海辺のカフカ

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評判

海辺のカフカの評価:

3.76/5点 レビュー 521件。 D ランク

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平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全571件 101〜120 6/29ページ
No.471
(4pt)

一度は読んでみることをおすすめします。

村上春樹さんの作品は一度読んだだけでは解りづらい。メインテーマに沿って、さまざまなモチーフが複雑に組み合わされて構成されているからだ。そのモチーフとは、村上さんが蓄えてきた膨大な知識、神話や文学、聖書や詩、音楽、自身の体験、孤独やトラウマも含まれているだろう。海辺のカフカもノルウェイの森も、骨格となっているのはコンラッドの「闇の奥」やロードジムか。それに加え、神話やダンテの神曲などの古典(イザナギもオルフェウスもウェルギリウスも死んだ女を探し求めて黄泉の世界を旅する。舞台が四国なのも=死国としたのか)、また、しゃべる、預言する猫は不思議の国のアリスを、ナカタさんや星野青年は、オズの魔法使いに出てくる心がうつろなロボットや脳みその無いカカシをイメージさせるし、何かに導かれ西の国へ旅する。さらに、『坊っちゃん』(高松が舞台であり漱石もコンラッドのファン)、映画『地獄の黙示録』(原作は闇の奥)の兵士ウィラードも思い起こさせる。それらのモチーフに共通しているのは、何者でもない若者が異界を旅し、闇の支配者を倒し、帰還する、という世界共通の神話や物語だ。それに加え、オイディプス王、金枝編、作家のカフカ(父親と確執)といった父親殺しのモチーフが散りばめられている。現実世界の支配者として父親が、闇の世界の支配者としてジョニー・ウォーカーが交互に出てきて、これはピーターパンのフック船長と共通している。この『海辺のカフカ』という作品には、若者が大人になるための通過儀礼として、旅、恋と失恋、性と生、自我の芽生えと親との戦い、親の死、心の闇が描かれている。人はそれらを乗り越えて成長していくのだと。ただ、これもあくまで解釈の1つ。読み手や読む次期や、あるいは心の状態によって様々な読み方ができるのが村上作品の良さ。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.470
(5pt)

少年の心が生み出す神話

昔の人たちは、神話や伝承の形で様々な心象風景を表現し、時代を超えて語り継いできました。
象徴的な親殺しや子棄て、姦淫が登場する物語は、親子の葛藤を克服して自我の自立を促しているとも言われています。
本書は、主人公の少年が経験する幻想的なストーリーを通じて、今を生きる私たちに求められる現代の神話を提示しているように思えます。

【思春期の砂嵐】
「君はじっさいにそいつをくぐり抜けることになる。その激しい砂嵐を。(中略)何人もの人たちがそこで血を流し、君自身もまた血を流すだろう。」

カフカ少年は、自身の心が生み出す抑えのきかない暴力や、性欲の衝動に振り回されています。
それは、新たな創造へ向かう若者が乗り越えなければならない、古き倫理観の壁を象徴しています。
それを乗り越えられない者は、エディプスコンプレックスを抱え、私の様な凡庸な大人の一員となるのでしょう。

【自己の再生】
ナカタさんは両親から受けてきた暴力と、疎開先での偶発的な出来事が原因で魂を砕かれ、抜け殻のような人生を送って来ました。

「君はこう考えなくちゃならない。これは戦争なんだとね。それで君は兵隊さんなんだ。(中略)今ここで君は決断を下さなくてはならない。」

ジョニーウォーカーによって、ナカタさんの中から怒りや憎しみ、そして勇気が引き出され、彼は魂の影と再会します。
反抗期に表出するそれらの感情を失っていなければ、彼は不幸な人生を回避できていたのかもしれません。

【母と息子の物語】
「君のお母さんは家を出ていくときに、君ではなく、血のつながりのないお姉さんのほうを連れて行った。(中略)君はそのことでもちろん傷ついている」

母に棄てられた憎しみと同時に母に対する愛しさが、カフカ少年の心の奥底に封印されていました。
その矛盾した複雑な心情を受け入れるために、少年は仮説上の母である佐伯さんと向き合います。
それは、生霊を通じて出会い、図書館の記憶を介して対話し、森の奥の異界で互いに理解が深まります。

「海辺のカフカ(下)」では、少年は「世界でいちばんタフな15歳」になるために、全ての呪いを成就させ、新たな神話を体現していきます。
果たしてカフカ少年は、「オイディプス王」のような神話の世界の英雄になることができるでしょうか?
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.469
(5pt)

「思い出はあなたの身体を内側から温めてくれます。でもそれと同時にあなたの身体を内側から激しく切り裂いていきます」

この文庫を購入したのは、5年前になります。

それから、私は、海辺のカフカの舞台上演を、楽しみにしていました。
フランク・ギャラティの脚本に思いを馳せました。

私が『海辺のカフカ』の舞台に音楽をかけるとすれば、
ラストには、山崎まさよしの『明日の風』なんだよなぁ…なんてことも、想像していました。

『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』と『海辺のカフカ』の世界が表裏一体であるように、
阿川佐和子と福岡伸一の『センス・オブ・ワンダーを探して』と小川洋子と河合隼雄の『生きるとは、自分の物語をつくること』の世界もまた表裏一体を成しているかもしれない…と、他の本を読んでも、『海辺のカフカ』のことを考えていました。

『海辺のカフカ』は、当時、私の脳内で必ず変換される高頻出ワードでした。

「ぼくはまるで即興的なジャズの演奏家のように肉体的に本を読み、まるで身体で世界をキャッチできるように、自分の身体の感度に注意しながら動物のようになりました。」蜷川幸雄「舞台『海辺のカフカ』のパンフレット」より

蜷川幸雄の舞台を観たとき、別世界を観ました。

感じ方は人それぞれ…と、ひとことで済ますのは簡単ですが、
さまざまな感想を得られる程に、影響力のある作品だと思います。

少なくとも、
私には村上春樹作品のなかで、ダントツです。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.468
(5pt)

「思い出はあなたの身体を内側から温めてくれます。でもそれと同時にあなたの身体を内側から激しく切り裂いていきます」

この文庫を購入したのは、5年前になります。

それから、私は、海辺のカフカの舞台上演を、楽しみにしていました。
フランク・ギャラティの脚本に思いを馳せました。

私が『海辺のカフカ』の舞台に音楽をかけるとすれば、
ラストには、山崎まさよしの『明日の風』なんだよなぁ…なんてことも、想像していました。

『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』と『海辺のカフカ』の世界が表裏一体であるように、
阿川佐和子と福岡伸一の『センス・オブ・ワンダーを探して』と小川洋子と河合隼雄の『生きるとは、自分の物語をつくること』の世界もまた表裏一体を成しているかもしれない…と、他の本を読んでも、『海辺のカフカ』のことを考えていました。

『海辺のカフカ』は、当時、私の脳内で必ず変換される高頻出ワードでした。

「ぼくはまるで即興的なジャズの演奏家のように肉体的に本を読み、まるで身体で世界をキャッチできるように、自分の身体の感度に注意しながら動物のようになりました。」蜷川幸雄「舞台『海辺のカフカ』のパンフレット」より

蜷川幸雄の舞台を観たとき、別世界を観ました。

感じ方は人それぞれ…と、ひとことで済ますのは簡単ですが、
さまざまな感想を得られる程に、影響力のある作品だと思います。

少なくとも、
私には村上春樹作品のなかで、ダントツです。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.467
(4pt)

独特な雰囲気のまま

独特な雰囲気のまま終わってしまった。二人の主人公で二つのストーリーが並行して進み、関連しそうでしない。それぞれの出来事や会話が現実のものなのか夢なのか分からないくらい独特な表現でした。殺人事件や旅やセックスや空想や夢や色々なものがぎゅーっと詰まった作品でした。好きか嫌いかという感想すら言いにくい作品でしたが、別の作品も読みたいとは思いました。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.466
(5pt)

無題

村上作品の長編小説を読むのは初めてでした。
ものすごく高次元の世界に連れていかれてしまったような気分になりました。潜在意識の一番深い層を刺激されたような、登場人物たちの、あるいは村上さん自身の魂の奥深くまで潜り込んでしまったような、そんな気持ちです。こんな本は初めてです。上手く言葉で言い表せません。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.465
(4pt)

恥ずかしながら初めて

恥ずかしながら初めて村上春樹作品を読みました。2つのストーリーが並行して進み、独特な作風と一風変わった登場人物、不思議な設定等が色々と入り交じる。想像していた以上に興味深いと思いました。下巻にも期待。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.464
(5pt)

すごく面白い

すごく面白かったです。時間をおいてもう一度読もうと思います。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.463
(2pt)

出版時、評価が高かったのに驚きました。

中学生男子が50近い女性とセックスをするということが生理的に受け付けられませんでした。
主人公が若過ぎるのも、どうもイマイチ。
戦争について、触れるのであれば、もっと掘り下げて欲しかったです。
上記以外は、まあまあです。
※思えば、この頃から作品を受け付けられなくなってきました。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.462
(1pt)

意味不明

かなり前に読みましたが、意味不明でした。どうして空から魚?どうしてカーネルサンダースが出て来るの?などなど全く訳の分からない展開に全くついて行けず・・・
二度と村上春樹の本は読まないだろうと思います。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.461
(3pt)

佐伯さんとカフカくんのシーンが気持ち悪い

正直いって、佐伯さんとカフカくんのシーンが気持ち悪い。50歳を超えた女性と15歳の男の子…。気持ち悪いの一言。
男性の目から見た妄想…なのか。
女性の目から見るとアリエナイ。
しかも、家出して、何の苦労もせずに知らない人に助けてもらって食べるのも寝るのも苦労もせずに生きていけるなんて甘すぎるし、非現実的すぎる。
ナカタさんと星野青年のシーンがほっとした。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.460
(5pt)

いろんな読み方ができる作品

たぶん1回読むだけではよく理解できない作品です。自分の場合、これを書いているのは2回目に読んだあとです。絵や音楽と同じように、文学も自分なりに理解できればよいのでは。私にはこの小説の中に複数の世界観がいくつも見え、それらの世界観同士が接するときに包容や葛藤、軋轢を感じました。
また、登場人物の成長物語としても読むことができます。主人公だけでなく、佐伯さん、ホシノさん、ナカタさんそれぞれの物語として。
時間をあけてまた読みたい作品です。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.459
(1pt)

飲み手を選ぶワイン

純文学の宿命として読み手を選ぶ
片腹痛いのは「この上等なワインの美味さは君には複雑すぎるよ」と言い散らしてる手合
私には不味いんだよ、ヌルすぎて
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.458
(2pt)

万人うけではないらしい

どこか儚い中学男子と、それをハナから理解してくれる超懐の深い謎の美女の
「メタフォリカルに?」
「メタフォリカルに。」
というような会話にイラッとくる人は読まなくていいと思います。ごめん、何言ってるのかよくわかんない。って幾度となく思います。
あと必然性がわからない残酷描写も不愉快。この人、よくあるよねこういうの

村上春樹いいよねって言いたい人以外にはお薦めしません
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.457
(5pt)

雷にうたれるように・・・

村上氏の意欲作。本来は言葉に出来ないことを、懸命に一番適切な言葉に置き換えていく作業。お疲れ様でした。これは決して少年の成長物語でもなければ、幻想的な世界でもなければ、何かを比喩して書かれているのでもない。私にとっては自分自身に起きた現実の出来事と、それにまつわる言葉にできない思いをすっきりと言葉・小説の世界に展開してくれたので、痛快と言える作品。一生に一度の、雷に打たれたような出会いを実際に経験したことがない人にとっては、この作品を読んでも実感としてこの作品の素晴らしさは理解できないのだと思う。(「理解できない」と言うよりも、「感得できない」と言った方が適切か)若い時期に雷に打たれたような出会いを経験してしまった佐伯さんが、雷に打たれた人の物語を本にしたいと切望したのは当然だし、ナカタさんの先生の身に起きたことも、雷に打たれたように出会った旦那さんのことを一途に思っていたからこそのこと。その場にナカタさんが偶然居合わせ、雷に打たれたような強烈な経験をしたことも避けようがなくそうなってしまった出来事。一人一人の身に起きた雷に打たれたような、そうとしかならない強烈な体験は、本来その人固有の出来事だけれど、それを田村カフカという一人の主人公を軸にして紡ぎ合わせていく構成・技量は素晴らしい。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.456
(1pt)

いまいち

何がおもしろいのかわかりませんでした
読んだ後に何も残りません
適当に書いたんじゃないかと思わせるほどでした
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.455
(4pt)

言葉で説明しても正しく伝わらないものは、 説明しないほうが一番いい。

ナカタさんとホシノクンの 珍道中が よかったな。
これだけで ひとつの物語になりそうだ。
ホシノクンのイメージが ムラカミハルキにつながる。

想像の中 夢の中で 物語は進行してる様だ。
想像していることが 現実に起こる。
夢の中でのことが 現実に起こる。
そして 現実と非現実が 融合した世界にも迷い込む。

『父を殺し、母と姉と交わる』という父親の予言を
田村カフカは 仮説の世界で、夢と現実のなかでおこなう。
奇妙な 世界のズレを 追い求めていく。

カフカは 自分が変身した 話しを書いたが、
ムラカミハルキは 自分以外の 
世界が変身することを書こうとしたのかもしれない。

ナカタさん のミッションが 何故与えられたのかわからない。
ナカタさんは ジョニーウォーカーを殺したが、
田村カフカと関係はない。猫をあくまでも守るということだった。
その関係がないにもかかわらず・・・田村カフカを追いかける。
そして、ナカタさんは一度も 田村カフカと会わない。

「入り口の石」が 共通項となって つながっていく
佐伯さんは入り口の石は 歌で暗示し、しっていた。
しかし、なぜ 大島さんのお兄さんが 入り口に向かったのか
説明はされない。

佐伯さん は 何故図書館に舞い戻ってきたのかわからない。
そういう、物語の破れは あっていい。

田村カフカは 世界で一番タフな15歳。
それは 母を許す ということに絞り込まれる。
そして 仮説である 母の血を受け継ぐ。
父は憎むべき対象でしかないにもかかわらず。
父を許すことをしない。
この物語は マザーコンプレックス というところに
収斂していくのかもしれない。 

そして ムラカミハルキのいいたかったことは、
『ことばで説明しても正しく伝わらないものは、
全く説明しないほうがいちばんいい』

見事な オチ でありました。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.454
(4pt)

未完成の大切さ。カフカにちかづく。

15歳の少年 カフカ が タフであろうとする。
そのために、家出をするが、
少年くらいのころは 家出をしたいものだ。
それで 自分を見つめなおすことが できれば しめたものだ。
子供から大人に変わるときの危険な年頃。
多感で 一人ぼっちで 孤独を感じる頃だ。

ムラカミハルキは この小説で何を言いたいのだろう。
未完成であることの大切さ なんだろうか。
図書館が好きで 筋力をつけている少年 15歳 という設定から
苦労をしている。
話す内容は ずいぶん大人びている。
夏目漱石の『坑夫』の評価などは 実に確かなものだ。
主人公は 
「目の前に出てくるものをだらだらと眺め、
そのまま受け入れているだけです」(222頁)という。

ナカタさん が サリン事件での後遺症のような存在として
えがかれ、猫語が話せるという設定はおもしろいね。
小説でしかできないが さて、ナカタさんが どうやって
15歳の少年と絡んでいくのか?

図書館の大島さんは 地主の金持ちで 血友病 という設定。
何かしら どこかに問題を持っているヒトが 
ムラカミハルキの登場人物である。

大島さんはシューベルトの二長調のソナタに対していう
『ある種の不完全さを持った作品は、
不完全であるがゆえに人間のこころを強くひきつける。
・・・質のよい稠密な不完全さは人の意識を刺激し、
注意力を喚起してくれる』(233頁)

美容師のサクラだけが まともかもしれないが、ちょっと危ういのである。

田村カフカは どうしようもなくなって サクラさんのアパートに逃げ込む。
そのときに サクラさんのいろんなことを 想像する。
15歳のころは 童貞であり 想像することが 唯一の楽しみかもしれない。
私たちの頃は 外国雑誌を見ても 金髪で豊満な女子のあの部分が
黒いマジックで塗ってあった時代だ。
それを 消しゴムで 一生懸命 消してみたけど
紙が擦り切れて 真っ白なものを見るだけだった。
いまの15歳の少年は 夢がない。最初から見えてしまっている。
かわいそうなもんだ・・。
という話は 脱線しているが。

田村カフカは サクラさんに、ちんちんを握られながら
さわっていけないといわれて・・
『サクラさんの裸を想像していいですか?』(190頁)
と聞く。
ふーむ。そんなことを聞けるわけないだろと思うが、聞いちゃうのだ。
それが、ムラカミハルキらしい。

そしてカフカは アイヒマンの本を読みながら
「想像力のないところに責任は生じない」(278頁)といい
続けていう
「夢の中から責任は始まる。その言葉は僕の胸に響く」(同上頁)

それが佐伯さんの彼が意味もなく大学紛争のバリケードのなかで
意味なく殺されて、
大島さんは言う
「想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ、ひとり歩きするテーゼ、
空虚な用語、簒奪された思想、硬直したシステム、
僕にとってそういうものを心から恐れ憎む。」(385頁)

これが 「海辺のカフカ」の重要なミッション にほかならないかもしれない。
想像力のなきものを侮蔑し、想像力を持つものの責任を語る。

さて、これから 一体どのような想像力で 田村カフカは 立ち向かうのだろう。
想像力とは 裸を思い浮かべるためだけにないとは思うけどね。

ムラカミハルキのテーマが
『父親を殺し 母と姉と交わる』ということだった。

15歳という田村カフカの設定は 
父親を殺すに ふさわしい設定なんだろうね。

ギリシャ神話、シェークスピアにつながっていく。
古典的なテーマを どうやって処理するのだろう。
田村カフカは 画家の父親に 予言される。
『父親を殺し 母と姉と交わる』
そして 父親は殺された。

ムラカミハルキは 父親を語らないが
この本では 父親は 殺すべき対象として 登場する。
想像するチカラで ナカタさんに殺させたのだろうか?

ナカタさん は 中野区をはなれ、
カフカのいる場所に 近づいていく。
ナカタさんは 猫と話すことができたのが
ジョニーウォーカーを刺し殺すことで
その能力が失われる。
しかし、また違った能力を授かることに、

大島さんのカミングアウト。
それは 女であって女でなく オトコであってオトコでない。
そのような設定をおくことで
田村カフカに さまざまな方向を 見つけ出すことができる。

田村カフカは いかにして カフカ に迫っていくのか?
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.453
(1pt)

う~ん

レビューをみて評価が良かったので購入。私が理解できないのか、読みこだえはなかった。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.452
(1pt)

う~ん。

レビューの評価が高かったので購入。あまり心に残る本ではなかった。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545