われらが背きし者
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
われらが背きし者の評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク
われらが背きし者の総合評価:
8.09/10点 レビュー 11件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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親から巨額といいがたい金額の遺産を得たオックスフォード大学教師のペリーは、弁護士をしている恋人ゲイルとこの遺産をカリブのアンティグア島でバカンスを過ごすことで有意義に使うことに決めた。
アンティグア島でペリーとゲイルの二人が不思議なロシア人ディマとその家族と知り合うことになる。
この家族たちは何人もの監視兼ガードマンに四六時中囲まれている。
ディマから一方的にテニスの試合を申し込まれたペリーは試合後ディマと急速に親しくなり、あることを依頼されてしまった。
このディマという男は、ロシアマフィアの大物マネーローンダラーだった。
ディマは、義弟のミーシャが組織に抹殺されたことから身の危険を察知し、組織の秘密データと引き換えにイギリスへ家族ぐるみで保護してほしいことを一般人のペリーに託すのである。
バカンスを楽しみにきた男女が巻き込まれるサスペンスはヒッチコックの映画を髣髴とさせることを解説の池上冬樹氏も書いていたが『北北西に進路を取れ』や『知りすぎていた男』のサスペンスを思わせる。
が、この小説では登場人物や物語の複雑な進展を時系列を前後して詳細に描写しながら進めるから読者は戸惑いながら読み進むことになる。
ヒッチコックの映画ではほとんどハッピーエンドで終えている。(例外もあるが)
だが、ル・カレのこの小説はハッピーエンドとは無縁の結末で数行であっけなく終えている。
あとは読者の想像に委ねるル・カレならではのエンディングである。
<蛇足の追記>
ル・カレは『寒い国から帰ってきたスパイ』で稼いだお金でスイスに山荘を建てたことを回想録の『地下道の鳩』で明かしていた。
この物語でディマ一家とペリーとゲイルたちが隠れ家にしたヴェンゲン辺りにル・カレの山荘もあったのだろう。
だからル・カレのこの辺の描写は現地を訪れなくても書けただろうと思う。
かって評者が何度も訪れたことのあるベルナーオーバーランドだから、ゲイルを乗せてヴェンゲンからグルントまでスズキ四駆で行く描写は目の前で見るような感覚を味わいながら読み進んだ。
大昔にクライネ・シャイデックからグリンデルヴァルドへいく途中のアルピグレンの山小屋へ泊ったことも懐かしく思いだしてしまいました。