ルームシェア 私立探偵・桐山真紀子
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二階堂氏の合作と言えば愛川昌氏や黒田研二氏と組んでやったキラーXシリーズ4作が、普段の二階堂氏のガチガチ本格の要素とギミックに溢れた叙述トリックや仕掛けが組み合わさり、2倍以上の面白さが発揮された傑作シリーズであったが、それに続く二階堂合作シリーズの1作目である。 今回は女性探偵を主人公にしたハードボイルドものの体裁であり、キラーXのような少ないページ数でネタがこれでもかと詰め込まれた濃密さはあまりなく、ページ数が多い割にまあ、ハードボイルドものということもあり、主人公が捜査に歩きまわる描写が多く、ギミックに溢れたネタはラストの意外な犯人以外あまりない。 方向性が違うと言えばそれまでだが、やはりキラーXシリーズのような読後の満足感はあまりなく、標準的な出来に留まっていると言わざるを得ない。 後書きで、作中のネタが法月綸太郎の短編で先に使われてしまったが、そのまま使わせてもらったとあるが、○○アレルギーというニッチなネタが同時期に被ってしまうとはミステリー作家の発想は思考が似ているんだなと逆に関心させられた。 後、表紙の主人公のイメージと作中の主人公の風貌の描写の落差が凄い。女探偵が主人公でそのルックスを○○○ちゃんにソックリなどと書くのが大胆過ぎる。 | ||||
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2007年に宗形キメラ名義で出た単行本の文庫化。 二階堂黎人さんと、新人作家の千澤のり子さんの合作である。 女性私立探偵・桐山真紀子を主人公にしたシリーズものの第一作。 桐山の姪のルームシェア相手が失踪した事件を追ううちに、巨大な陰謀に巻き込まれていくというストーリーで、緊迫感があっておもしろい。 ただ、トリックや「真相」の部分ではやや不満が残る。 ルームシェアの実態や危険性に関する蘊蓄が詰め込まれているのは楽しかった。 | ||||
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二階堂黎人がかかわっていて、この完成度の低さはいただけない。 まずは文章が非常に粗い。 そして、登場する若い女の子のセリフがひどい。 本当にこんな話し方をするかい?という以前に、読みにくいことはなはだしい。 雰囲気よりも、読者のことを優先してほしいね。 それとミス、文庫版では訂正されているのかもしれないが、ノベルス版では「エンジェル・ティアラ」が途中から「エンジェル・ダスト」になっている。 これは著者の作品に対する愛情のなさを露呈している、といっても言い過ぎじゃないと思うね。 作品スタイルは典型的な私立探偵の人捜しハードボイルドである。 そして、失踪した人物の背後に実は大きな組織があったというあたりも、目新しいものではない。 主人公がピンチにあうシチュエーションをつくるためにヤクザを絡めたんだろうけど、あれは余計だったな。 ラストでの収束がすっきりしなくなっちまったよ。 単純に失踪人探しで徹底したら良かったんじゃないかな。 わずかな手がかりから少しずつ失踪人に迫っていくあたりは、累計的ではあるが、面白かった。 その面白さがピークになったのは、例の壁の落書きの場面であり、あれの解明で押したらもっと違ったものになっていたんじゃないだろうか。 どうもその解決に良いアイデアがなかったので、安易にといっては言い過ぎかもしれないが、ヤクザと製薬会社を持ち出して来たような感じである。 序盤から中盤まではまずまずだったのが、後半になって急速に失速した、という感じなのだ。 どうも二階堂の合作は、どれも完成度がいまひとつであり、期待を裏切るものばかりなのである。 なによりも、主人公に感情移入しにくい、というのが、本作のスタイルでは最大の欠点だろう。 私立探偵ハードボイルドでは、主人公への感情移入が絶対条件なのだから。 ミステリなのでということか、殺人が起きることは起きるのだが、どうもこれは必要なかった。 また失踪すれば良いだけだし、必然性がない。 作品的にも、ラストであえて犯人の狂気ぶりを強調する必要もなかったわけだしね。 うーん、どうも本作は千澤のり子のほうの力量のなさが前面に出てしまった、典型的な失敗作だといえるだろう。 | ||||
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二階堂黎人と千澤のり子の合作による長編ミステリ。 失踪したルームメイトの捜索依頼を受けた私立探偵・桐山は、細い糸をたどりながら探索を続けるがそこには意外な事実が・・・という話。謎解きという意味でミステリであるといえるが、本格というよりはかなりサスペンス系な内容だ。社会派ミステリの香りもして、的が絞りきれてない感が強い。 主人公の行動がある意味現実離れしたムチャな行動ばかりに見えるのと、出てくる関係者の面々がこれまたとんでもない人物ばかり(読んでいてこいつら大丈夫か?と心配になること多々)という現実感のなさ。調査が行き詰るとひょんなところから出てくる新しい手がかりとか、大ピンチの主人公たちは超ラッキーな僥倖により助かったりとか、かなりご都合主義な雰囲気もちらほら。 文章的には、これは二階堂の特徴でもあるが(しかしこの作品は合作のはずだが)、主人公も含め、妙に説明口調の会話&地の文が目立つのが(本作は特に)気になる。一方でノウタリン系の登場人物の台詞や合いの手は、あまりにも中身がばかばかしいものが延々と続いていて真剣に読む気がうせるのだ。 エピローグもあまり意味なく妙に長いし、文庫で全体で500ページもある割には中身が薄い気がする。合作による執筆だとそれは難しいのかもしれないが、なんとか半分くらいの分量に刈り込んでしまったほうが良かったんじゃ。あくまで書きあがった作品の出来で勝負するつもりなら、合作したから薄くなった、では合作という手段を選択する意味がない気がする。 少なくとも、水乃くんが出てきたくらいで喜んでちゃいかん。>自戒 | ||||
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あとがきを先に読んでしまったのが、間違いのもとだった。二階堂氏の手が入っているものと多少の期待はあったのだ。ミステリーの構成は出来ているものの、平坦で盛り上がりに欠ける点は如何ともしがたい。そこに本論とは関係のない叙述がえんえんと続く。何度、読むのをやめようと思ったことか。 第2作を準備中とのこと、レビュアーの声を聞いて、大きくジャンプして欲しい。 | ||||
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