(短編集)

奇術探偵 曾我佳城全集

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評判

奇術探偵 曾我佳城全集の評価:

4.35/5点 レビュー 26件。 B ランク

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平均点4.35pt

Amazonレビュー一覧

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全5件 1〜5 1/1ページ
No.5
(3pt)

キャラ弱め?

作者得意の奇術系ネタ短編11編

亜さんやヨギさんに比べると
探偵役である引退した美貌の奇術師のキャラが薄い
(それとも前出のキャラが濃すぎる?)

奇術縛りのせいか、
本格の醍醐味たるロジカルな推理がいまひとつ
トリックを楽しむだけならいいかもしれないが
ユーモアタッチかつ本格の王道だった亜さん譚に比べると
ものたりなさを感じる
奇術探偵 曾我佳城全集 上 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 奇術探偵 曾我佳城全集 上 (創元推理文庫)より
4488402240
No.4
(3pt)

手品の趣向

 2000年に出た単行本『奇術探偵曾我佳城全集』を、「秘の巻」と「戯の巻」の2冊に分け、文庫化したもの。
 『天井のとらんぷ』、『花火と銃声』に収録されていたものがほとんどである。
 「空中朝顔」「花火と銃声」「消える銃弾」「バースデイロープ」「ジグザグ」「カップと玉」「ビルチューブ」「七羽の銀鳩」「剣の舞」「虚像実像」「真珠夫人」が入っている。このうち文庫未収録だったのは、「真珠夫人」のみ。
 引退した美貌のマジシャン・曾我佳城を探偵役とするミステリで、さまざまな奇術が題材として取り入れられている。消える弾丸のはずが実弾になっていて助手を撃ち殺してしまったり、カップと玉に暗号が仕掛けられていたり、趣向としてはなかなか面白い。
 しかし、ミステリとしてはどれもパッとしない。「花火と銃声」が、やや優れているといったくらいか。ほかのはどれも感心しない。
奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻 (講談社文庫)より
4062737604
No.3
(3pt)

ヒロイン曾我佳城に尽きる

主人公である、元女性奇術師の曾我佳城が、奇術にちなんだ事件に遭遇、
または事件で知り合った警察官に請われて、事件を解決に導く・・・
簡単に言うとこういう内容です。
どの短編も雰囲気があり、どこか浮世離れした独特の趣があります。
佳城が超然とした雰囲気をまとっているせいでしょう。
殺人事件であっても、佳城が登場することで殺伐とした感じが消え、華やかな
空気を吹き込んでしまうところが、キャラクターとして素晴らしいところです。
ただ、ミステリーとしてのサプライズは弱めなので、あまりトリックに期待は
しない方が良いかもしれません。どちらかと言うと人間ドラマの方に軸足を
置いています。
どうやらラストを最初に決めてから連載開始したようですが、ファンの期待に
応えたとは言い難いラストなのが残念です。
また、泡坂妻夫さんが少し前に他界されました。読んだ直後だっただけに驚き
ましたが・・・偉大な作家にご冥福をお祈りします。
奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻 (講談社文庫)より
4062737612
No.2
(3pt)

佳城ファンのみが楽しめる作品

本職のマジシャンでもある作者が、元花形女性奇術師、曾我佳城を探偵役として様々な人生模様を綴った短編集。勿論、事件を扱ってはいるのだが、ミステリと言うよりは男女の機微を中心とした心模様を描きながら、佳城が彩りを添えると言う形式である。作品には色々な形で佳城が登場する。全集と言う性格上仕方が無いのかもしれないが、雑誌への掲載順と収録順が異なるので、佳城の境遇が一貫しておらず読む者を混乱させる。
作品の出来としては冒頭の「空中朝顔」のように事件が起こらない物の方が良い。上述したように男女の機微に花作りと言う艶やかさが加わり、更にそれに佳城が華を添えるというシャレた創りである。一方、私が期待した奇術を応用したミステリの方は出来が悪く興醒めである。佳城の推理力を強調する余り、死体移動に警察が気付かないとか、奇術師が本物の銃弾を使うとか、指輪を咥えて飛んで行ったカモメが偶然船に舞い降りるとか無茶が多過ぎる。奇術のネタを巧みにミステリのトリックに昇華する手腕に欠けている。その癖、マジックに関する作者の知識をひけらかすので読む方はウンザリである。読む方は、元花形女性奇術師が探偵役を務めるのだから、さぞかし華麗なミステリ・ショーが展開されると思って期待するのは当然で、それが完全に裏切られる。本全集は本巻と「戯の巻」の二部構成だが、両方とも同様の出来である。
結局、佳城の魅力に頼り切ってしまって、肝心なミステリとしての面白さにまで気が回らなかった残念な作品。佳城ファンのみが楽しめる作品と言って良いだろう。
奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻 (講談社文庫)より
4062737604
No.1
(3pt)

佳城の魅力に頼った内輪向けの作品

本職のマジシャンでもある作者が、元花形女性奇術師、曾我佳城を探偵役として様々な人生模様を綴った短編集。勿論、事件を扱ってはいるのだが、ミステリと言うよりは男女の機微を中心とした心模様を描きながら、佳城が彩りを添えると言う形式である。全集と言う性格上仕方が無いのかもしれないが、雑誌への掲載順と異なる作品順なので、佳城の境遇が一貫しておらず読む者を混乱させる。
「ミダス王の奇跡」、「シンプルの味」のように題名が事件解決に意外な形で係るという仕掛けも見られるが、大半は事件が平凡過ぎて、佳城の推理にも華が無い。ユーモア味を強調する話を挟んでアクセントを付けたり、佳城の登場のさせ方を作品毎に変える等の構成上の工夫もあるが、物足りなさは否めない。元花形女性奇術師が探偵役と言うからには、華麗な事件・トリックがあり、それを佳城が鮮やかに解決すると言う展開を期待していた私はガッカリである。作者は意図的に事件を小粒にし、佳城も敢えて慎ましく描いたのであろうか ? 確かに佳城をハデに描いては味消しなのだが、まるで佳城を忍ぶ追悼作のような趣きである。まあ、枯淡の味は出ているのだが...。また、作者が奇術のタネを次々に、これ見よがしに披露するのは悪趣味であろう。作者の立場からすれば"さりげなく"作品に取り入れるのが大人の態度だと思う。そしてそんな事より、奇術のタネをミステリのトリックに膨らませる努力が不可欠だろう。その努力の跡も少しは見られるのだが、発想の飛躍の幅が狭く、ミステリとして昇華されているとは言い難い。本作は佳城ファンの方が、彼女の清艶な姿を楽しむ物語と捉えるべきか。
結局、佳城の魅力に頼り切ってしまって、肝心なミステリとしての面白さにまで気が回らなかった残念な作品。佳城ファンのみが楽しめる作品と言っても過言ではない。それにしても最終作「魔術城落成」の強引な展開は他の作品と落差があり過ぎ、違和感を覚えざるを得なかった。最終作を意識し過ぎだろう。
奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻 (講談社文庫)より
4062737612