讃歌

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評判

讃歌の評価:

3.86/5点 レビュー 21件。 B ランク

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平均点3.86pt

Amazonレビュー一覧

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全45件 41〜45 3/3ページ
No.5
(5pt)

著者の新境地の成熟

著者は同じく音楽を題材にした作品「マエストロ」を初めとして、最近は殺人が行われない推理小説を発表しており、新しい境地に挑戦しようとしている。ただし、結末は悲劇的だ。また、本書では犯人を推理するのではなく、ヴィオラ奏者園子の奏でる音楽は本物なのか?または虚像なのか?という事を推理しながら読み進む事になる。こういう推理の形態はマエストロより本書の方がさらに成熟した骨格を呈している様に感じる。
著者はこれまでゴサインタンやカノンなど、多くの凄みのある作品を発表してきた。しかし、常に新しい境地の作品を開拓する事がクリエーターの宿命なのかも知れない。それは著者の造詣の深い音楽の世界では顕著だ。現代音楽は新しい方向性を求め続けている。もしそういう宿命があるのだとすれば、著者は宿命に対して謙虚だ。
この様な前庭はさておき、本書の内容は楽しい。最終ページまで読み進むと、もう終わりなのか?もう少し長くこの本に浸りたいという名残惜しささへ感じる。本書は音楽を題材にしているものの、音楽好きか否かにかかわらず存分に楽しめる。
讃歌 Amazon書評・レビュー: 讃歌より
4022500891
No.4
(4pt)

誰への讃歌か

この物語の主軸をなすヴィオリスト、柳原園子。天才少女ヴァイオリニストと呼ばれ、アメリカに留学。そこでの出来事が原因で自殺未遂。以後二十数年間治療に明け暮れる。四十を過ぎた現在ようやく復帰し教会を中心として小さなリサイタルを開いている。彼女のヴィオラは決してプロ級ではない。しかし、人の心を掴んで話さない何かの力を持っている。彼女の演奏を聴いたテレビ番組制作会社の小野は、心を動かされ、彼女の番組を作ることにした。こうして始まるこの小説は、影を持った園子と、それを追う小野とのやりとり、二人を取り巻くマスコミを中心とする人物相関。結果、訪れる悲劇による幕引き。読み終わって、イエロージャーナリズムの恐ろしさを思った。これに絡めとられたら、そこから逃げ出すことがどれほど大変かを教えられた。いくら否定しようが、マスコミに煽動された大衆は、聞く耳を持たない。一人の人間の人生が破壊されるまで。この物語は、被害者、柳原園子への大いなる讃歌であると感じた。
讃歌 Amazon書評・レビュー: 讃歌より
4022500891
No.3
(3pt)

音楽って何なのか・・・

音楽のジャンルの中でもクラッシックは特殊かもしれない。
業界が認める人と、世間が認める人との開きが大きい。
どれほど業界から否定されようとも世間が求める音楽を奏でる演奏家。
この本を読むと結局のところ、音楽って何なのかって考えてしまう。
讃歌 Amazon書評・レビュー: 讃歌より
4022500891
No.2
(4pt)

フジコ・ヘミングのNHKドキュメンタリーをモデルにした話ですね

フジコ・ヘミングのNHKドキュメンタリー放送後、クラッシックに疎い人々がコンサートに押しかけるといった、日本人のうかれっぷり(馬鹿騒ぎ)をシビアに描いています。
あの狂騒を「うへぇ」と思っていた人は「そうそう」と同意する部分が多いでしょう。良くぞ言ってくれた感あります。
讃歌 Amazon書評・レビュー: 讃歌より
4022500891
No.1
(4pt)

人の多面性

主人公、園子、小野、熊谷3人を場面によって色々な面から見せる興味深さ。ストーリーの展開、テーマの面白さ、文のうまさで、一気に読み進む。この作家の新作は必ず読みますが、毎回期待を裏切らず楽しめます。
讃歌 Amazon書評・レビュー: 讃歌より
4022500891