ベルカ、吠えないのか?

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ベルカ、吠えないのか?の評価:

4.06/5点 レビュー 68件。 C ランク

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平均点4.06pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全134件 21〜40 2/7ページ
No.114
(4pt)

「アタシタチハ,疾走スルヨ。うぉん」

1942年アメリカの領土である太平洋の北部アリューシャン列島のキスカ島を占領した日本軍。
その島には4頭の犬がいた。
寒さに強いアイヌ犬の「北」。
ジャーマンシェパード犬の「正勇」と「勝」。
アメリカ軍捕虜のシェパード犬「エクスプロージョン」。
1943年,日本軍は密かに島から撤退し,4頭の犬だけが残される。
本書は,この残された犬たちの血を引くものを巡る約50年間に渡る犬のクロニクルである。
ある犬は犬橇用の優秀な能力を発揮し北極圏で活躍し,ある犬はベトナム戦争の軍用犬になり,ある犬はアフガニスタンでの軍用犬になる。
ロシア籍になる犬,中国籍になる犬,アメリカ籍になる犬,メキシコ籍になる犬。

本書は,実にユニークでクールな小説だ。
「イヌよ,イヌよ,お前たちはどこにいる」と筆者がイヌたちに語りかける形で物語は進行する。
そしてイヌの思考は
「オレハ生キテイルンダ」
「アタシタチハ,疾走スルヨ」
「アタシタチハ,ツカマラナイヨ」
とカタカナで表記される。

そして,このイヌたちのクロニクルの章と交互に,ロシアで捕らわれたヤクザの娘の物語が展開する。
この娘が囚われの身でありながら,なんとも図太く生き抜く力を持っている。
そして娘はいつしか,ロシアの軍用犬との間に徐々に信頼関係を築きあげていく。

20世紀は戦争の世紀であり,軍用犬の世紀でもあった。
そしてその戦争が終わった今,イヌたちはどこへ向かうのか。

 さて,本書の格好良さは冒頭の献辞に表れている。
「ボリス・エリツィンに捧げる。おれはあんたの秘密を知っている。」
 うーん,クールだ。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.113
(4pt)

「アタシタチハ,疾走スルヨ。うぉん」

1942年アメリカの領土である太平洋の北部アリューシャン列島のキスカ島を占領した日本軍。
その島には4頭の犬がいた。
寒さに強いアイヌ犬の「北」。
ジャーマンシェパード犬の「正勇」と「勝」。
アメリカ軍捕虜のシェパード犬「エクスプロージョン」。
1943年,日本軍は密かに島から撤退し,4頭の犬だけが残される。
本書は,この残された犬たちの血を引くものを巡る約50年間に渡る犬のクロニクルである。
ある犬は犬橇用の優秀な能力を発揮し北極圏で活躍し,ある犬はベトナム戦争の軍用犬になり,ある犬はアフガニスタンでの軍用犬になる。
ロシア籍になる犬,中国籍になる犬,アメリカ籍になる犬,メキシコ籍になる犬。

本書は,実にユニークでクールな小説だ。
「イヌよ,イヌよ,お前たちはどこにいる」と筆者がイヌたちに語りかける形で物語は進行する。
そしてイヌの思考は
「オレハ生キテイルンダ」
「アタシタチハ,疾走スルヨ」
「アタシタチハ,ツカマラナイヨ」
とカタカナで表記される。

そして,このイヌたちのクロニクルの章と交互に,ロシアで捕らわれたヤクザの娘の物語が展開する。
この娘が囚われの身でありながら,なんとも図太く生き抜く力を持っている。
そして娘はいつしか,ロシアの軍用犬との間に徐々に信頼関係を築きあげていく。

20世紀は戦争の世紀であり,軍用犬の世紀でもあった。
そしてその戦争が終わった今,イヌたちはどこへ向かうのか。

 さて,本書の格好良さは冒頭の献辞に表れている。
「ボリス・エリツィンに捧げる。おれはあんたの秘密を知っている。」
 うーん,クールだ。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.112
(3pt)

戸惑いが

2006年 このミステリがすごい! 国内編第7位
2005年 闘うベストテン 国内編第5位

古川日出男さん『ベルカ、吠えないのか?』は犬三昧の小説である。

ミステリってことと、タイトル、そしてカバーイラストから勝手に警察犬の物語と思っていたらば、全く違っていた。

本作品では、1943年 キスカ島(日本領としての鳴神島)に取り残された4頭の軍用犬 北、正勇、勝、エクスプロージョンの系譜が50年にわたってつづられていく。アメリカへ、ロシアへ、中国へ。犬たちの子々孫々がどのような運命をたどるのかを追っていくのだ。

「イヌよ、イヌよ、お前たちはどこにいる?」

離れ離れになった兄弟、子らが、国境を超えて交差するというドラマを折込みながらストーリーは展開する。

本作品のあらすじを書きあらわすのは難しい。犬たちの生きざまの周辺に、それに関わる人々のエピソードが絡みついている印象だ。本作品の主軸というか方向性がどこにあるのかよくかわからないのが正直なところ。僕にはどうにも読みづらかった。ちょっと読むのに時間を空けちゃうと、どれがどの犬のことだったかわからなったりする。

古川日出男さんの文章はお気に入りなんだけど、本作品には戸惑いを覚えてしまったな。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.111
(3pt)

戸惑いが

2006年 このミステリがすごい! 国内編第7位
2005年 闘うベストテン 国内編第5位

古川日出男さん『ベルカ、吠えないのか?』は犬三昧の小説である。

ミステリってことと、タイトル、そしてカバーイラストから勝手に警察犬の物語と思っていたらば、全く違っていた。

本作品では、1943年 キスカ島(日本領としての鳴神島)に取り残された4頭の軍用犬 北、正勇、勝、エクスプロージョンの系譜が50年にわたってつづられていく。アメリカへ、ロシアへ、中国へ。犬たちの子々孫々がどのような運命をたどるのかを追っていくのだ。

「イヌよ、イヌよ、お前たちはどこにいる?」

離れ離れになった兄弟、子らが、国境を超えて交差するというドラマを折込みながらストーリーは展開する。

本作品のあらすじを書きあらわすのは難しい。犬たちの生きざまの周辺に、それに関わる人々のエピソードが絡みついている印象だ。本作品の主軸というか方向性がどこにあるのかよくかわからないのが正直なところ。僕にはどうにも読みづらかった。ちょっと読むのに時間を空けちゃうと、どれがどの犬のことだったかわからなったりする。

古川日出男さんの文章はお気に入りなんだけど、本作品には戸惑いを覚えてしまったな。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.110
(3pt)

戸惑い

2006年 このミステリがすごい! 国内編第7位
2005年 闘うベストテン 国内編第5位

古川日出男さん『ベルカ、吠えないのか?』は犬三昧の小説である。

ミステリってことと、タイトル、そしてカバーイラストから勝手に警察犬の物語と思っていたらば、全く違っていた。

本作品では、1943年 キスカ島(日本領としての鳴神島)に取り残された4頭の軍用犬 北、正勇、勝、エクスプロージョンの系譜が50年にわたってつづられていく。アメリカへ、ロシアへ、中国へ。犬たちの子々孫々がどのような運命をたどるのかを追っていくのだ。

「イヌよ、イヌよ、お前たちはどこにいる?」

離れ離れになった兄弟、子らが、国境を超えて交差するというドラマを折込みながらストーリーは展開する。

本作品のあらすじを書きあらわすのは難しい。犬たちの生きざまの周辺に、それに関わる人々のエピソードが絡みついている印象だ。本作品の主軸というか方向性がどこにあるのかよくかわからないのが正直なところ。僕にはどうにも読みづらかった。ちょっと読むのに時間を空けちゃうと、どれがどの犬のことだったかわからなったりする。

古川日出男さんの文章はお気に入りなんだけど、本作品には戸惑いを覚えてしまったな。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.109
(3pt)

戸惑い

2006年 このミステリがすごい! 国内編第7位
2005年 闘うベストテン 国内編第5位

古川日出男さん『ベルカ、吠えないのか?』は犬三昧の小説である。

ミステリってことと、タイトル、そしてカバーイラストから勝手に警察犬の物語と思っていたらば、全く違っていた。

本作品では、1943年 キスカ島(日本領としての鳴神島)に取り残された4頭の軍用犬 北、正勇、勝、エクスプロージョンの系譜が50年にわたってつづられていく。アメリカへ、ロシアへ、中国へ。犬たちの子々孫々がどのような運命をたどるのかを追っていくのだ。

「イヌよ、イヌよ、お前たちはどこにいる?」

離れ離れになった兄弟、子らが、国境を超えて交差するというドラマを折込みながらストーリーは展開する。

本作品のあらすじを書きあらわすのは難しい。犬たちの生きざまの周辺に、それに関わる人々のエピソードが絡みついている印象だ。本作品の主軸というか方向性がどこにあるのかよくかわからないのが正直なところ。僕にはどうにも読みづらかった。ちょっと読むのに時間を空けちゃうと、どれがどの犬のことだったかわからなったりする。

古川日出男さんの文章はお気に入りなんだけど、本作品には戸惑いを覚えてしまったな。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.108
(4pt)

20世紀をドライブする「イヌ」と「犬」の歴史。

犬はかわいい。その仕草が、垂れたりとがったりした耳が、裏切りを知らない面持ちが、振れる尻尾が、速く浅い息のリズムで揺れる舌が、とにかくかわいい。

でもちょっと考えてみると、犬はオオカミであるということに気付く。犬の本質は恐ろしくて、そして強いのだ。古川日出男の小説、『ベルカ、吠えないのか?』は、そう教える。そこには、第二次大戦後からの犬の歴史が、人に最も近い獣であるが故に人に翻弄されて、それでも拙く続いた歴史が描かれている。そり犬や軍用犬、麻薬犬として人に訓練される「犬」がいる。犬達はひたすらそりを引き、東西に分かれ、ベトナムやアフガンでのど笛を噛みちぎる。あるいは麻薬犬として鼻をしめらせる。しかしひとたび捨てられ見放されれば、野生に回帰し「イヌ」となる。イヌは生命体として自分の遺伝子を刻もうともがき、生きる。猛々しく吠え、交配し、子孫を増やす。そして一部のイヌ達は、またもや人に拾われ、再び犬となる。

短いセンテンスを積み重ねた文体は、斬鉄剣の切れ味を思わせる。冷戦、毛沢東、フルシチョフ、ケネディ、アポロ、スプートニク、ペレストロイカ、固有名詞によって語り尽くされてきた二十世紀を解体し、壮大で痛快な犬のフィクションに摩り替える。古川が匠の鍛冶でこしらえた「ベルカ」は、教科書に書かれ、語り尽くされた冗長な歴史をばっさりと斬り捨てるのにうってつけだ。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.107
(4pt)

20世紀をドライブする「イヌ」と「犬」の歴史。

犬はかわいい。その仕草が、垂れたりとがったりした耳が、裏切りを知らない面持ちが、振れる尻尾が、速く浅い息のリズムで揺れる舌が、とにかくかわいい。

でもちょっと考えてみると、犬はオオカミであるということに気付く。犬の本質は恐ろしくて、そして強いのだ。古川日出男の小説、『ベルカ、吠えないのか?』は、そう教える。そこには、第二次大戦後からの犬の歴史が、人に最も近い獣であるが故に人に翻弄されて、それでも拙く続いた歴史が描かれている。そり犬や軍用犬、麻薬犬として人に訓練される「犬」がいる。犬達はひたすらそりを引き、東西に分かれ、ベトナムやアフガンでのど笛を噛みちぎる。あるいは麻薬犬として鼻をしめらせる。しかしひとたび捨てられ見放されれば、野生に回帰し「イヌ」となる。イヌは生命体として自分の遺伝子を刻もうともがき、生きる。猛々しく吠え、交配し、子孫を増やす。そして一部のイヌ達は、またもや人に拾われ、再び犬となる。

短いセンテンスを積み重ねた文体は、斬鉄剣の切れ味を思わせる。冷戦、毛沢東、フルシチョフ、ケネディ、アポロ、スプートニク、ペレストロイカ、固有名詞によって語り尽くされてきた二十世紀を解体し、壮大で痛快な犬のフィクションに摩り替える。古川が匠の鍛冶でこしらえた「ベルカ」は、教科書に書かれ、語り尽くされた冗長な歴史をばっさりと斬り捨てるのにうってつけだ。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.106
(4pt)

漢のイヌの物語

とにかく面白い。
チワワなんてクソ食らえ、イヌは強くてこそナンボのもんだ、
と思っているイヌ好きなら一生読んでいたいほどハマリます。
どのイヌも漢(おとこ)です。雌イヌも、漢(おとこ)です。
可愛くいじらしいイヌを描いた名作は幾らもありますが、
人間をして「かくありたい」と思わせるイヌを描いた物語など、
見たこともありません。

星4つにしたのは、政治情勢を説明する部分のできがあまり良くないこと、
人間の描写がイヌほど深く描けていないこと、
ラスト部分で、えっイヌこんなに弱かったの?と思えてしまうことです。

代々のイヌたちの物語部分は、星10個です。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.105
(4pt)

漢のイヌの物語

とにかく面白い。
チワワなんてクソ食らえ、イヌは強くてこそナンボのもんだ、
と思っているイヌ好きなら一生読んでいたいほどハマリます。
どのイヌも漢(おとこ)です。雌イヌも、漢(おとこ)です。
可愛くいじらしいイヌを描いた名作は幾らもありますが、
人間をして「かくありたい」と思わせるイヌを描いた物語など、
見たこともありません。

星4つにしたのは、政治情勢を説明する部分のできがあまり良くないこと、
人間の描写がイヌほど深く描けていないこと、
ラスト部分で、えっイヌこんなに弱かったの?と思えてしまうことです。

代々のイヌたちの物語部分は、星10個です。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.104
(5pt)

ドイツシェパード

ベルカやストレルカはライカ犬だけど、
「北」「正勇」「勝」「エクスプロージョン」はシェパードとか日本犬だっただろう?
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.103
(5pt)

ドイツシェパード

ベルカやストレルカはライカ犬だけど、
「北」「正勇」「勝」「エクスプロージョン」はシェパードとか日本犬だっただろう?
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.102
(4pt)

犬系図とともに引き込まれる

数世代に渡る犬たちの数奇な運命を描く、ありそうにも無さそうな、まさしく犬仁義伝。これは面白かった。読む、というより紡ぐイメージで、ストーリーが目新しいわけじゃ無いですが、極めて独特で、脳髄に働きかける本といった印象。

本書のイメージを決定づけるのは、その特異なストーリーだけでなく、(文庫本だけかもしれませんが、)冒頭に出てくる家系図ならぬ犬系図でしょうか。当初はさっぱり理解出来なかったその犬系図が頭の中で解きほぐされていく瞬間、物語は加速度的に面白さを増していきます。

犬系のレイヤーが頭の中で縦横無尽に積み重なるイメージは古川さん独特のスピード感ある文体あってこそと思われます。
ハッピーエンドを求めるわけじゃないですが、ラストの終わり方があまりに物悲しいのが残念。とは言え、この独特の読み応え、一読の価値はあります。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.101
(4pt)

犬系図とともに引き込まれる

数世代に渡る犬たちの数奇な運命を描く、ありそうにも無さそうな、まさしく犬仁義伝。これは面白かった。読む、というより紡ぐイメージで、ストーリーが目新しいわけじゃ無いですが、極めて独特で、脳髄に働きかける本といった印象。

本書のイメージを決定づけるのは、その特異なストーリーだけでなく、(文庫本だけかもしれませんが、)冒頭に出てくる家系図ならぬ犬系図でしょうか。当初はさっぱり理解出来なかったその犬系図が頭の中で解きほぐされていく瞬間、物語は加速度的に面白さを増していきます。

犬系のレイヤーが頭の中で縦横無尽に積み重なるイメージは古川さん独特のスピード感ある文体あってこそと思われます。
ハッピーエンドを求めるわけじゃないですが、ラストの終わり方があまりに物悲しいのが残念。とは言え、この独特の読み応え、一読の価値はあります。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.100
(4pt)

初めて読んだわこんな小説

壮大な叙事詩のようなハードボイルド軍用犬ファンタジー歴史小説。明確な主人公の設定がないタイプの小説は初めて読みました。1人のキャラクターに小説を通して感情移入することもないままに、何か凶暴なエネルギーに飲み込まれるように読まされてしまったのが不思議。人間の傲慢さに翻弄され世界に散らばった犬達の血脈が、やがて因果な運命に吸い寄せられるように再び収束される物語展開は少々荒唐無稽というか乱暴なのに、理屈を超えて、官能的な感動を覚えました。犬の思考を表現するぶつ切り文体が面白かった。○○犬の子供は○○でその子供の○○はどこどこに広がった…みたいな犬の血統と戦争歴史の事象を語った数ページは創世記を読んでいるかのよう。そこらへん叙事詩的な印象を色濃くさせていたような…。やくざの娘である少女がいい!あの子の物語をもっと読みたかった。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.99
(4pt)

初めて読んだわこんな小説

壮大な叙事詩のようなハードボイルド軍用犬ファンタジー歴史小説。明確な主人公の設定がないタイプの小説は初めて読みました。1人のキャラクターに小説を通して感情移入することもないままに、何か凶暴なエネルギーに飲み込まれるように読まされてしまったのが不思議。人間の傲慢さに翻弄され世界に散らばった犬達の血脈が、やがて因果な運命に吸い寄せられるように再び収束される物語展開は少々荒唐無稽というか乱暴なのに、理屈を超えて、官能的な感動を覚えました。犬の思考を表現するぶつ切り文体が面白かった。○○犬の子供は○○でその子供の○○はどこどこに広がった…みたいな犬の血統と戦争歴史の事象を語った数ページは創世記を読んでいるかのよう。そこらへん叙事詩的な印象を色濃くさせていたような…。やくざの娘である少女がいい!あの子の物語をもっと読みたかった。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.98
(4pt)

文体が気に入ればのめり込む

こういうタイプのエンタメ小説もあるのかと、勉強になります。いろんな種類の本は読んでみるモノです。

作者が語り部となったり、出てくる犬が読者を誘導したり、ハードボイルド調の物語になったりと、3つのタイプの小説がひとつに纏まっています。

私は、様々な視点がシームレスに、作品の中で縦横無尽に移り変わるのが好きですから、この本が誘導するままに任せて読み始めたら、超ノリノリで読めましたね。
この作者の他の本も読んでみたくなりました。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.97
(4pt)

文体が気に入ればのめり込む

こういうタイプのエンタメ小説もあるのかと、勉強になります。いろんな種類の本は読んでみるモノです。

作者が語り部となったり、出てくる犬が読者を誘導したり、ハードボイルド調の物語になったりと、3つのタイプの小説がひとつに纏まっています。

私は、様々な視点がシームレスに、作品の中で縦横無尽に移り変わるのが好きですから、この本が誘導するままに任せて読み始めたら、超ノリノリで読めましたね。
この作者の他の本も読んでみたくなりました。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.96
(5pt)

犬神話小説

二十世紀の地球上を駆けめぐる犬たちの血統史。
 「お前」という二人称で語られる本作は、マジックリアリズムを思い起こさせる。時に宇宙にまで行く犬たち。それらはまるで神話のように壮大である。二人称で語られることの生み出す緊張感と力が、他にない小説世界を作り出している。
 全体的に、着眼点も取材も表現も構成も文句なしだと思う。多くの人におすすめしたい本だ。だが終盤で少々書き急いだ感があるのが惜しい。
ベルカ、吠えないのか? Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.95
(5pt)

犬神話小説

二十世紀の地球上を駆けめぐる犬たちの血統史。
 「お前」という二人称で語られる本作は、マジックリアリズムを思い起こさせる。時に宇宙にまで行く犬たち。それらはまるで神話のように壮大である。二人称で語られることの生み出す緊張感と力が、他にない小説世界を作り出している。
 全体的に、着眼点も取材も表現も構成も文句なしだと思う。多くの人におすすめしたい本だ。だが終盤で少々書き急いだ感があるのが惜しい。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727