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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数183

全183件 141~160 8/10ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.43:
(6pt)

廃墟に乞うの感想

直木賞受賞作と言う事で、期待のハードルが高いのでしょうか、アマゾンのレヴューは厳しいですね。まあ著者の長年の功績に対して、と考えれば良いのだと思います。警官の血の方が素晴らしいと当然思うのですが、それはともかく個人的にこの作品の評価は低くはありません。
まず、休職中の刑事が個人的な相談に乗って捜査をする、と言う設定が面白い。どういう状況なら事件に絡んで行けるのか、逆算的にストーリーを組み立てたのかも知れませんが、あまり違和感を感じず物語を楽しめました。派手さは全く無くて地味な話ばかりですが、たまにはこんなのも悪くないと思いました。
廃墟に乞う (文春文庫)
佐々木譲廃墟に乞う についてのレビュー
No.42:
(5pt)

螺鈿迷宮の感想

桜宮サーガの1作で、シリーズおなじみの人物が登場します。内容は、医学生の主人公がある病院の謎を暴くために、潜入捜査をする事になります。そこでは患者が不自然に次々に死んで行くのですが、その真相は?、これは殺人事件なのか?という話です。
これはかなり評価の難しい作品で、ストーリーは3点、ただ桜宮サーガファンとして加点すれば5点くらいでしょうか。理由はネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
海堂尊螺鈿迷宮 についてのレビュー
No.41:
(5pt)

野獣駆けろの感想

傭兵達が命を懸けた争いをする(それも日本のとある施設で)、という強引な設定に戸惑いました。ただ、その違和感を感じさせない様に、この世界の中でのリアリティや緊張感は描けていると思いました。30年ほど前の作品ですが、あまり時代は関係ないストーリーです。ガチガチのハードボイルドとは言えないですね、文体とか三人称の視点からみて。スカッと軽いバイオレンスアクションが読みたい方にオススメします。
野獣駆けろ (集英社文庫)
大沢在昌野獣駆けろ についてのレビュー
No.40: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ST 黒いモスクワの感想

ST(警視庁科学特捜班)シリーズ三作目です。完全にシリーズファン向けではありますが、十分面白く読む事が出来ました。なぜロシア?しかも全員集合どうして出来るの?と考えてはいけません。それぞれのメンバーが持ち味を発揮して事件が解決出来ました、それで良いと思います。真面目な話、オススメですよ。
ST警視庁科学特捜班 黒いモスクワ (講談社文庫)
今野敏ST 黒いモスクワ についてのレビュー
No.39:
(5pt)

ポケットにライ麦をの感想

ポアロに続いてミス・マープルに挑戦しました。マザー・グースになぞらえて起こる連続殺人を解決する、と言うお話です。色々な伏線や設定により、最後まで真相にはたどり着けませんでした。まずまず本格推理として、現代においても十分楽しめるのではないでしょうか。ただ、ラストシーンが非常に物悲しく素晴らしいのですが、それだけに最後の3行がどう考えても蛇足です。ほんとに最悪。2点減点。
ポケットにライ麦を (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティポケットにライ麦を についてのレビュー
No.38: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

震度0の感想

県警警務課長の失踪事件が起きる。簡単に表ざたに出来ない事態に、県警幹部達がそれぞれの思惑や事情を抱えて暗躍する群像劇、となっています。そこに阪神大震災がどう話に絡んでくるのか、非常に興味深く読みました。
残念ですが、今作は正直期待外れでした。面白く無くは無いですが、震災と同時期に進行している所も生かされていないですし、事件の真相もいまいちで、幹部達の行動やその描写も感情移入出来ない。あえて喜劇的に揶揄したのでしょうが、緊張感が無く勿体ない作品という評価になりました。
いつもの短編では書ききれない群像劇は読みごたえ有りましたが、一ネタで引っ張るのは長編では厳しいかも知れませんね。カタルシスが不十分でした。
震度0
横山秀夫震度0 についてのレビュー
No.37: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)
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動機の感想

4編が収められた作品集ですが、今作は警察官、殺人の前科者、新聞記者、裁判官とすべて設定が違う趣向になっています。好みの問題ですが、表題作の「動機」が良かったですね。相変わらずの緊張感と、最後のどんでん返し。最高です。ただ、作品世界の幅は拡がったのでしょうが、後半の2編はあまり好きではありませんので、現時点での横山作品では最低の評価となります。もちろんツマラナイ訳ではありません。発表当時の評価の高さが示す通りです。十分オススメですよ。
動機 (文春文庫)
横山秀夫動機 についてのレビュー
No.36:
(4pt)

一応の推定の感想

ベテラン保険調査員が主人公で、列車事故で亡くなった老人が事故死だったのか、それとも自殺だったのか調査をして行くというお話です。保険業界の裏側は知らない部分で興味深く読めましたし、子供の臓器移植問題も含めて良く出来た社会派ミステリーと言えます。紆余曲折の末たどり着いた真相も説得力があり、なかなか良かったのではないでしょうか。著者の得意なジャンルで勝負した力作だと思います。
ただ個人的に全く好みでは無く、中盤までの退屈さに挫けそうでした。後半テンポアップして、どんでん返しや隠された真相で盛り上げますが、残念ながらトータル的な感想は、「地味でつまらない話」です。
一応の推定 (文春文庫)
広川純一応の推定 についてのレビュー
No.35: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

『アリス・ミラー城』殺人事件の感想

雪の孤島に集められた8人の探偵。目的は「アリス・ミラー」を探す事だが、手に入れられるのは最後まで生き残った者のみ。そして一人づつ殺害され始め、その犯人は?密室、犯人消失の謎は?と言うお話です。
「アリス・ミラー」とは何か?なぜ命懸けでこの島へ来たのか?とにかくおかしな事ばかりで、普通に言えば、話す事は何も無いバカバカしい作品です。設定に無理があり、登場人物にリアリティが無く、何とも言えない。特に動機が一番酷い。ただ、最後まで真相には全く気付きませんでしたので、本格パズルと考え、人物を駒として深く考えなければいいと思います。そういう意味では不快感は感じませんでした。

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『アリス・ミラー城』殺人事件 (講談社文庫)
北山猛邦『アリス・ミラー城』殺人事件 についてのレビュー
No.34: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

殺戮にいたる病の感想

物語は、犯人の視点、被害者の友人の元警部の視点、息子を疑う母親の視点から描かれます。叙述トリックの傑作と呼ばれていますので、どこに仕掛けがあるのか、結構注意しながら読みました。
途中辛いのは、エログロ描写が凄くて自分には合わない所、また犯人の心理描写も気味が悪い事。しかしトリックは良く出来ており、最後の大オチまで真相は分かりませんでした。その後遡って読み返し、細かく整合性の取れた記述になんとも感心。解説にも有りますが、現代社会のある問題を扱っている面もある訳ですね。
結局、本作に何を求めるか?が問題で、驚愕、感服はしましたが、達成感、感動は無かった。とにかく気持ち悪いのを我慢して読んで、ただビックリしただけなので、個人的には評価は微妙です。
新装版 殺戮にいたる病 (講談社文庫)
我孫子武丸殺戮にいたる病 についてのレビュー
No.33:
(4pt)

ペルソナ探偵の感想

作家を志す6人の男女が作る同人誌。そこに掲載された短編が並んでいるという構成で、最終章まで読めばすべて伏線が繋がって、一つの事件の真相が明らかになるというお話です。
あまり面白くなかったのですが、最大の理由は作中作の短編が読み辛い事です。素人の文章っぽくわざとしているらしいですが、内容も今一つでした。特に3話は辛かった。すべてが繋がる最終章は読みごたえがあり、良く考えられたどんでん返しの連続が楽しめます。
意欲作とは言えるでしょうが、名作、傑作とはとても言えません。
ペルソナ探偵 (講談社文庫)
黒田研二ペルソナ探偵 についてのレビュー

No.32:

李歐 (講談社文庫)

李歐

高村薫

No.32: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

李歐の感想

高村薫の本を読むとすごく疲れる。李歐も買ってから10年くらい積んでありましたが、連休中なので気合を入れて読んでみました。
途中は機械や拳銃の描写に疲れ、主人公の狂人ぶりに疲れ、良く理解出来ない同性愛的設定(これは女性作家ならではの感覚でしょう。男性はキモチ悪いとしか多分思わない。)にぐったり疲れてしまいました。
しかし、引き込まれる。各章が数年間隔で飛んでいるのも上手くて、その間の変遷にいちいち驚く。
そして最終章。この凄み、悲しみ、そしてラストシーンに何も言えなくなりました。
評価は1点だと思ったり、10点だと思ったり、決められないので5点です。決してふつうと言う意味ではありません。
李歐 (講談社文庫)
高村薫李歐 についてのレビュー
No.31:
(6pt)

君たちに明日はないの感想

企業からリストラを請け負う会社の社員が主人公のお話です。ミステリー的要素は全く無く、サラリーマン小説であり、主人公の恋愛小説(何度も性描写が出て来る)でもあります。
テーマは重いですが、書き方は軽く、非常に読み易く出来ています。
とは言いましても、やはりリストラの話は気分は暗くなるかも知れませんが。
君たちに明日はない (新潮文庫)
垣根涼介君たちに明日はない についてのレビュー

No.30:

熱氷 (講談社文庫)

熱氷

五條瑛

No.30:
(6pt)

熱氷の感想

カナダで氷山ハンターをしている主人公の元へ姉の訃報が届く。10年ぶりに帰国した後、姉の息子が誘拐されてしまい、犯人より脅迫を受ける事になる。犯人の正体は?いったい何をやらされるのか?子供は無事助かるのか?3日間の物語です。
登場人物はそれぞれ魅力的なのですが、少し多すぎて視点が飛びまくり、話が間延びする様に感じる。また、出て来るのが割と好人物が多いせいか、途中の緊張感が薄い。犯人も結構分かり易く書いてあるので、動機には興味がわきましたが、意外性はあまり無かったです。ただ、終盤はかなり緊迫して来て、加速度的に面白くなります。
もう少しシェイプして常にサスペンスが途切れない方が、スピード感があって良かったと思いました。
設定から期待が大きすぎ、辛い感想になりましたが、全体を通して作者の人間への優しさを感じる作品です。少しマイナーな気もしますので、多くの方に楽しんで欲しいです。
熱氷 (講談社文庫)
五條瑛熱氷 についてのレビュー
No.29:
(6pt)

密室の鍵貸しますの感想

ユーモア本格ミステリー作家の長編デビュー作。この頃からスタイルは確立されていた様で、くだらないと思いながら、ついついハマってしまう文章です。謎解きの部分に関しては、コレが最初の長編の為に温めていた渾身のトリックだったとしたら、やや物足りないかも。登場人物が少ないし、伏線も分かり易いので、犯人、トリックについては割と簡単でしょう。ただし動機は無理やりな感じで、これは分からなかったです。
作者の本格への愛と情熱が感じられる佳作。同じ志を持つ方には、食わず嫌いにならず笑って読んで欲しいと思います。
密室の鍵貸します (光文社文庫)
東川篤哉密室の鍵貸します についてのレビュー
No.28: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

背の眼の感想

直木賞始め数々受賞の道尾秀介デビュー作で、ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作です。その後発表している作品から考えても随分ピッタリの賞があったもので、コレも当然ホラーテイストが強い作品になっています。色々な謎が最後は現実的な犯罪として決着するのか?それとも超自然現象とされ、解明されないままなのか?と非常に興味深く読めました。個人的には、ラストシーンを含めて良い結末だったと思います。
また、京極堂シリーズの影響をもろに受けそっくりになっておりますが、比較すると、多少取っつきやすいがその代り深みが無い、という印象にはなりました。ただ、この元ネタがあるおかげで、最初の作品の割にはかなり良く出来ていて、面白かったのかも知れません。まずまずの佳作でありました。
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)
道尾秀介背の眼 についてのレビュー
No.27: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

犯人に告ぐの感想

警察小説で有りますが、現役捜査官がテレビで犯人に語りかける「劇場型捜査」を決行するというお話です。事件が連続児童殺害事件で、遺族の描写も丁寧にしてある為に、全体的に重苦しい雰囲気に包まれています。途中の展開は解決へどんどん進む訳ではなく、警察内部の問題やテレビの視聴率争いにページが割かれ、少し長いと感じました。結末が気になり一気に読みましたので、面白くなくは無いのですが、期待が大きすぎたのかも知れません。ただエンディングは感動的で、一読の価値は有るまずまずの良作でした。
犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫)
雫井脩介犯人に告ぐ についてのレビュー
No.26: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ぼくのメジャースプーンの感想

本作は推理小説ではありません。主人公は小学4年生の少年ですが、特殊な能力を持っていると言うファンタジー的な物語です。
内容以前の問題として、小学生がこんなに難しい言葉とか理論展開を理解出来る訳がなく、設定に無理があります。また、中盤はずっと作者の考える「罪と罰」について延々語られる事になり、この問題について一緒に考えるつもりでないと退屈でしょう。言いたい事が沢山有るのは良く分かりますが。
別に悪くはないです、良く出来ているとは思いますが、あくまでも若い女性が若い読者に向けて書いた作品でした。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)
辻村深月ぼくのメジャースプーン についてのレビュー
No.25:
(6pt)

偽りの血の感想

一人称のハードボイルドで、終盤は山岳冒険小説のおまけ付き。気取った言い回しが良い雰囲気を出しています。しかし全体としては物凄く勿体なくて、傑作になり損ねた作品だと思います。
まず父親、義母の性格設定が行き過ぎ。それから、敵と味方の書き分けがはっきりし過ぎてひねりが無い。登場人物が相互に絡み合わず、バラバラに放って置かれるのでそうなるんでしょうか。終盤の怒涛の展開も強引に幕を引いた感じで、伏線を全部回収する気持ち良さとか、大団円のカタルシスとか、すべて無くした絶望的な哀しさ等の余韻がなにも無い。
せめてもう少し冬山でガンガン戦って欲しかった。好きなジャンルなんで本当に残念です。
偽りの血 (幻冬舎文庫)
笹本稜平偽りの血 についてのレビュー
No.24:
(5pt)

プリンセス・トヨトミの感想

前半は展開があまりなく、登場人物にも感情移入出来ず、面白くは感じません。中盤大阪の秘密が明らかになってからは、結構先が気になり一気に読めました。しかし著者は相当頭が良いですね、随分突飛な発想を書ききったな、と言う印象です。テーマの一つが父と息子の情愛なのですが、その辺りは非常に感銘を受けました。ただ、良かったのはそこだけです。大阪全停止?、話題作ですがオススメはしません。
プリンセス・トヨトミ (文春文庫)
万城目学プリンセス・トヨトミ についてのレビュー