ゴサインタン 神の座

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ゴサインタン 神の座の評価:

4.14/5点 レビュー 35件。 C ランク

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平均点4.14pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全104件 41〜60 3/6ページ
No.64
(3pt)

輝和の人生

主人公輝和は典型的日本男性であり,加えて資産家であり,十分な教養を持っている.幾度もの見合いの末ネパール人女性カルバナタミ淑子を実質カネで買う.当然,輝和は淑子を忖度しないわけであるが,淑子自身もメンヘラであり,輝和は人生のどん底へと落ちる.淑子は宗教の教祖となり,資産数千万円を信者へ譲渡する.結婚している限り輝和のカネは淑子のカネであるから問題ないのである.フローべールのボヴァリー婦人を思い出すシナリオだが,宗教色が非常に強く,様々な文化が絡み合い,生きることの意味,堕落の必然性が問われる.
ゴサインタン―神の座 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (双葉文庫)より
4575507326
No.63
(3pt)

輝和の人生

主人公輝和は典型的日本男性であり,加えて資産家であり,十分な教養を持っている.幾度もの見合いの末ネパール人女性カルバナタミ淑子を実質カネで買う.当然,輝和は淑子を忖度しないわけであるが,淑子自身もメンヘラであり,輝和は人生のどん底へと落ちる.淑子は宗教の教祖となり,資産数千万円を信者へ譲渡する.結婚している限り輝和のカネは淑子のカネであるから問題ないのである.フローべールのボヴァリー婦人を思い出すシナリオだが,宗教色が非常に強く,様々な文化が絡み合い,生きることの意味,堕落の必然性が問われる.
ゴサインタン―神の座 Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座より
4575232661
No.62
(4pt)

ネパールからの花嫁

農家の嫁不足解消の為に途上国の外国人の花嫁をもらう話だけだと思っていたら意外や意外、ネパール国内の事情や日本の農家の現実が具体的に書かれていて興味深かった。
ゴサインタン―神の座 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (文春文庫)より
4167605066
No.61
(4pt)

ネパールからの花嫁

農家の嫁不足解消の為に途上国の外国人の花嫁をもらう話だけだと思っていたら意外や意外、ネパール国内の事情や日本の農家の現実が具体的に書かれていて興味深かった。
ゴサインタン―神の座 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (双葉文庫)より
4575507326
No.60
(4pt)

ネパールからの花嫁

農家の嫁不足解消の為に途上国の外国人の花嫁をもらう話だけだと思っていたら意外や意外、ネパール国内の事情や日本の農家の現実が具体的に書かれていて興味深かった。
ゴサインタン―神の座 Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座より
4575232661
No.59
(4pt)

ハッピーエンドだと思う

主人公の40男、結木輝和はネパールから 花嫁を買う。
妻に初恋の人 淑子の名を勝手につけ、彼女のバックグランドも知ろう
ともせず、母親のいいなり。 それらを第3者から指摘されると
反発する。 しかも輝和は尾崎淑子と浮気をし、妻に暴力を振るう
という鬼畜ぶり

妻が神がかりとなり、抗われない力により名家の令息が没落させら
れていく様が凄まじい。 
この作品は日本の農家の現状やかつての小作農の悲惨さ、
日本人の宗教観なども辛らつに書かれている。
またネパール女性の悲惨な境遇にも触れられていて、
それらがオカルト要素をからめて圧倒的筆力で迫ってくる。
私が読んだハードカバー版2段組400ページ近かったが、
途中でクラクラしてきたぐらいだった。

そんな中でも輝和と徳山の友情はほっとするもがあった
全てを失った主人公だが、彼の成長の物語と捉えればいい
のではないか。
ラストは本当に泣けた
ゴサインタン―神の座 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (双葉文庫)より
4575507326
No.58
(4pt)

ハッピーエンドだと思う

主人公の40男、結木輝和はネパールから 花嫁を買う。
妻に初恋の人 淑子の名を勝手につけ、彼女のバックグランドも知ろう
ともせず、母親のいいなり。 それらを第3者から指摘されると
反発する。 しかも輝和は尾崎淑子と浮気をし、妻に暴力を振るう
という鬼畜ぶり

妻が神がかりとなり、抗われない力により名家の令息が没落させら
れていく様が凄まじい。 
この作品は日本の農家の現状やかつての小作農の悲惨さ、
日本人の宗教観なども辛らつに書かれている。
またネパール女性の悲惨な境遇にも触れられていて、
それらがオカルト要素をからめて圧倒的筆力で迫ってくる。
私が読んだハードカバー版2段組400ページ近かったが、
途中でクラクラしてきたぐらいだった。

そんな中でも輝和と徳山の友情はほっとするもがあった
全てを失った主人公だが、彼の成長の物語と捉えればいい
のではないか。
ラストは本当に泣けた
ゴサインタン―神の座 Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座より
4575232661
No.57
(4pt)

ハッピーエンドだと思う

主人公の40男、結木輝和はネパールから 花嫁を買う。
妻に初恋の人 淑子の名を勝手につけ、彼女のバックグランドも知ろう
ともせず、母親のいいなり。 それらを第3者から指摘されると
反発する。 しかも輝和は尾崎淑子と浮気をし、妻に暴力を振るう
という鬼畜ぶり

妻が神がかりとなり、抗われない力により名家の令息が没落させら
れていく様が凄まじい。 
この作品は日本の農家の現状やかつての小作農の悲惨さ、
日本人の宗教観なども辛らつに書かれている。
またネパール女性の悲惨な境遇にも触れられていて、
それらがオカルト要素をからめて圧倒的筆力で迫ってくる。
私が読んだハードカバー版2段組400ページ近かったが、
途中でクラクラしてきたぐらいだった。

そんな中でも輝和と徳山の友情はほっとするもがあった
全てを失った主人公だが、彼の成長の物語と捉えればいい
のではないか。
ラストは本当に泣けた
ゴサインタン―神の座 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (文春文庫)より
4167605066
No.56
(5pt)

ガサインタン(神の座)。

ガサインタン(神の座)。
これでもか、これでもかとたたみかける不幸と悲惨な状態。

いいかげんに、よしにしてくれと思うけど容赦が無い。
ひょっとしたら男性が読むのを拒否しているのかと思った。

結末まで来たら、なんだ、そんなことかとがっくりきた。
目的のためには手段は選ばないという言葉がある。

故郷に帰るという意図を掴めないまま、終わりまで来た。
国際交流ってこういうことかと納得した。
ゴサインタン―神の座 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (双葉文庫)より
4575507326
No.55
(5pt)

ガサインタン(神の座)。

ガサインタン(神の座)。
これでもか、これでもかとたたみかける不幸と悲惨な状態。

いいかげんに、よしにしてくれと思うけど容赦が無い。
ひょっとしたら男性が読むのを拒否しているのかと思った。

結末まで来たら、なんだ、そんなことかとがっくりきた。
目的のためには手段は選ばないという言葉がある。

故郷に帰るという意図を掴めないまま、終わりまで来た。
国際交流ってこういうことかと納得した。
ゴサインタン―神の座 Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座より
4575232661
No.54
(5pt)

ガサインタン(神の座)。

ガサインタン(神の座)。
これでもか、これでもかとたたみかける不幸と悲惨な状態。

いいかげんに、よしにしてくれと思うけど容赦が無い。
ひょっとしたら男性が読むのを拒否しているのかと思った。

結末まで来たら、なんだ、そんなことかとがっくりきた。
目的のためには手段は選ばないという言葉がある。

故郷に帰るという意図を掴めないまま、終わりまで来た。
国際交流ってこういうことかと納得した。
ゴサインタン―神の座 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (文春文庫)より
4167605066
No.53
(4pt)

オリエント的な唯一絶対神に傾倒していく様

ネパールから売られてきた女性が日本の旧家に嫁ぐ序盤では心苦しい思いに囚われ、彼女が超常現象を起こしながら主人公の人生を解体していく中盤ではイマイチ物語にのめりこむことができなかった(自分は非現実的な設定に少し冷めてしまうきらいがある)。

しかし、それまでだらしなかった主人公が「妻」を追ってネパールの山奥へ歩を進めて行く終盤では、未知の世界を切り拓く展開に胸を躍らせ、主人公の成長を感じ、そして無垢な女性が振り返る場面に胸を熱くした。奇抜だとは思うけれど総じて面白い物語だった。

どう足掻いても修正が利かない人生の転落を経験し、そこを突き抜けたところに新たな自分と生活を見出す。個々の超常現象の描写は脇に置いておくにしても、オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様がよく描かれていると思った。
ゴサインタン―神の座 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (双葉文庫)より
4575507326
No.52
(4pt)

オリエント的な唯一絶対神に傾倒していく様

ネパールから売られてきた女性が日本の旧家に嫁ぐ序盤では心苦しい思いに囚われ、彼女が超常現象を起こしながら主人公の人生を解体していく中盤ではイマイチ物語にのめりこむことができなかった(自分は非現実的な設定に少し冷めてしまうきらいがある)。

しかし、それまでだらしなかった主人公が「妻」を追ってネパールの山奥へ歩を進めて行く終盤では、未知の世界を切り拓く展開に胸を躍らせ、主人公の成長を感じ、そして無垢な女性が振り返る場面に胸を熱くした。奇抜だとは思うけれど総じて面白い物語だった。

どう足掻いても修正が利かない人生の転落を経験し、そこを突き抜けたところに新たな自分と生活を見出す。個々の超常現象の描写は脇に置いておくにしても、オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様がよく描かれていると思った。
ゴサインタン―神の座 Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座より
4575232661
No.51
(4pt)

オリエント的な唯一絶対神に傾倒していく様

ネパールから売られてきた女性が日本の旧家に嫁ぐ序盤では心苦しい思いに囚われ、彼女が超常現象を起こしながら主人公の人生を解体していく中盤ではイマイチ物語にのめりこむことができなかった(自分は非現実的な設定に少し冷めてしまうきらいがある)。

しかし、それまでだらしなかった主人公が「妻」を追ってネパールの山奥へ歩を進めて行く終盤では、未知の世界を切り拓く展開に胸を躍らせ、主人公の成長を感じ、そして無垢な女性が振り返る場面に胸を熱くした。奇抜だとは思うけれど総じて面白い物語だった。

どう足掻いても修正が利かない人生の転落を経験し、そこを突き抜けたところに新たな自分と生活を見出す。個々の超常現象の描写は脇に置いておくにしても、オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様がよく描かれていると思った。
ゴサインタン―神の座 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (文春文庫)より
4167605066
No.50
(4pt)

オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様

ネパールから売られてきた女性が日本の旧家に嫁ぐ序盤では心苦しい思いに囚われ、彼女が超常現象を起こしながら主人公の人生を解体していく中盤ではイマイチ物語にのめりこむことができなかった(自分は非現実的な設定に少し冷めてしまうきらいがある)。しかし、それまでだらしなかった主人公が「妻」を追ってネパールの山奥へ歩を進めて行く終盤では、道の世界を切り拓く展開に胸を躍らせ、主人公の成長を感じ、そして無垢な女性が振り返る場面に胸を熱くした。奇抜だとは思うけれど総じて面白い物語だった。

どう足掻いても修正が利かない人生の転落を経験し、そこを突き抜けたところに新たな自分と生活を見出す。個々の超常現象の描写は脇に置いておくにしても、オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様がよく描かれていると思った。
ゴサインタン―神の座 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (双葉文庫)より
4575507326
No.49
(4pt)

オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様

ネパールから売られてきた女性が日本の旧家に嫁ぐ序盤では心苦しい思いに囚われ、彼女が超常現象を起こしながら主人公の人生を解体していく中盤ではイマイチ物語にのめりこむことができなかった(自分は非現実的な設定に少し冷めてしまうきらいがある)。しかし、それまでだらしなかった主人公が「妻」を追ってネパールの山奥へ歩を進めて行く終盤では、道の世界を切り拓く展開に胸を躍らせ、主人公の成長を感じ、そして無垢な女性が振り返る場面に胸を熱くした。奇抜だとは思うけれど総じて面白い物語だった。

どう足掻いても修正が利かない人生の転落を経験し、そこを突き抜けたところに新たな自分と生活を見出す。個々の超常現象の描写は脇に置いておくにしても、オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様がよく描かれていると思った。
ゴサインタン―神の座 Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座より
4575232661
No.48
(4pt)

オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様

ネパールから売られてきた女性が日本の旧家に嫁ぐ序盤では心苦しい思いに囚われ、彼女が超常現象を起こしながら主人公の人生を解体していく中盤ではイマイチ物語にのめりこむことができなかった(自分は非現実的な設定に少し冷めてしまうきらいがある)。しかし、それまでだらしなかった主人公が「妻」を追ってネパールの山奥へ歩を進めて行く終盤では、道の世界を切り拓く展開に胸を躍らせ、主人公の成長を感じ、そして無垢な女性が振り返る場面に胸を熱くした。奇抜だとは思うけれど総じて面白い物語だった。

どう足掻いても修正が利かない人生の転落を経験し、そこを突き抜けたところに新たな自分と生活を見出す。個々の超常現象の描写は脇に置いておくにしても、オリエント的な唯一絶対神の存在を意識せざるを得ない心境へ傾いていく様がよく描かれていると思った。
ゴサインタン―神の座 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (文春文庫)より
4167605066
No.47
(5pt)

テーマは再生

いつものように出張の機内で読むために買い置きの蔵書の中から何気なく本書を選んで鞄に放り込んだ。
そして行きの機内で読み始めたらすぐにその面白さの虜になり出先の宿でも寝る間を惜しんで貪るように読んだ。
読了したのはちょうど帰りの機内で、眼下の雲海を眺めつつ茫然と感動の余韻に浸った。

小説の面白さは自分たちの普段の暮らしでは経験し得ない出来事や心理状態を疑似体験させてくれることにある。
しかし、先の展開が全く予測もつかないようなスリルを味あわせてくれる作品には滅多にお目にかかれない。
篠田節子氏の場合はまず選ぶ題材からして斬新だ。それに読み手の予測をはるかに越えて疾走するストーリー展開にはどこか男性的とも言える破壊力がある。
「一体この先どうなってしまうんだろう」という純粋な興奮でページを繰る手が止まらなくなる。

本書には一般人にはなかなか馴染みの無い題材がふんだんに盛り込まれている。
豪農の跡取り息子(主人公)の怠惰な毎日、外国人女性たちとの集団見合い、カルト教団にすがり極貧生活をする人々、常軌を逸した財産の放逐、そしてネパール未開奥地での危険な彷徨。
これだけ濃いネタが揃えば普通は読んでいて胸やけしてしまいそうなものだが、著者にかかるとそれらが完璧な調和で組み上げられ一つの壮大なドラマに仕上がる。
全く見事としか言いようがない。

読了後に雲を眺めながら本書のテーマについて考えてみた。
社会的地位も財産も失い完全に原点に返った主人公が最後に辿りつく幸福の境地。
感動のラストシーンで著者が描き出したかったのは、人間としての真の再生ではないだろうか。

現在、篠田節子氏は自分の中で最も好きな女性作家のひとり。
学芸大学卒業後に市役所に勤められたという実直なキャリアからは綿密な事前調査を厭わない著者の優れた適正をイメージすることは出来たとしても、本書で遺憾なく発揮された図抜けた想像力や漲る感性の源泉をそこに求めることは難しい。
これまで自分が読んだ彼女の9作品のうち本書は「夏の厄災」と並ぶベスト2だ。
次は「弥勒」をぜひ読んでみたいけど、楽しみはまだ先に取っておくとするか。
ゴサインタン―神の座 (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (双葉文庫)より
4575507326
No.46
(5pt)

テーマは再生

いつものように出張の機内で読むために買い置きの蔵書の中から何気なく本書を選んで鞄に放り込んだ。
そして行きの機内で読み始めたらすぐにその面白さの虜になり出先の宿でも寝る間を惜しんで貪るように読んだ。
読了したのはちょうど帰りの機内で、眼下の雲海を眺めつつ茫然と感動の余韻に浸った。

小説の面白さは自分たちの普段の暮らしでは経験し得ない出来事や心理状態を疑似体験させてくれることにある。
しかし、先の展開が全く予測もつかないようなスリルを味あわせてくれる作品には滅多にお目にかかれない。
篠田節子氏の場合はまず選ぶ題材からして斬新だ。それに読み手の予測をはるかに越えて疾走するストーリー展開にはどこか男性的とも言える破壊力がある。
「一体この先どうなってしまうんだろう」という純粋な興奮でページを繰る手が止まらなくなる。

本書には一般人にはなかなか馴染みの無い題材がふんだんに盛り込まれている。
豪農の跡取り息子(主人公)の怠惰な毎日、外国人女性たちとの集団見合い、カルト教団にすがり極貧生活をする人々、常軌を逸した財産の放逐、そしてネパール未開奥地での危険な彷徨。
これだけ濃いネタが揃えば普通は読んでいて胸やけしてしまいそうなものだが、著者にかかるとそれらが完璧な調和で組み上げられ一つの壮大なドラマに仕上がる。
全く見事としか言いようがない。

読了後に雲を眺めながら本書のテーマについて考えてみた。
社会的地位も財産も失い完全に原点に返った主人公が最後に辿りつく幸福の境地。
感動のラストシーンで著者が描き出したかったのは、人間としての真の再生ではないだろうか。

現在、篠田節子氏は自分の中で最も好きな女性作家のひとり。
学芸大学卒業後に市役所に勤められたという実直なキャリアからは綿密な事前調査を厭わない著者の優れた適正をイメージすることは出来たとしても、本書で遺憾なく発揮された図抜けた想像力や漲る感性の源泉をそこに求めることは難しい。
これまで自分が読んだ彼女の9作品のうち本書は「夏の厄災」と並ぶベスト2だ。
次は「弥勒」をぜひ読んでみたいけど、楽しみはまだ先に取っておくとするか。
ゴサインタン―神の座 Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座より
4575232661
No.45
(5pt)

テーマは再生

いつものように出張の機内で読むために買い置きの蔵書の中から何気なく本書を選んで鞄に放り込んだ。
そして行きの機内で読み始めたらすぐにその面白さの虜になり出先の宿でも寝る間を惜しんで貪るように読んだ。
読了したのはちょうど帰りの機内で、眼下の雲海を眺めつつ茫然と感動の余韻に浸った。

小説の面白さは自分たちの普段の暮らしでは経験し得ない出来事や心理状態を疑似体験させてくれることにある。
しかし、先の展開が全く予測もつかないようなスリルを味あわせてくれる作品には滅多にお目にかかれない。
篠田節子氏の場合はまず選ぶ題材からして斬新だ。それに読み手の予測をはるかに越えて疾走するストーリー展開にはどこか男性的とも言える破壊力がある。
「一体この先どうなってしまうんだろう」という純粋な興奮でページを繰る手が止まらなくなる。

本書には一般人にはなかなか馴染みの無い題材がふんだんに盛り込まれている。
豪農の跡取り息子(主人公)の怠惰な毎日、外国人女性たちとの集団見合い、カルト教団にすがり極貧生活をする人々、常軌を逸した財産の放逐、そしてネパール未開奥地での危険な彷徨。
これだけ濃いネタが揃えば普通は読んでいて胸やけしてしまいそうなものだが、著者にかかるとそれらが完璧な調和で組み上げられ一つの壮大なドラマに仕上がる。
全く見事としか言いようがない。

読了後に雲を眺めながら本書のテーマについて考えてみた。
社会的地位も財産も失い完全に原点に返った主人公が最後に辿りつく幸福の境地。
感動のラストシーンで著者が描き出したかったのは、人間としての真の再生ではないだろうか。

現在、篠田節子氏は自分の中で最も好きな女性作家のひとり。
学芸大学卒業後に市役所に勤められたという実直なキャリアからは綿密な事前調査を厭わない著者の優れた適正をイメージすることは出来たとしても、本書で遺憾なく発揮された図抜けた想像力や漲る感性の源泉をそこに求めることは難しい。
これまで自分が読んだ彼女の9作品のうち本書は「夏の厄災」と並ぶベスト2だ。
次は「弥勒」をぜひ読んでみたいけど、楽しみはまだ先に取っておくとするか。
ゴサインタン―神の座 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ゴサインタン―神の座 (文春文庫)より
4167605066