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BOY さんのレビュー一覧

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レビュー数13

全13件 1~13 1/1ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.13: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

絶叫の感想

貧困から抜け出すために徐々に堕ちていく陽子の姿を生々しく描いている。前作『ロストケア』よりもミステリー色は強め。伏線が多く散りばめられているがその回収も見事。かなりボリュームがあるが無駄な描写がなく綺麗にまとまっている。是非読んでもらいたい一冊。
絶叫 (光文社文庫)
葉真中顕絶叫 についてのレビュー
No.12:
(10pt)

怒りの感想

本作は普通のミステリではない。殺人事件自体やその犯人像についてはあまり掘り下げず、登場人物たちの葛藤を描いている。本作のテーマは『信じること』になるのだろうか。この作品は良い意味で裏切ってくれた。
怒り(上) (中公文庫)
吉田修一怒り についてのレビュー
No.11:
(10pt)

ネメシスの使者の感想

冤罪をテーマとした『テミスの剣』の続編の本作は死刑制度をテーマとしている。難しいテーマをうまくミステリと絡めて仕上げてある。単純にミステリとして面白いだけでなく、死刑制度の是非について考えさせられる作品だった。
ネメシスの使者 (文春文庫)
中山七里ネメシスの使者 についてのレビュー
No.10: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

暗いところで待ち合わせの感想

会社に馴染めない男と盲目で引きこもりがちな女が奇妙な共同生活をおくる中で次第に信頼しあっていく。ミチルが黙って2人分の食事を準備するシーンが特に印象的。ミステリの部分がなくても作品として成立するくらい2人の描写がしっかりしている。
暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
乙一暗いところで待ち合わせ についてのレビュー
No.9:
(10pt)

最後の証人の感想

この作家の作品は初めて読んだが、非常に面白かった。この作品の存在は以前から知っていたが、なぜもっと早く読まなかったのかと後悔するレベル。
約300ページと短めだが、その分無駄が削ぎ落され、密度は高いので読みごたえは十分。
真実を明らかにしながら、犯人に罪を償わせる弁護士佐方の活躍に期待し、次の作品を手に取ろう。
最後の証人 (角川文庫)
柚月裕子最後の証人 についてのレビュー
No.8: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

死者は黄泉が得るの感想

死後パートと生前パートが交互に繰り返され、死後パートでは死者を蘇らせるSUBREと新しい記憶を植え付けるMESSという西澤作品おなじみのSF要素が登場する。生前パートでは連続殺人事件が起こるのだが、これだけでは並みのミステリーに過ぎないが、死後パートを絡めることにより独創的な作品となっている。SUBREとMESSの特徴、死後パートと生前パートの配置すべてが絶妙で、意外性を生み出すことに成功している。
ただ、文庫の解説にもあるように、エピローグは無くても小説としては完成していたように思うのだが、このエピローグに関しては、作中に明確な回答が書かれていないので読者それぞれの解釈に任せるということだろうか?
死者は黄泉が得る (講談社文庫)
西澤保彦死者は黄泉が得る についてのレビュー
No.7:
(10pt)

春から夏、やがて冬の感想

『葉桜の季節に~』や『密室殺人ゲーム』といった名作を残している歌野晶午。直木賞候補にもなった本作はミステリーとは呼べないかもしれないが、非常に良い作品だと思います。
ひき逃げにより娘を失った男性とスーパーで万引きした女性。二人の行く末には絶望しかなく・・・
なんとも悲しい物語でした。
春から夏、やがて冬
歌野晶午春から夏、やがて冬 についてのレビュー
No.6:
(10pt)

陽気なギャングが地球を回すの感想

個性的な4人の強盗たちはまさに陽気なギャング。人物描写がしっかりしており、物語に入り込みやすい。
途中登場した変な人たちも伏線としてしっかり回収しているなど、作者の筆力の高さを窺わせる。
章の冒頭の語句の説明も面白い。
陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)
伊坂幸太郎陽気なギャングが地球を回す についてのレビュー
No.5: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ハサミ男の感想

殺人鬼であるハサミ男が探偵役に。普段はフリーターとして働いている、乖離性人格障害など、ハサミ男の殺人鬼以外の面もしっかり描かれており良かった。
これは面白い。いろんな意味で騙されます。
ハサミ男 (講談社文庫)
殊能将之ハサミ男 についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

人格転移の殺人の感想

6人の肉体と人格が入れ替わる中での連続殺人。作中では"肉体の名(=人格の名)"というように表記されるが、それでも頻繁に転移が起こるため混乱してしまう。
そして最後には意外な真相が…
人格転移の殺人 (講談社文庫)
西澤保彦人格転移の殺人 についてのレビュー
No.3: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

真夏の方程式の感想

ガリレオシリーズの最新長編。『麒麟の翼』や『プラチナデータ』など、面白いが印象に残りにくい作品が続いていた東野圭吾だが、本作は心に残る作品になりそうです。
湯川学と柄崎恭平を中心に繰り広げられる人間ドラマ。ミステリーとしての伏線もしっかり張ってあり、今年読んだ本の中で最高の作品です。

ところで、湯川学は『探偵ガリレオ』や『予知夢』では黒シャツに金のネックレスを身に着けた、子供嫌いの偏屈物理学者という設定だったと思うのだが、本作では子供と普通に会話したり、夏休みの宿題を手伝ったりと、設定が変わっている気がします。
真夏の方程式 (文春文庫)
東野圭吾真夏の方程式 についてのレビュー
No.2: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

クラインの壷の感想

現実と虚構が交錯するミステリー。
本作の発表から約20年。3Dテレビが出現し、現代のテクノロジーはバーチャルリアリティにまた一歩近づいたが、クラインの壷が現実に造られる日は来るのだろうか?
1989年に出版された本作が、未だに増刷されている事実が名作であることの証明だと思う。
クラインの壺 (講談社文庫)
岡嶋二人クラインの壷 についてのレビュー
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (2件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

殺戮にいたる病の感想

文庫版の解説で言及されている「呆然」感。私に関して言えば、その試みは成功したようだ。
サイコ系のテーマ、叙述トリックから、読了後、貫井徳郎の『慟哭』を思い出したのだが、私がこういうサイコ系の作品が好きだということ相まって、非常に楽しく読むことができた。
新装版 殺戮にいたる病 (講談社文庫)
我孫子武丸殺戮にいたる病 についてのレビュー