暗黒街の女
評判
暗黒街の女の評価:
3.50/5点 レビュー 4件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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暗黒街の女の評価:
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本書は主人公の貧しい娘のひとり語りで構成され、大きくは彼女と女ボスのグロリアとギャンブラーのヴィクを巡る確執の物語です。背景にはギャングの二大勢力の影もちらつきますが、あくまで狭い人間関係の中で起こる男女のどろどろとした愛憎劇が主眼で、その意味で全編を通じて本当に女性らしい小説だという印象を持ちました。本書では最後に訣別する二人の女の心理描写が最も心に残ります。娘が取った思い切った行動の理由は追い詰められた怯えと良心の呵責に加え、情けない奴でも一度は愛した男を殺された恨み、それから常に自分の上に君臨する女ボスに対する苛立ちでしょう。グロリアは非情な世界に生きていながら若い娘に愛情を注いで嫉妬に狂い、気を許し甘く見た所為で破滅した己の不覚を最後に悔いているでしょう。本書の凄絶な結末から見て私には娘も最後は憐れな末路を辿る気がして仕方ありません。小粒ながら凄まじい女の情念の世界を描いたノワールの名作に貴方も酔い痴れて頂きたいと思います。