無実



※タグの編集はログイン後行えます

【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

8.00pt (10max) / 1件

7.50pt (10max) / 2件

Amazon平均点

3.60pt ( 5max) / 5件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
1pt
サイト内ランク []B総合:1619位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

23.00pt

62.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2016年06月
分類

長編小説

閲覧回数1,623回
お気に入りにされた回数0
読書済みに登録された回数2

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

2016年06月08日 無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

盲目の私立探偵のシリーズを細々と書き継いできた作家のウルリクソンは、これまでベストセラーとは無縁だった。だが、車椅子生活の妻と幼い娘との日々を描いた自叙伝が思いもかけないヒットとなり一躍時の人に。そんなウルリクソンのもとに一通の手紙が届く。それはかつて関係を持った女性の娘が、彼の実の娘だとの法的申し立てなのだが……。堕ちていく作家の葛藤と家族の不屈の絆を描き、全米を論争に巻き込んだ問題作!(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

無実の総合評価:7.33/10点レビュー 6件。Bランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

ちょっと尻すぼみだけど、読ませる

2001年に「著者略歴」でデビューし、高評価を受けながら、なかなか次作が発表されなかったジョン・コラピントの長編第二作である。
大して人気ではないミステリー作品シリーズを書き続けてきたウルリクソンだったが、娘の出産時に妻が脳卒中になり、車椅子生活を余儀なくされてからの日々を描いた自叙伝が大ヒットし、一躍、時の人となり、TVのインタビュー番組にも出て注目を集めるようになった。そんなある日、若き日に関係を持った女性が亡くなり、その娘である17歳の少女クロエから「親子関係の確認と保護」を求める召喚状が届いた。驚いたウルリクソンだったが、DNA鑑定の結果でも娘であることが証明され、クロエを新しい家族として迎え入れることを決心する。裁判所で初めて会ったクロエはあどけなさとコケティッシュな魅力を併せ持つ美少女で、ウルリクソンはしだいに心を奪われるようになり、とうとう最後の一線を越えてしまうことになってしまった・・・。
クロエの裏には弁護士崩れの悪人デズがいて、DNA鑑定も含めて全てがウルリクソンを陥れるための罠であることは最初から明らかにされており、ストーリーの中心は罠の仕組みを解くミステリーではなく、誠実で家族想いの好人物であるウルリクソンが壊されて行くプロセスのサスペンスに置かれている。
ウルリクソンが罠に気付き、自分を取り戻そうとする物語の最後の部分がやや急ぎ過ぎで尻すぼみな感なのが惜しいが、非情に良くできた心理サスペンス作品である。アメリカで賛否両論(というか、否定的論調の方が圧倒的に強かったようだが)を呼んだというが、巻末の解説にもあるように、近親相姦や未成年者との性愛というタブーがアメリカでは反感を招いたということで、日本の感覚からすると特に問題視するほどの内容ではない。多くのサスペンスファンにオススメだ。

iisan
927253Y1
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.5:
(2pt)

途中で投げ出してしまいました

すごく悪い訳ではないのですが、登場人物すべての心理描写とかがくどくて展開が遅く、謎も少ないし、途中で退屈で投げ出してしまいました。美少女とか、ロリコンとか、近親相姦とか、海外ミステリーでは既にありふれていて、それだけで読み進むのは難しかった。
ラストに大どんでん返しとかあったのならごめんなさい。Amazonからレビューしてねメールが来たので書いてみました。
無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759026
No.4:
(2pt)

不運を招きやすいあまりにも迂闊な主人公

あえてグロテスクなテーマを題材にしたのでしょうが、訴えるものが
ありませんでした。登場人物も感情移入できない、好感が持てない
人物ばかりでした。

特に主人公のぼんやり加減にイライラしました。ここまで悲惨なことに
ならないためのアラームは何度も鳴りましたがすべて無視しました。

ぼんやりのくせにお金持ちで硬直的な高潔願望だけは異常に強い。
近親相姦に走るくらいなら浮気でも風俗でもその方がましだったですね、
というお話です。

解決の決め手になった障害を持つ妻とのコミュニケーション手段ですが、
物語が始まってすぐに、どうしてそうやって意思伝達しないのだろうかと
思った方法でした。
無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759026
No.3:
(4pt)

スキャンダラスな内容ですが嫌悪感は生じないノンストップサスペンス

衝撃的なスキャンダラスな内容の小説といわれているように、犯罪や近親相姦、ロリータコンプレックス、レイプなどに多少の嫌悪感を感じましたが面白く最後まで読めました。犯罪小説は好きでよく読みますが多少なりにも嫌悪感を感じたのは犯罪者の目線 特に18以上には性的魅力を感じないという男性の目線で書かれている部分があるからでしょうか?読後感は悪くありません。
無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759026
No.2:
(5pt)

圧倒される衝撃作!

衝撃的な内容、登場人物それぞれの葛藤する感情、とにかく圧倒されっぱなしの作品。そして、問題作なのです。

近親相姦という題材に、最初はやや腰が引けてしまいます。しかしそこだけに焦点を絞ってしまっては、登場人物の心の葛藤と、本来の優しさや温かさ、家族の絆といった心を打つ彼らの気持ちの動きを見逃してしまうかもしれません。彼らの相手を思う気持ちや温かさに、ミステリにも関わらず、何度も胸が熱くなりました。

作家のウルリクソンは、感動的な自叙伝で世の注目を集めます。メディアで取り上げられたことで、彼を利用しようとする狡猾な首謀者が、美少女クロエを操ってウルリクソンに罠を仕掛け、そこからそれぞれの人生が思いもよらぬ方向へと進んでしまいます。彼らの人生の行く先を案じながら読み進めていくと、なんとも心が締め付けられるような苦しい気持ちに駆られます。むかむかする不快な描写もありますが、そこがミステリという部分でもあり、そうしたところを緩和してくれるのがウルリクソンやクロエの純粋で人間らしい心であり、胸を熱くさせるところでもありました。ウルリクソンが彼の人生を狂わせたポイントに気づくところから、モヤモヤとしたこれまでの疑念がスルスルと解けていきます。それぞれの人生の歯車がどう狂い、そこからどう人生を辿っていくのか。最後まで読む側の気持ちを鷲掴みにする秀逸の作品です。久々に、読みながら心臓がバクバクし続けた作品でした。
無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759026
No.1:
(5pt)

読みだしたらとまらない衝撃の一作

もはやそれほど衝撃的なミステリはないと思っているあなたに今年上半期のイチオシです。

 まず表紙がかっこいい。久しぶりにセンスのいいカヴァーに出会えた気がします。
デビュー作『著者略歴』で絶賛されたコラピント。二作目となる本作はなんと40社以上の出版社に断られたとか。近親相姦など、キリスト教社会ではタブーとされる事柄に触れているからでしょうか。未成年に対する中年男の妄想といえば『ロリータ』ですが、本作も出版されるまでには大変な苦労があったようです。
 読みはじめはゆるく進んでいきます。脳卒中で全身麻痺となった妻と幼い娘の世話をしながら、つらくはあっても穏やかな日々を送るミステリ作家。そんな日常を描いた自叙伝が大ベストセラーとなり、彼は一躍時の人になります。ところが有名になったがゆえに思わぬトラブルに巻き込まれます。罠を仕掛けるのは、狡猾な元弁護士と薄幸の美少女。
 役者がそろったところで、物語はどんどん加速していきます。主人公の視点、罠をしかける元弁護士の視点、と入れ替わる心理描写が卓越しています。暴力的な場面はほとんどないにもかかわらず恐怖が増していきます。妻に忠誠を尽くし、娘を守ろうとしながらも、欲望に負けそうになる心優しき主人公、天才的な頭脳を持ちながら、邪悪な犯罪計画を良心の呵責などなく進めていく元弁護士、犯罪に加担しながらも、どこか純真さを失わない美しいクロエ。どの人物にもリアリティがあり、ストーリーに厚みを与えています。
 瞬きでしか意思を伝えられない主人公の妻はウィリアム・アイリッシュの『じっと見ている目』を彷彿とさせます。彼女の強い精神力には心を打たれるでしょう。果たして主人公は救われるのか、それは彼女が大きな鍵となります。
 最後の数十ページ、途中で本書を置くことは不可能です。最後はどうなるのかと、何度も先に結末を見てしまおうと思いました。読み終わったあとの感動(よきにつけ悪しきにつけ)は想像を超えるものでした。読んで後悔することはないはずです。
無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:無実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759026



その他、Amazon書評・レビューが 5件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク