ヒヒは語らず
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「ヒヒは語らず」(アンナ・カロリーナ ハーパーBOOKS)を読む。 舞台はスウエーデン、ストックホルム。警察官出身の作家のデビュー作だそうですね。主人公アマンダは、姉の死の真相を探るべく、警察大学を経て女性警官になり、ストックホルムの<深い闇>の中へとエネルギッシュに突き進んでいきます。勤務するソルナ署の面々を操り、サイコパスで、おおよそ誰からも共感を得られることのない強盗対策チームの課長、マグヌスを翻弄し、麻薬の売人でもあったもう一人の主人公、アドナンの下へと一線を越えながら私設アンダーカバーを仕掛け、姉を死に至らしめた「真実」へと身体を張ってアプローチしていきます。 長尺のストーリーはいくつかの銃撃戦があることはありますが、特に派手派手しい事件が起きるわけでもなく、アマンダ、アドナン、マグヌス、マグヌスの妻の視点からかなり「ドメスティックに」語られていきますので、少し退屈な場面もありました。 ストックホルム社会に蔓延するドラッグ、過剰なセックス。ユーゴスラヴィア系マフィアの存在。そして、性差別とそれにまつわるハラスメントが臨場感を持って、かなり強調されて描かれています。 驚きましたが、しっかりと「伏線」が張られています。少し退屈でも、おそらく読者は最後の最後で報われるのだと思います。だから、あまり詳細を語ることができません。「ヒヒは語らず」というタイトルは伊達ではなかった(笑)と言っておきます。 警官であるにも関わらずアマンダが、「悪党」アドナンに寄せる心情もまた、グレイ・ゾーンに立ち上る「愛」という名のマジックを垣間見せて絶品だと思います。善悪を別にして女が男の<身体>を愛する時、男そのものを愛した時、スリランカの美しいビーチが神々しく現れてくれます。 次回作をとても期待しています。 (誰に尋ねられたわけでもありませんが、私もまたアドナンがずっと観たいと思っていた映画「ザ・タウン」(監督:ベン・アフレック)の大ファンです) | ||||
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