この世の涯てまで、よろしく
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面白かったです!一気読みしました。 幽霊が主人公で、幽霊の視点で書かれているのがよい。 舞台がオーストリアの学園都市というのも新鮮で珍しい。 音楽学校が舞台なので、どんなに羽目を外して荒れても上品なんです。 冬に炬燵に入って熱いコーヒーとケーキでも側において読みたい小説。 ただし、この作者は建物や部屋の情景描写が下手くそです。 アクションシーンでは音楽ホールの構造がよく分かりません。 マイナス★1つ。 ですが、肝心なのは1940年代に青年だったオーストリア青年の視点にオーバーラップ出来るという事。 読後は無性にクラシック音楽が聴きたくなる事うけあい! | ||||
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設定、あらすじが面白そうで手に取りました。 読んだ感想はすごく面白い所もあるのに、肝心な所でちょっと荒いなあという感じです。 冒頭、奇抜な設定を面白く、かつ実際そうだったらこんな感じになるかもと思わせる描写で引き込まれました。ここら辺はすごく良かったです。 ただ事件の核心がごちゃついてる気がします。 まず主人公が蘇った経緯が不明瞭というか必然性が感じられないです。蘇りに関わった人間のキャラが薄いというか全然話の核心に絡んで来ないんです。 霊が見える女学生とその姉と霊媒師の双子と霊を呼んだ人間と・・・と妙に人数が多く、もしかしたらミスリーディング的なものを目指したのかも知れませんが、特に主人公の内面、因果に関わるわけでもなく変に分かりにくいだけです。 あとは犯人の動機とオチ。犯人の動機自体がイマイチ、分からなくもないけど・・・っていうあまりスッと入ってくる動機ではないです。また最後の最後にある事実が明らかになるのですが、別にその事実と動機が直接繋がっているわけでもないです。そして物語は唐突に終わります。 なんか色んな要素が繋がっていると言えばそうなんですが、特に繋がってもいないとも言えてしまい、スッキリしない、納得いかないです。 もうちょっと整理して貰えたらすごく良くなりそうなのに、と思わずにはいられないです。 ただ物語の中盤、戦火から逃れ辿り着いた家でのエピソード。ここは本当に良かったです。 主人公と友人と老人が酒を飲むシーンは音楽に対する愛に溢れ、個人的にはここがこの本の中でのハイライトでした。 | ||||
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この本は、かなり奥が深かったと思います。 最近の和書は、ブログ感覚の読みやすい本が多く ちょっと物足りなく思っていたので 久々に何度も読み返したいと思える本と出会えたことを嬉しく思います。 宮崎アニメのように、一見、読みやすく、しかしその底には 深くて重たいテーマが最初から最後まで流れています。 | ||||
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綺麗なカバーに引き寄せられ、 思わず手に取ったのがこの本でした。 愛らしい女の子の指先から本当に音楽が聴こえそうで、 背後に立つ不気味な男性とのコントラストも不思議に素敵で、 すぐ傍に在りながら、 まるで違った次元に存在しているかのような描き方が印象的だと感じたのですが、 それが意図的であった事を読んで行くうちに納得しました。 またストーリーの方も、突拍子もない展開にも関わらず、 読み始めからすぐに惹きこまれました。 クラシック音楽に苦手意識のある私でしたが、 特に知識や興味が無くても充分に楽しめるものでした。 音楽家が小説を書くとこうなるのか、と、 登場人物の扱い方や、展開に新鮮味を覚えましたし、 突然の始まりに相応しい突然の終わりと長引く余韻には、 なんとなく音楽的なものを感じます。 正直、このカバーで無ければ手が出なかった作品でしたので、 読み進める途中でも改めて眺めるうち、 描かれた小さな人間たちをどうにか特定してやりたくなりました。 読み進め、カバーを眺め、また読み進み…と、 作品を読みながら、カバーも読み解ける、 今までにない読書の楽しみ方を提供してもらった感じです。 これがもし、イラストレーターや編集者の思惑であったなら、 彼らの本に対する愛情に感服しますし、素敵な革命だと思います。 すっかり魚住幸平氏のファンになりました。 帯に隠れた部分や、 隠れていないのに隠されている仕掛けに気付いた時の楽しさを すぐに誰かと共有したくなって、 訳者あとがきに、 本屋の主が「気に入った人にプレゼントしている本」だと書かれて居た事を思い出し、 深く頷いてしまいました。 勿論、私も友人の為に こちらでも数冊注文させて頂きまして、大変喜んでもらえました。 | ||||
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ピアニストのアルトゥアは、カフェでコーヒーを飲んでいた。 ん? ちょっと待て。自分はもう死んでいるはずだ。何故まだ生きている? そうではなく、また、生きている! それも五十年後の世界で。 幽霊としてよみがえったアルトゥアは、音大生たちと親しくなり彼らと暮らすことに。 でも、彼のモラルでは信じがたいことばかりが蔓延しているし、演奏の解釈も違うし、居心地がいいわけではない。とはいえ、ピアノの腕一本でサロンを渡り歩いていた身としては、寄生虫のような生き方は慣れっこ。 親友だったパヴェルもよみがえっていることを知る。一緒に殺されたはずなのに。でも、親友もよみがえったのは心強くあるのだが、ショパンをエロティックに解釈した演奏をした若きピアニストが殺され、彼らはもう一人がよみがえっているのを知る。戦時下、戦後と逃げ回って結構おいしい生活をしていた彼らと違い、戦い抜いて死んでいった彼が……。 これを機会に、様々な解釈のクラッシック演奏を聴くもよし。 時を超えて生き延びていく音楽のしたたかさを楽しむもよし。 音楽ミステリーです。 | ||||
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