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梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへレビュー数236件
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エリートの転落劇を描いた物語。
会社の偉い人の末娘の婿養子候補、玉の輿狙いのエリート主人公、同じく婿養子候補でこれも玉の輿を狙う同僚、そしてその末娘の腹違いの兄。 更にこの男3人と関係を持ち子供が出来たと3人に迫る計算高い女。 3人の男が共謀して女を殺そうとする物語ですが、人間の内面にある醜く、黒い部分にスポットを当てる東野氏お得意のパターン。 それにしても、主要登場人物にろくな奴がいないというのは・・・ 主人公が加害者な訳で、しかも動機が不純、共感できるか否かという次元では無いです。 アリバイ工作のため、殺す係、運ぶ係、遺棄する係と役割分担を行い大阪-名古屋ー東京を結ぶ完全犯罪リレーをスタートするが、運搬役が車の中に殺害役の遺体を発見してしまう。 プロット自体は、非常に面白く、一気に魅了されてしまうだけのものではありました。 正直私も前半戦はかなり引き込まれました。 ただ、完全犯罪、しかもそれがエリート達の仕組んだものであるなら、いとも簡単に加害者側が窮地に追い込まれる展開となるのは如何なものか。 個人的な意見になるが、エリートを「悪」とするなら、それは手強い「悪」でいて欲しい。 その方が後読感がいいので・・・ 感情移入できない悪人が窮地に追い込まれ苦悩する姿を序盤から延々と描かれても・・・ 残念ながら、ページが進むにつれて興味が薄れていってしまった。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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読み終わった後、タイトルに大きな意味があった事が分かります。
作中における、第一幕、第二幕なんてのも、「うまい!」と納得させられます。 加害者は、法的に罰せられる事はないですが、心に罰を与えられます。 東野氏は、人間の内面にある醜く、黒い部分または弱い部分にスポットを当てるものが多く、この作品における加害者もそれに該当する人物といえます。 一方被害者は、最愛の人に裏切られながらも最後までその人を庇います。 しかも彼女が抱えていた身体的障害もあり、健気で非常に切ない気分にさせてくれる人物です。 本来深く感情移入できるはずの人物なのですが、この作品ではこの被害者に対する描写が少なく、同情の対象として深く心に残らなくなっています。 もう少し彼女の事を深く掘り下げて書いて欲しかった。 そうしたらこの作品にもっと違った印象を持てたのではないかと思います。 最後の「どんでん返し」にばかり目が行く作品になっており、何か勿体無い気がしました。 当方既読の東野作品で、名作として強烈に感銘を受けた作品に共通するのが「ページ数が多い」という事で、個人的にそういう先入観があります。 この作品は、本来もっと名作となり得た題材に対して「ページ数が少な過ぎる」と感じています。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
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「動機なんて他人に説明できて、理解してもらえるくらいなら、人を殺したりしない。そうではありませんか?」
作中における犀川の言葉だが、犯人の動機について「分かる訳がない」とのたまっている。 後書きを読むと、このS&Mシリーズは、動機を明確にしないミステリーであるらしい。 これまでの3作では、そうは感じなかったが、確かにこの作品からはそんな印象を持つ事が出来た。 犯人の思考はかなり特殊であり、まさにタイトルの如く「詩的」で「私的」だ。 犯人がこの連続殺人を行った動機は、犯人が自身の中だけに持つある意味「妄想」ともいえるもので、こんな「妄想」は読者にはとうてい追従できない。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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提示される謎はスケールの大きなものばかりで、序盤は非常に心引かれるものでした。
しかし、著者の真骨頂が「奇想」にあるにしても、さすがにこれは納得がいかない。 非常に興味をそそられる複数の謎で読者の気を引きながら、 回収方法がそのスケールに見合っていないというか、 トリックと言えるのかすら疑問ですし、そもそもこれが何十年も誰も真相を暴けなかった謎だったのかというのが率直な感想です。 また謎解明に至るまでのロジックも不親切な気がしました。 「何故それでわかったの?御手洗さん」 みたいな。 「回収されず放置プレイされたあの章」に関しては、 ミスディレクションを狙ったもののようですが、あとがきを読んでも、その効果の程が理解できませんでした。 |
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死体の身体の一部を切断した理由、
そしてその死体をアクロバッティックに数十メートル離れた場所に移動させるトリック。 それが可能である事を証明するために、本当に方程式が出てきます。 計算上可能という事でしょうが、実際やるとしたら非常に危険、計算通りには絶対できないでしょうね。 トリックに関しては、少しでも計算が狂うと破綻するような、がちがちに計算された印象でありながら、 一方ストーリーの展開は「偶然」に大きく左右されている印象で何か全体のバランスが悪いように思いました。 意外な犯人には驚かされましたが・・・ あと「ヒビク」さんと「今日の一本」の人のキャラがかぶっているのも気になりました。 |
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斬新ですが、その斬新さ故賛否両論あって当然の作品かと。
私は「否」かなぁ。 拒絶反応とまではいきませんが、若干不愉快な気分にさせられる発言もありました。 ひきこもりが完全犯罪成し遂げ悦に浸る・・・リアリティゼロっしょ。 ゲーム感覚、洒落で最後まで押し通せば良いのに、あのラストは何だったのか。 強いてあげれば最初の"aXe"の話は面白い。 これを題材にして1つの連続殺人事件モノにした方がよっぽどよかった。 |
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私にも中学生の子供がいるのですが、
怒鳴りつけた後「言い過ぎたか」と自己嫌悪に陥り、翌朝顔を合わした時どう切りだそうかと寝床で考えたり・・・とか、 「仕事で疲れてる」から少し子供と距離を置きたい日もあるものの、結局は子どもに・・・などなど。 7章立てになっていて各章謎解きがありますがおまけみたいなものです。 物足りなさは感じつつも、「父親あるある」に時にほくそ笑んだりしながら楽しく読めました。 自立心の強い双子を見て、私も「いつまでも子供扱いするのもやめなきゃな」と・・・そんな気にもなりました。 |
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【ネタバレかも!?】
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