(短編集)

歌う白骨



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初公開日(参考)2004年12月
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歌う白骨 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)

2004年12月01日 歌う白骨 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)

霧深き洋上で忽然と消えた灯台守。やがて死体で発見された男を前にして、科学捜査の七つ道具を納めた、法医学博士ソーンダイクの緑色の小型トランクが開かれた…。物語前半で犯人を明かし、後半で完全犯罪のほころびを暴いていく“倒叙推理小説”と呼ばれる形式をはじめて試みた、フリーマンの代表的短篇集。(「BOOK」データベースより)




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歌う白骨の総合評価:8.14/10点レビュー 7件。Dランク


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No.1:
(5pt)

歌う白骨の感想


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氣學師
S90TRJAH
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No.6:
(5pt)

「落魄紳士のロマンス」は、恋愛小説の傑作だと思います

倒叙ミステリーの傑作短編ばかりで、面白い作品集です。

特に「落魄紳士のロマンス」は、もはやミステリーの枠を超えた恋愛小説の傑作だと思います。
ラストが感動的です。(いつもは冷徹なソーンダイク博士が思わず涙を流すほど)
一番好きな作品です。ぜひとも一度お読み下さい。
創元推理文庫からも「ソーンダイク博士の事件簿Ⅰ」に
「おちぶれた紳士のロマンス」として収められています。
歌う白骨 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)Amazon書評・レビュー:歌う白骨 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)より
4861563151
No.5:
(4pt)

倒叙ものの嚆矢

倒叙ものといえば、すぐに思い浮かぶのは『刑事コロンボ』。
しかしコロンボが犯人と探偵の対決を主眼としているのに対して、
その嚆矢であるフリーマンの小説では、
探偵(ソーンダイク博士)と犯人は、ほとんど相まみえない。
探偵が犯人の居所を突き止めるまでが、物語の主眼である。

面白さでいえば、コロンボのスタイルに軍配が上がると思うが、
それは倒叙ものの一つの進化の形を示すものであり、
映像という新しいメディアの特性によるところも大きい。
単純な比較をするわけにはいかないだろう。
「倒叙ものの原点はこういう味わいなんだ」
ということを知る上でも、読む価値のある古典である。
歌う白骨 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)Amazon書評・レビュー:歌う白骨 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)より
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No.4:
(4pt)

歴史的作品

1961年に『世界推理名作全集 3 クロフツ・フリーマン』として出たものの復刊・文庫化。
 本書は嶋中文庫として出たもの。
 Richard Austen Freemanの『The Singing Bone』(1912年)の翻訳。
 ソーンダイク博士の活躍する5本の短篇が収められている。収録されているのは、「オスカー・ブロズキー事件」「計画された事件」「反抗のこだま」「落魄紳士のロマンス」「老いたる前科者」。いずれも他の短編集やアンソロジーに収められているので、初めて見る作品は少ないかも知れない。
 ソーンダイク博士の科学捜査がすごい。顕微鏡でなんでも分かってしまう。
 本書は倒叙という形式を初めて使った作品としても有名。歴史的価値は高い本だろう。
 ただ、いまも読んで面白いかといわれれば、うーんと考えてしまう。科学捜査に頼ってばかりで推理の冴えは見られないし、プロットにもひねりがない。倒叙の側面から見ても、現代の科学捜査のレベルからいえばミスだらけで、読んでいてハラハラしてしまうほどだ。ソーンダイク博士の発見するミスなど、全体のほんの一部でしかない。
 とはいえ、ホームズのライバル、ミステリ史上からすると、読んでおかなければならない一冊だろう。
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No.3:
(5pt)

世界初の「倒叙推理小説」は、近代ミステリの草創期に書かれたとは思えないほどの秀作だ

この「歌う白骨」は、犯人の側から事件の進行を描く「倒叙推理小説」という手法を初めて取り入れた作品集であり、5編の中篇作が納められている。 

この5編は、いずれも前・後半の二部構成となっており、「老いたる前科者」以外は、前半で犯行の過程を描き、後半で捜査の過程を描くという体裁で、「歌う白骨」というこの作品集のタイトル名は、「反抗のこだま」第二部の表題から取っている。  

この作品集は、コナン・ドイルのホームズ物と同時代、近代ミステリの草創期に出版されているのだが、いずれもが、当時の作品とは思えないほど、予想以上にレベルの高い作品揃いであるのに驚かされる。  

特に、「オスカー・ブロズキー事件」、「計画された事件」、「落魄紳士のロマンス」の出来が秀逸なのだが、その中でも、やはり、一番の傑作とされている「オスカー・ブロズキー事件」が、「倒叙推理小説」としての完成度が、一番高い。犯人が犯罪を決行するに至るまでの心の揺れと偽装工作、その偽装工作を論理的・科学的手法で一つ一つ解きほぐし、次第に犯人に近付いていく探偵の捜査の様子が克明に描かれているだけでなく、最初に犯人の側から描いた犯人と探偵の出会いの場面を、探偵の側から再現し直してみせる手法も、同じ情景でも、正反対の立場から描くと、どれだけ違うかを見事に読者に対比して見せる斬新な手法であり、素晴らしい。

ちなみに、本書解説によると、フリーマンは、当時のイギリス小説界においては、ドイルと並び称される二大花形であったそうなのだが、今では、その知名度は、ドイルに比べ、大きく遅れを取ってしまっている。しかし、この作品集で法医学者ソーンダイク博士に駆使させている論理的・科学的捜査手法は、明らかにホームズ物のそれより緻密であり、「落魄紳士のロマンス」は、一般小説として見ても、なかなかの作品に仕上げている。フリーマンは、もっと評価されていい作家だ。
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No.2:
(3pt)

ホームズのライバル ソーンダイク博士の探偵譚

作者オースチン・フリーマンは、シャーロック・ホームズと同時期に活躍した名探偵ソーンダイク博士と、ミステリの一形式、倒叙ミステリの生みの親として知られています。直感に頼らずに、「携帯実験室」とよんでいるさまざまな実験道具を詰め込んだカバンを持ち歩き、小さな証拠品を綿密に調べ上げていく捜査法のソーンダイク博士の創造はもとより、はじめに犯人とその犯した罪を書き(犯人をハッキリと書かないままのもありますが)、犯人あての興味を削ってまで、犯罪をどのようにして見破ったのかに重みを置く倒叙ミステリ、その後この形式で多くの名作傑作ミステリが書かれているのをみても、作者のミステリ界への貢献は大きなものがあるといえます。
ソーンダイク博士は、ライバルのホームズと比べるとなんとも地味(ホームズが目立ちすぎということもありますが)、変装しての尾行もなく、突飛な言動で周囲の人を驚かせたりもしないのですが、犯罪現場で見つけた証拠品を実験道具を使って調査分析、一つ一つ証拠を積み重ねていくというその地道な調査法にかえって好感が持てます。
時代を感じさせる、すでに古典といってもいいようなソーンダイク博士の探偵譚ですが、現代のミステリしか読んだことがないという人にはけっこうおもしろく読めるのではないでしょうか。
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