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りーり さんのレビュー一覧
りーりさんのページへレビュー数163件
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まず非常に無駄のなく、すっきりしたミステリーだなと。300p弱のボリュームにてミステリ的面白みが随所に光ります。 犯人が明かされている倒叙ミステリ、登場人物も複雑すぎることなく読者は事件の裏のハウダニットに集中できます。 探偵役が出しゃばり過ぎることもなく、かつ要所で事件の手がかり、整理を披露してくれるのですごく読みやすい。 癖が強いミステリにはよく出会いますが、今作のように万人に薦められるようなミステリは中々邂逅しないです。 トランプという身近なテーマも吉ですね。 贅沢を言うとシンプルすぎるのかなと・・。 探偵の事件への慧眼と犯人側の比較的子細な描写によって、読んでいて謎を解くというよりかは単に謎を読み進める形になってしまいました。 自分はもうちょっと複雑多岐な作品が好みですね、★は7つ |
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一つ一つの短編が関連性を持って紡がれる連作集という作品。 登場人物の一転二転が次の作品に引き継がれて展開されるので短編集ながら一つの固有の作品として読んでいけます。 舞台はとあるマンションの一番館。高齢化、騒音、ご近所トラブル等の弊害を孕んだ空間は現実の集合住宅を如実にイメージさせます。 同作者の○○者シリーズが現実の固有の事件を再現してるのに対し、こちらは漠然とした社会問題を基に構築されています。 マンションの住人が起こす犯罪ということで極めて現実的で無理がなく、違和無く読了できました。 7つの単話で「グランドマンション」という長編を刑成している連作ということを強調したいです。★は8つ!!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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鯉ヶ窪学園シリーズ番外短編集の二作目、番外編ながらシリーズとして区切りの付く作品。 本編、前作のキャラが多々登場するので過去作はほぼ必読、逆に言えば過去作が楽しめたなら間違いなく楽しめる作品になっています。 |
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「未完成のミステリの真相を探してほしい」そんな依頼を受けた古典部、真相の先にあった巨大な意図は・・・ シリーズきってのダークな終わり方、苦苦しい結末に溜め息さえ出ます。★は8つ!! |
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道尾秀介の真髄を見ました。人物の息詰まるような描写、物語の裏の裏を鮮やかに明かし、ラストの裏切り、今までの道尾氏の作品も素晴らしかったがさらにそれを一回り上回る出来です。
ある倉庫で起きた殺人事件、いやそれともただの事故だったのか、誰がなんのために殺したのか、なぜ殺されなければならなかったのか。 過去の事件の真相は一体・・・全てが明らかになり一筋になる時の衝撃はもう単にミステリーの答え合わせという領域を超えています。 陰影な背景を交え合えながらも爽やかで鮮やかな終結を迎える本作は道尾氏の作品の中でも読みやすく、人に薦めやすいです。ミステリ云々でなく読み物として名作に入ります。評価は★8!! |
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普段はほとんど読まないハードボイルドもの。知ってたら手に取っていたかは微妙、食わず嫌いは良くないですね。
受賞云々は特に気にしません、個人レベルの好みがありますしね。むしろひねた見方をしちゃうので 主人公は過去に澱みを持った中年アル中バーテン。落魄したというよりかは顕達する気のない、最低限の住まい、最低限の収入、最低限の人付き合いの元で暮らしている。この人生を諦めているような厭世観、時代に取り残されるのでなく追いつく気もない根性、超大好物です。それ以外の人物もなかなか魅力的、ホームレスから警察までどこか渋い心持を感じさせます。ごく一部の人を除いて感情を昂らせたり、声を荒げたりしないんですよね、成程これがハードボイルドか(違ったらごめんなさい) ミステリとしての犯人当てや動機当てはないに等しいかもしれないです。社会派そしてテロリズム的犯行と言うことで自分のミステリ像の中ではやや外れますが、単純に一小説として面白いです。★は7つです!!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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1990年、東野圭吾氏の作品では比較的初期の作品。 「不遇な運命を辿った警察官」と「運命の波など知らぬ恵まれた天才」が一つの殺人事件の盤面で追う追われる・・・ ある会社社長が殺されたことで大きく運命は動き出します。会社の権勢を理由に行われた殺人という社会的ストーリーと登場人物の出生の秘密に迫る人生的ストーリーの二つの物語を軸に据え、ミステリとしての犯人当てよりも、「宿命」の対決が紡ぎだすヒューマンな結末が見所となっています。 動機、トリックの謎はもちろんですが、それを超えたミステリ的謎を表現したい、と語っている作者のあとがき通りの顛末になっており以降の東野圭吾氏の作品の形成を感じ取れる作品です。 逆にしっかり推理したい人には少々物足りないかもしれないかも。★は7つ!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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館シリーズの二作目。中村氏の建造物を舞台に探偵島田潔が謎を解くというシリーズの大筋を決定づける作品となっています。 この水車館の殺人は犯人を言い当てるという点ではもの凄く平易であるといえますが、むしろ今作の肝は犯人の動機、目的にあるようです。 前作では犯人当てに主眼を置き、動機については回想として触れるだけだった故、今作の犯人よりも動機に重きを置いた構図は対蹠的であると感じます。 読者の予想を裏切る将又前作のイメージを引き摺り過ぎない作者の姿勢がうかがえ、館シリーズが叙述物という基本トリックを据えながら多様な形を見せてくれるであろう兆しが見られます。 前作が気に入った方はもちろん、迷路館・時計館と進んでいく上で読んで損しない作品でしょう(必然ではない)。 ★は7つ!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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東川篤哉氏のデビューシリーズの一作目。タイトル通りの密室もの、主役がその密室内に死体とともにいた強固な密室に加え、近場で起きた自殺、アリバイ工作から隠された動機と一筋縄では行かないストーリーに仕上がっています。 しかし特筆すべきは殺人事件をこれでもかとユーモラスに描いていることでしょう。本作は主要キャラの元恋人と先輩が亡くなってしまうという、一聴すると重い空気をイメージを感じさせる作品ですが、中身はコメディ要素満載で暗い雰囲気はほとんどありません。積み上げられたトリックをユニークで一癖あるキャラクターたちが飄々と解いていくのを楽しみながら読んでいく・・・ハードボイルドや陰鬱な雰囲気のミステリーとは真逆であり、大人から子供まで幅広く読んでもらいたい、誰にでもおすすめできるミステリー入門書となっています。 |
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1990年東野圭吾初期の作品、この作品を知ることになったのはどんでん返しでオススメされていたので、そして解説の人物がどういう人かも知っている。東野圭吾の知名度、評価も知っている。詰まるとこ本作を前情報による穿った読み方と過度な期待をした上で読了してしまった・・・これは私の罪。 おそらく純粋な気持ちで読んでいれば自分は「十角館」「葉桜」ぐらいの評価を付けていたと思います。それ程に今作のどんでん返しは強烈。既にどんでん返しとタグ付けされているのでここでは隠しませんが他の場所で人に薦める際には一切の情報を隠したうえで紹介したい作品です。★は7.5ぐらいです!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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意外性のある犯人ではないが推理していく楽しみは味わえる作品でした。結末・真相は大変面白いと思ったのですが、作者は犯人当てに主眼をおいたのかラストの進行は性急なものになっているのが残念。
過去と現在の事件描写と手記の多方向から紡がれるストーリーは複雑さ故に人を選びそう。通勤通学中に少しづつ読んでいける作品ではないですね、じっくり腰を据えて推理したい人向けです。 折原氏作品では結構楽しめました。★は7つ!! |
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