュな映像などを想起させながら、とてもエキサイティングでした。 その「仕事」を成功させた主人公・アレックスは、「強盗請負人」としての己が人生を振り返りながら、メンタルをすり減らし、麻酔薬に依存し、その仕事から足を洗うことを考え始めた矢先、ケータリング業を営む「運命の女」ダイアンと出会います。交錯する人生。遡る過去。片時も忘れたことのない或る「喪失」。デニス・ルヘインが書いた「ザ・ドロップ」なども思い出しながら、特に大きなアクションが起きない中盤が実はかなり読ませます。アレックスの娘・パオラとダイアンの息子・トムの存在が大きくなるにつれ、このクライム・ノベルにドメスティックな視点からの小説的な膨らみをもたらします。 健康、愛、金に殉じ、それらを存分に楽しむ生き様に満足できなくなった男と女の距離感が、この国のスリラーでは描かれることのない、犯罪者として生きることの罪深さの裏側に拡がる「憧れ」とも呼べるような希求へと結実していてとても味わい深い。<システム>の中で働かないことなど果たしてできるのだろうか? 残念ながら清廉潔白な人生から遥か遠くにいる私のような人間にも理解できるようなこの世の”あわい”を語るアレックスとメキシコ人、麻薬密輸業者・マリセルの長い会話が絶品だったと思います。導師(メンター)は、いつまでも「導師(メンター)」としては、いられない。 そして、ラスベガスからメキシコを経て、ヨーロッパの或る場所へと向かうラスト・ミッション。ストーリーの詳細を明かすことはできませんが、とてもソリッドな幕切れだと思います。 瑕疵があるとすれば2点。パオラとトムの存在が、(次回作への伏線なのか)小さく貶められていること。また、あいも変わらず脇役でいる時の米国の法執行機関が無能なこと(笑)。 | ||||
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