見張る男



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見張る男 (角川文庫)
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初公開日(参考)2015年09月
分類

長編小説

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見張る男 (角川文庫)

2015年09月24日 見張る男 (角川文庫)

イギリスの小さな町で不動産仲介業を営んでいるヘミングは、今までに売った家の合い鍵をすべて持ち、家主のいない間に勝手に上がり込み、隠れて彼らを観察することが、日課となっていた。ある日、町で見かけたアビゲイルに一目惚れした。もっと知りたいと、彼女の家の鍵を手に入れるため、行動を起こそうとするが、ついに一線をこえてしまい、殺人を犯すまでに。じわじわと恐怖が這い上がる、戦慄のサイコサスペンス。(「BOOK」データベースより)




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No.1:
(4pt)

「あの薄気味悪いヘミング」と人は言う

ウィリアム・ヘミング。十七年間「ヘミング不動産」で多くのすばらしい家を売ってきた男。
しかしヘミングは不動産広告に自分の顔を載せず、町の誰も彼のことを知らない。
香水などつけず絶対に目立たないように生きてきた。

彼の生活は<私の>鍵に囲まれて暮らす生活。彼の部屋のあらゆる壁には何百、何千か分からないほどの金と銀に輝く鍵が、フックに吊られている。
<そのひとつひとつが喜びと冒険に通じる入口を開けてくれる鍵>なのだ。

他人の家の鍵をそっと開け<ドアを閉め、目をつぶって息を吸い込むと、鼻孔に入ってきた最初の香りを堪能した。まるで麻薬のようだ。>

鍵が<すべてがあわさると町のコラージュになり、ひとつひとつの鍵は家と生活様式を示している>のだ。ヘミングの頭の中では鍵はヴァーチャルな一つの土地の地図となる。

彼はストーカーでも、覗き魔でもない。町の人々の経験と人生と生活を分かち合っているだけなのだ。

ヘミングの異常な性格を明かすかのように物語は六歳のヘミング家に遡る。

さらに記憶は「あの日」へ飛ぶ。しゃれた一軒の売り家の庭に死後一週間も経過している死体が発見されたあの日に。
町のすべてを我物としていたのに、ある人物と出会った時、事態は一変した。

緻密に構成された物語は、ヘミングが日常、過去、現在を一人称で淡々と語るため読む者は焦らしに焦らされる。

本書は表面的には異常な癖と妄想にとりつかれた男が他人の家に忍び込むスリルと楽しみを描いているかにみえるのだが。

しかし本書が描き出すのは、
ひとつの巨大な人生であり、
まるで神が遊ぶがごとくでありつつ、
実は底深い一人の人間の孤独なのだ。
見張る男 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:見張る男 (角川文庫)より
4041015480



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