模像殺人事件
評判
模像殺人事件の評価:
4.40/5点 レビュー 5件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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模像殺人事件の評価:
4.40/5点 レビュー 5件。 B ランク
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物語の最初、山中で迷った小説家が、山奥に豪邸をみつけ、助けをもとめます。その家には、8年ぶりに帰郷をはたしたという、「包帯で顔をおおった男」が「ふたり」います。「本物の長男」は、はたしてどちらのほうなのか…
解説の千街昌之さんが、この作品はいかにもそうした横溝らしい要素をおりこみながら、「ほらほら、横溝ですよ」という感じは希薄で、この作品はパスティーシュ小説とは無縁のところに身を置いている、ということを書いておられて、本当にその通りだなあ、と感じました。
この作品は、たとえばスーザン・ヒルという現代作家が、アン・ラドクリフの恐怖小説やヘンリー・ジェイムズの「ねじの回転」に骨格を学んで「黒衣の女」を書いたのと同じように、あくまでも古典の「外見のコピーではなく骨格を習得すること」によって作りあげられた、現代に再構築された「オリジナル」なのだ、という感じがします。
(そして、佐々木俊介がこの物語の教科書にした探偵小説は、「横溝」のほかに、やはり「鮎川哲也」なのだろうという気がします。)
描かれているミステリーは、作中に「誰が殺した、いかに殺した、問題はそんなところにない、問題はこの屋敷で何が起こったか、ということだ」というせりふが出てくることからも明らかなように、「ホワットダニット」の謎です。
この本にのっている千街昌之の解説は、いかにもこの人でなくては書けないもの、という感じがします。(小説のラスト頁から、「解説」にはいる本の流れが、とてもいいです。)
この本が作られてからさらに10年たっているので、もしかしたらそろそろ3作目がでないかな、とか、そんな話は、ないのかなあ。