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本好き! さんのレビュー一覧

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レビュー数126

全126件 121~126 7/7ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.6:
(8pt)

そのまま2時間サスペンスドラマになりそう

タイトルどおり、旅情サスペンスです。
焼死した老夫婦、猪苗代湖畔で心中した老夫婦、捜査の途中で会った怪しい夫婦...
彼らの謎を追ううち、意外な事実が明らかとなる!と、まさしく2時間ドラマのタイトルになってます(^^;
福島県の山間の路線を舞台にした旅情サスペンス。こういった作品といえばあの大御所作家を思い出し間sが、彼には及ばずともなかなかに旅情あふれる佳作だと思います。元福島県民の私になじみの路線ということもありますが、さりげなく名産品(?)も織り交ぜたりして、全体的にほんわかした印象を残しながら、また登場人物もやさしさをかもし出しながら、そして季節感を充分に描きながら、そして老人介護の問題に関するメッセージも少し伝えながら、ゆったり感さえ感じさせるミステリでした。

白銀の鉄路―会津‐奥只見追跡行 (祥伝社文庫)
No.5:
(8pt)

団地に渦巻く人間関係

団地を舞台に人間関係の闇の部分をさらっとエグった10編の短編集。
どれも団地・集合住宅に住んだ経験がおありなら、多かれ少なかれ自分と重ね合わせることができるでしょう。
こういう自分もこの奇妙な人間関係の渦に巻き込まれてきましたから。
10編の中でも、表題作のほか、「隣人」「花笑み」「迷子」はお気に入り。
インターフォン (幻冬舎文庫)
永嶋恵美インターフォン についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

あの事件をモデルにした作品です。

京都の老舗鞄店で実際に起きた相続問題をモデルにした著者ならではの作品です。
この作品は同名の短編集の1編ですが、実際の事件をもとに、親子の間の骨肉の争い(?)を
短編に凝縮されてます。
個人的にはもっともっと掘り下げて長編として発表してほしかったというのが本音ですが、
短編でも著者の思惑はよ~く伝わってきます。
他にも元銀行員である著者が、その経験を充分に活かして短くも読み応えのある作品が揃っています。



かばん屋の相続 (文春文庫)
池井戸潤かばん屋の相続 についてのレビュー
No.3: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

最後に明かされるテーマとは...

帰国子女の女子高生の学校生活にまつわるお話と、謎の黒人と一緒に外国人旅行客相手にガイドをして小銭をためている男。このどう繋がるのかよくわからないストーリーが最後に意外な点で結びついてくる。まさに貫井流の”どんでん返しに特化した”(ご本人談)作品。他の貫井作品と違って、かなり軽いテンポで話が進みますが、最終章で明らかになるテーマはやはり貫井流の重みさえ感じます。それを軽いタッチの比較的短い作品で表す、著者の力量に感動すら覚えます。
でもやはり著者の作品はテーマも内容もずっしり重~いものであってほしいというのが本音。

明日の空
貫井徳郎明日の空 についてのレビュー
No.2:
(8pt)

短編でも”らしさ”は損なわれない

「長く孤独な誘拐」「二十四羽の目撃者」「光と影の誘惑」「我が母の教えたまいし歌」の4編からなる中編集。貫井徳郎は新本格の旗手として人気を不動のものにしていると言えますが、この4編を読めばなるほど納得できるでしょう。
4編が4編とも著者の特徴をよく表していると言えて、読み終わったあとの充足感というか、思わず「ほ~っ!」と感嘆の息を吐いてしまう”らしさ”がよく出ていて、これは他の作家ではそうそう味わえるものでもない。このうち「二十四羽の目撃者」ではこれまでと少々違う貫井徳郎を見せてくれたようで、ますます世界が広がっていくようです。
でも正直なところ、こういった中編・短編でも十分なのですが、著者の作品は個人的には長編の方がよりいいと思っています。長ければ長いほど、重ければ重いほど彼の特徴がはっきり表に出てくると。それだけ内容が濃くなるので、長所が表に出やすいというところでしょうか。
光と影の誘惑 (集英社文庫)
貫井徳郎光と影の誘惑 についてのレビュー
No.1:
(8pt)

女刑事にもう少し魅力があれば...

京都を舞台に女刑事が活躍します。
私も京都の出身(なんと著者は私の学校の先輩!!)なので、懐かしい地名や京言葉(京都弁やおへん!)がふんだんに使われて、好感が持てます。
ミステリとしても、かなり地味な展開ですが、まずまず納得のいく結末です。
あとは主人公の女刑事・片岡真子にもう少し魅力があればなおよかったのですが...
主人公刑事を女性にした効果が少し希薄だったような気がするのがマイナスポイントです。
エクステンド
鏑木蓮時限(エクステンド) についてのレビュー