モナドの領域

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種別
長編
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2,280回
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あらすじ

2015年12月03日 モナドの領域

著者自ら「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と宣言する究極の小説、ついに刊行! 河川敷で発見された片腕はバラバラ事件の発端と思われた。美貌の警部、不穏なベーカリー、老教授の奇矯な振舞い、錯綜する捜査……。だが、事件はあらゆる予見を越え、やがてGODが人類と世界の秘密を語り始める――。巨匠が小説的技倆と哲学的思索の全てを注ぎ込んだ 超弩級小説。(「BOOK」データベースより)

評判

モナドの領域の評価:

4.00/10点 レビュー 1件。 E ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.00pt

モナドの領域の総合評価:

7.44/10点 レビュー 50件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.49
(4pt)

煙に巻かれた印象

笑いを期待したのがいけなかったのかも知れない。
平凡な庶民生活の中に突然GODが現れるという突拍子もない話だった。
衒学的な話が長く、庶民側の私はなんだかよく分からないけど、凄いんだろうなという感想だった。
最後まで読んだが、満足感は?だった。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.48
(5pt)

筒井康隆は永遠

全ての人に読んでほしい。若い頃より漫画の代わりに筒井康隆で思考のパラドックスを受けているので
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.47
(4pt)

小説の『インターステラー』だ

「犬の姿を知らないなら描かれる犬もない。」
確かにそうだ。我々は自分が知っている範囲でしか想像できない。
人知を超えたものを表現するにも人間の見た目になぞらえて表現するしかない。
正確に想像することはできないのだ。

中盤から禅問答が続く。こんな小説は見たことがない。思い切りがよく実験的だ。
宇宙や人知を超えるもの、四次元や時間や空間を感じる。本当に神に思えてくる。畏怖の念を抱きだす。

映画『インターステラー』と重なる部分がある。あちらは斬新な映像で四次元空間のイメージなどを視覚的に表現したが、こちらは文字の力だけで深遠な世界観を読者の脳内に描きだしている。小説という表現形式の無限の可能性を感じずにはいられない。

※何でも知っている全能の神との対話だからか『夢をかなえるゾウ』のガネーシャをちょっと思い出した。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.46
(5pt)

あっと驚く感動

大変満足 新品と間違うばかり
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.45
(5pt)

五十余年を経てかなえられた「神様、お助けを!」

筒井氏曰く「最後の長編」らしい。
 筒井氏曰く「最高傑作」でもあるという。
 本作は全四章形式となっており、河川敷と公園で女性の片腕と片脚が発見されるという事件を濫觴とする「ベーカリー」、全知全能となった結野教授の奇蹟を描破する「公園」、全知全能の結野教授、畢竟、《GOD》の裁判を叙述する「大法廷」、《GOD》のTV出演と後日談からなる「神の数学」である。重要なのは第四章「神の数学」であり、就中、TV出演場面の後半にて、《多元宇宙論》の話題におよんだ爾時、《GOD》は小説としては致命的なる発言をして本作が《メタフィクション》――作中では《読者参加型のメタフィクション》である《パラフィクション》とされているが――であることを標榜する。登場人物のひとりは「それ言うたら、おしまいとちゃうんけ」とまでいう。一見悪ふざけのような場面だが、全体的に上記の発言が本作の――ついでにミステリー部分の――主題となる構成になっている。
《宇宙はひとつではなく、なんらかのかたちで複数存在する》という多元宇宙論といえば、宇宙物理学の古典的理論であり、基本的にレベルⅠからレベルⅣまでのパターンがある。曩時は《すべての宇宙はおなじ物理法則にのっとっている》とされていたが、輓近は《巨億の宇宙のなかには、我我の宇宙とは相違する法則に支配される宇宙もありえる》とされる。其処で《GOD》は、《小説の世界はすべて可能な宇宙であり、いずれかの宇宙で実際に存在している》というように論述してゆく。
 此処において、《GOD》と《世界》の関係が《筒井康隆》と《作品群》のメタファーであることが闡明されてゆく。最終的に《GOD》が秘書役の登場人物美禰子に物語る《あの台詞》が感動的だと話題になったが、この台詞はネタバレしないのが暗黙の諒解のようなので引用はしない。ただ、《GOD》が《被造物》をあのようにおもっている、ということは、《筒井康隆》が《自作の登場人物たち》をそのようにおもっている、という構造は明白だろう。ゆえに、《あの台詞》は、小説という可能宇宙においての《神》である《筒井康隆》から、『虚人たち』の主人公へ、『パプリカ』の千葉敦子へ、『富豪刑事』の神戸大助へ、『家族八景』の火田七瀬へ、「時をかける少女」の芳山和子へ、『霊長類南へ』のブライアン・ジョー・バラードへ――、というように、《すべての登場人物》たちへのメッセージであるともうけとれる。最終的には、一九六〇年発表のデビュー作「お助け」において、絶望的なる状況で「神様、お助けを!」と咆吼した宇宙航空士訓練生への《お助け》になったともいえる。五十余年の時間を閲して、筒井文學すべてがひとつの円環をなすことになったのである。
 雑誌『新潮』掲載爾時から、《感動的》とまで絶賛された本作だが、個人的には《あの台詞》に落涙はしたものの《感動的》とまではおもわなかったし、筒井氏の《最高傑作》とまでもおもえなかった。「夢の検閲官」や「アイス・クリーム」のような短篇のほうが感動的だし、エンターテインメントならば『パプリカ』、純文学ならば『虚人たち』あたりのほうが筒井氏の最高傑作と鑽仰するに相応しいとおもわれた。と雖も、前述のとおり、本作をもって筒井康隆文學をウロボロス的に総括した神業的実験には万雷の拍手がおくられるべきだし、SF作家、純文学作家として五十余年にわたり第一線を驀進してきた筒井康隆氏の諸作の《総決算》としての文學的価値はあきらかであり、星五つとするだけの重要性は充分にあるとおもわれる。

(本稿は、元来、本作の単行本版に投稿したものですが、文庫化にあたって、本作の単行本版ページが閉鎖されたので、こちらに移植したものです)
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323

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