零人
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前の方も書いてらっしゃいますが、本当に素晴らしい全集です。 世代的に70年代に出た全集二巻本は、安価で見つけられ なかったんですが、この決定版あればもう十分です。 それにしても、日下三蔵さんの仕事には いつも感心しきりです。 (今は、皆川博子作品も復刻されてますよね。) この人がいなかったら、日本の埋もれた推理小説関連の 名作は、古書店で法外な値段出さないと読めなかった わけですから。 本書最後の編者解題のところで 大坪砂男の身内に通ずる作家が、かの 虚淵玄と知って、日下さんが驚かれるくだりが ありますが、これには当方も驚きました。 ただ、大坪砂男の読者って、虚淵玄は知らないだろうし その逆もほとんどないだろうなあ(笑) 若い人にも読んでほしいですね。 | ||||
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収録作品 幻想小説篇 「零人」 「幻影城」 「黄色い斑点」 「幻術自来也」 コント篇 「コント・コントン」 「寸計別田」 「階段」 「賓客皆秀才」 「銀狐」 「日曜日の朝」 「憎まれ者」 「露店将棋」 「蟋蟀の歌」 「三つのイス」 「現代の死神」 「ビヤホール風景」 「天来の着想」 「旧屋敷」 SF篇 「プロ・レス・ロボット」 「ロボット殺人事件」 「ロボットぎらい」 「宇宙船の怪人」 澁澤龍彦が賞賛した表題作は「天狗」と並ぶ代表作。異様な植物幻想とドッペルゲンガー・・・ユニークな主題と凝った文体が幸福な一致を見た初期の傑作。 物語としては破綻しているものの「幻影城」は熱に浮かされたような文体に引き込まれる力がある。 コント編では大坪自身愛読したらしい城昌幸の掌編を思わせる「階段」や「蟋蟀の歌」といった怪奇譚が興味深い。 そして不勉強で大坪がSFを執筆していたのは意外だったが、その総てがロボット・テーマを扱い、律儀にアシモフのロボット三原則を遵守しているのが微笑ましい。 本書の半分弱の分量を占める大坪自身の随筆と彼にまつわる諸家の文章がまた貴重なものばかりである。 特に色川武大(阿佐田哲也)のまるで『怪しい来客簿』に収録されてもおかしくない怪談めいた随想は探偵文壇の語り部というべき山村正夫の回顧談とともに著者晩年の悲愴な肖像を鮮やかに伝える。 俳優・劇作家の和田周が子息だったのは知っていたが『魔法少女まどか☆マギカ」などの脚本家 虚淵玄が孫に当たるのを解説で知り驚く。月並みだが血は争えないの感。 喫茶店発行のミニコミに掲載されたエッセイやサッポロビール広報誌発表のコントまで収録した丁寧な編集には敬意を示す他ない。 全四巻にわたる本全集もいよいよ完結。美しい装丁、充実の資料性、これほど理想的な個人全集は滅多にないのではないか。大坪砂男の愛読者として感謝に堪えない。 | ||||
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