細い線
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これはミステリーというより、殺人犯が登場する普通の小説という感じがしました。裏表紙には「これぞまさしくサスペンス」と書いてありますが、サスペンスどころか全体的に退屈でした。 | ||||
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偉大な江戸川乱歩も、ときどき、とんちんかんなミステリの推奨をしていたが、その実例のひとつ。 というか、そもそも、ミステリはおろか、サスペンスですらない。 殺人が起こるが、その動機や手法もいまいち。 文学的心理描写も類型的。 自分勝手な主人公と、その人を取り巻く物分りの良すぎる周囲の人にもいらいら。 感情移入ができない。 解説もいまいち。 なんで、わざわざ新訳版を出したのだろう。 もっといい本あるのに。 あまりおすすめしません(ー ー;) | ||||
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原題 The Thin Line(1951年刊行) 手に汗握るサスペンスとか、巻措く能わずなどという類の面白さではなく、真綿で締め付けられるような焦燥感が読み手を掴んで離さない、日常に潜む陥穽を描いて本当に怖い小説だ。特に結婚している人間には殊更。 題名の表す通り、ふとした弾みで一線を踏み外し、殺人者となった男の心理と運命を克明に描写し、時代や場所を超え秀れて普遍的な物語。それ故、成瀬巳喜男の『女の中にいる他人』(1966年)を始めとして再三映像化されているのだろう。特に冷ややかな恐怖が余韻深い結末は秀逸。 | ||||
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作者のアタイヤEdward Selim Atiyahは、レバノンに生まれイギリスのオックスフォードに留学し、スーダンの大学で歴史を教え、スーダン政府の役人をつとめたこともある。自伝や歴史に関する本もあるが、ミステリで知られているのは本書だけだ。 1951年に発表されると、ニューヨーク・タイムズの書評紙に1951年から52年にかけてのベスト15として選ばれ、江戸川乱歩はそれを受けてジョセフィン・テイ『時の娘』と同じくらい独創的なサスペンス、と賞賛している。 筋は簡単で、犯人も最初からわかっている。不倫関係にある既婚女性を殺してしまった男が、まったく疑いを受けていないのに最初は妻に、次に友人で被害者の夫に罪を告白し、最後には警察に出頭しないではいられなくなってしまう。その殺人者の心理過程がうまく描かれているだけではない。この物語の結末は流れからすれば自然だが、それでも静かなショックを与える。 この作品を翻案し、成瀬巳喜男が監督した『女の中にいる他人』という映画があると知り、観てみたいと思いました。 | ||||
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傍目にこれとわかる強烈な動機も感じさせずに、なんとなく情婦を殺してしまった男。捜査の手が伸びてくる可能性もまずない。しかし、男はもともとは善人であり、必死に心の平穏を得ようとする葛藤が全編を通して描かれる。現実性を欠いた夢のような状況のもとで犯した殺人という、自分でも信じられない罪を背負った男にとって、平穏とは何なのか? 他方、夫のおかしな言動から徐々に不審を抱き始めた妻が、家族を守るために最後に見せる現実的な解決は、悲劇的ではあるけれど、奇妙にほっとする現実生活への回帰に思えた。 心に残る作品。 | ||||
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