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娼年



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【この小説が収録されている参考書籍】
娼年
娼年 (集英社文庫)

娼年の評価: 3.76/5点 レビュー 152件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.76pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全98件 61~80 4/5ページ
No.38:
(4pt)

「最後がよかったです!」

 気軽に読める作品だと思って購入しました。
 が、予想以上によかったです。
 確かに、こんな透明感のある(自分自身や物事に対する執着がなさすぎる)男
の子はいないでしょうし、いろんな女の人にここまで優しくなれる男の子は現実
には存在しないと思います。自分は男ですが、主人公にはとても感情移入はでき
ません。その意味で、女の人の目から見てかなり都合のいい話になっており、そ
れが女性の読者に癒しを与える一つの理由になっているのは確かだと思います。
 でも、この物語は、それだけにとどまらないテーマを含んでいると思いました。
それは、終盤、主人公のことを好きに思う女の子が、主人公に娼夫の仕事をやめさ
せようと彼女としては決死の行動をします。この一見真っ当なことを言っている女
の子に対して、主人公はどう考え、どう決断したでしょうか。
 それが仮に逆の決断だったとしても、それはそれでいい結末であったとは思いま
す。でも、この終盤の主人公の決断を読んだとき、この作品・作者に対する評価が
自分の中で一気に高まりました。この終盤の主人公の判断に注目してもらえればと
思います。
 最後まで読み終えて、作品を振り返ってみたとき、主人公を買う一見ちょっと変
わった趣向を持つお客さんたちは、人に迷惑をかけずに、それぞれ楽しんでこの世
界を生きていることに読者は気づくのではないでしょうか。
 いろんな生き方に対して優しくなれる作品だと思いました。
娼年 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:娼年 (集英社文庫)より
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No.37:
(4pt)

 女性にもやさしいネオポルノ

 直木賞の候補になったという。この作品がこの賞を取っていれば、相当のインパクトを世の中にもたらしただろう。ポルノ論争が起こったかもしれない。勝目梓の領域まで、論争の輪は広がったかもしれない。勝目も同賞の候補になったことがあったと記憶している。渡辺淳一の「失楽園」だって同種のポルノだ。夕刊紙に連載されているポルノとはまったく別の範疇だが。
 メグミが客として現れることは、予想できたが、静香が一見の客を不用意に取ることはないはずだと思った。唯一、ここが不自然だったが、女性にもやさしい物語で楽しめる。全体として面白く読める。
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No.36:
(5pt)

夏に、せつなくなったときに

 石田衣良さんの小説は前から読みたくて、今回初めて手に取った。なんといっても題名から気になるし、衝撃的だし、主人公同い年、同じ夏だし。この今読めてよかったなと思える作品。題名ほどやばい作品ではない。主人公リョウを取り巻く人々の描写がとてもリアルに感じられた。実際に、男の子を買う人たちはどんな人がいるのか想像も付かないが、この小説を読む限り、みんな、フツウ…であり、どこか狂っている。みんな汚いけど、どこかに泉のように綺麗なココロをもっていて。出会いの重なり。。最後の部分に、いつもの夏とかわらない。みたいなことが書いてあった。そこに妙に納得してしまった。結局は自分である限り、同じなのだ。
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No.35:
(4pt)

タブー視される題材を爽やかに

20歳の青年・リョウ。大学に籍を置きながら、講義を受けていると“気分が悪くなる”彼は、大学へは行かずに、バーテンダーのアルバイトをしている。ただただ退屈な毎日を送る彼の前に、ある日、現在はホストをしている高校時代の同級生が、客と思われる女を連れて来た。“セックスも退屈”だと言うリョウに意味ありげな視線を飛ばす女は、一人でリョウの前に現れ、「私があなたのセックスに値段をつけてあげる」と告げる…。不思議な採用試験の後、彼はその女の経営する秘密クラブの“特別な男の子”となる。そこから8分目くらいまでは、リョウが相手をした客のエピソードが綴られ、大学の仲間である若く潔癖な女友達の、正義感とリョウの意識とのズレがもたらす騒動や、リョウの雇い主である女性の秘密などが語られて、薄いハードカバーにしては、なかなかに濃い内容。この作者は、先ごろ話題になった(私は観ていないけれど)「池袋ウェストゲートパーク」というドラマの原作などを手掛けているらしいのだが、私にとっては初めての作家で、プロフィールも良くわからない。ただ、今作を読むところでは、世間でタブー視されている題材を取り上げて、爽やかに描いて見せるのが得意なのか、とは思う。私の中では、文体のイメージは軒上 泊に近く感じられる。作中では、“娼夫”、“娼年”、と二つの呼称が入り乱れているので、その辺りの区別をしながら読むのも一興だと思う。爽やかな語り口とは言え、何しろ殆ど全編に亘ってセックス描写が続くので、電車の中では隣に立つ人の視線が気になったが、タイトルのイメージから比べると、読後感は悪くない。
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No.34:
(4pt)

主人公の心理が明確に描かれている

主人公は幼いときに母との別れを余儀なくされたが、娼夫の仕事を通して年配の女性達にその面影を重ね合わせている。単に身売りをしているのではなく、自分の母性愛への飢えを素直に示し、それが満たされていく様が明確に表現されている。表題のイメージとは違う、母性の優しい感情に満ちた作品。
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No.33:
(4pt)

さわやかにいやされました

自分は小さい頃から自覚していました。自分が、子供なりに細工したボロを纏って生きていること、このボロ着に不納得であることに満足しながら生きていること、を感じてました。格好ワルイナ、と思いながらも、ボロを着ていることを肯定しないと挙動不審な変な人になりそうだから、ボロ着の存在自体に知らないふりをしてきた。職場にちょっと自信過剰な男の子がいます。先日その子は私のボロ着を指摘して、お説教した後、あざ笑いました。10も年上の異性にお説教したので気分がよかったのかもしれません。自分はそんな風な人間じゃなくて良かった、と軽く嫌味まで付け加え、満足気でした。自信喪失というより、ショックを受けていた私は、娼年リョウ君の台詞に目が釘付けにななりました。-黄金の心を持つ正しい人間だけ裸で外を歩けばいい-自分は裸は嫌だからボロを纏うって。そうだそうだ!と味方を得た気分になり、得意になっていましたが、読後暫くして、職場の自信過剰な男の子は、本気の裸の王様じゃなくて、彼もまた「裸」というボロ着を纏わないと歩けない、ただのふつうの人なんじゃないかなと思えてきて、ちょっとかわいそうになりました。今回はリョウくんにふんわりと癒されたなあ。
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No.32:
(5pt)

う~む、エロい!!

単純に純粋に面白かったです。主人公が会う、それぞれの女性の性癖、世間にはいろんな人がいるけどこればっかりは仕方ない。癖なのだから。そんな女性達をやさしく書き綴る作者の能力に完敗です。電車の中で読んだのですが、Hな描写がでてくると、ちょっとまわりを気にしてドキドキしちゃいました(笑)
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No.31:
(4pt)

イラワールドを堪能できる作品

「波の上の・・」と同様に普通の青年が独特な世界へはまっていき、その道のスペシャリストになっていく物語は、読み物としては面白い。一部あまりにリアルな表現もあるが、主人公の心境は共感できる部分もある。イラ様の作品は読んでいると、自分も何かの達人になれるのでは?という錯覚を与えてくれる物が多く、これもその1つで、主人公になりきって読めば、未経験の世界を堪能できます!
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No.30:
(4pt)

読後感がよい小説

石田衣良はやはりこういう都会的なイメージの小説がぴったりきますね。コールボーイの話で性描写も多いのですが、読後感がさっぱりしていて女性にもおすすめします。
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No.29:
(4pt)

読みやすい

物語のほとんどが性的描写。なのにさっぱりと読めるのは、どろどろとしている部分まで書いていないからだろうと思う。官能小説を書いているわけではなく、あくまでも娼夫を書いており、性的描写はその中で必然的に書かなければならないものだった。そんな気がする。登校拒否の何事にも冷めている青年が拾われ、娼夫として成長していく。人間関係に冷め切っていた人間が、娼夫という仕事を通して女性の内面を見て変わっていく。そんな物語。
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No.28:
(4pt)

反社会性のなかの、限りない「やさしさの物語」

現代は閉塞しているという。何が閉塞しているかもわからないまま生きている私たち。何がつらくて、ほんとうはどういう自由があるのか、よくわからない。ただわかっているのは、善や正義は、そう言った途端にひとつの圧力となること。この物語は、身体を売る少年が、他者を受け入れ自己を発見してゆく物語である。正しいとか正しくないとかの判断ではない。フィクションかリアルかということでもない。人と人との関係の極北である「性」の場の、象徴的な場面の数々。主人公の心の動きは、現代のひとつの「神話」かも知れない。
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No.27:
(4pt)

優しいお話

スラスラと3時間弱で読み終えてしまうお話でした。読みやすい。「娼年」というタイトルに惹かれたのと、色々な方のレビューを参考にして購入したのですが、良かったです。良い意味で言いたいことが読んでいるうちにぎっしり出来てくるのですが、まとめて『良かった』。感想を外に出しにくい「良かったさ」なんです。じんわり心の中で良いなぁって思える。石田衣良さんの本は"娼年"が初めてだったんですが、次も石田さんを買おうと思わせてくれました。面白かったです。
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No.26:
(5pt)

よかった。

エロ系の話。娼婦として働く主人公。セックスの描写が艶かしくなく、それでいて現実感を感じる。話自体も面白いです。2時間で一気に読み終えちゃいました。おすすめです。
娼年Amazon書評・レビュー:娼年より
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No.25:
(5pt)

こんな娼夫なら買ってみたい

 `俗っぽい内容なのかな`とも思いながらエロ心を刺激するタイトルにひかれて読んでみたらすごくよかった☆リョウくんが他の娼夫やホスト達と違うところはお客をごく自然に肉体的にも精神的にも受け入れてることかな。 セックスの描写もとっても繊細でセクシーでありながらも妙ないやらしさはない絶妙な雰囲気でした。時間をかけて相手の細部を自分の肌や内面で感じられるようなセックスを私もしたいなーと思いました。  私自身、男の子をお金で買うことには抵抗はないです。むしろ男ばかりが欲望を放出できる社会はそろそろ終わって欲しいと思う。女性は男性と違ってセックスは簡単に手にはいるものだし雇った娼夫にセックスを事務的にこなされるのは心外なので敬遠してしまうのが実状。でももしリョウくんみたいな娼夫が実在したらはまってしまうかも☆
娼年Amazon書評・レビュー:娼年より
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No.24:
(5pt)

これは青春小説

コールガールならぬコールボーイの話。内容が内容なのに、セックスの描写なのに、読後感はさっぱり。これは青春小説だな。
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No.23:
(5pt)

うっとリ・・・します。

この作者の作品の中で一番の傑作だと思います。冷静で客観的なのに全く冷たさを感じさせない文章は、この作者の特長なのかもしれませんが、それが一番効果的に出ていたように感じます。読んでいてとても心地よくて何度も読み返してしまいました!主人公の真剣な姿勢には、どんな年代の女性でも好感を持てると思います。ご一読、そしてご多読をお薦めします。
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No.22:
(5pt)

きれいで静かな小説

生々しい性を扱っているのに、さらさらと、そして淡々と話は流れていく。キッチュでポップな切れ味が持ち味だと思っていたら、意外な作品で、しかも良い意味で裏切られました。池袋系のシリーズと対極をなすような作品ですが、そうなのか、この作家はバランスのいい人なのだな、と感じながら、達者な描写に気持ちよく入り込んでいけました。個人的にはポップなものが好きですが、この一作は意外な一面で、芸の幅の広さを感じます。願わくば、書き捨て状態の大家にならず、長く楽しませてほしいと思います。石田ファンで、スピード感を求める人には退屈かもしれず、好みの分かれるところではないかとは思います。
娼年 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:娼年 (集英社文庫)より
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No.21:
(4pt)

細やかな表現が魅力

文中で繰り広げられる性描写が非常に細かく、男性が書いたとは思えないくらい繊細だ。石田衣良の感性の豊かさや細やかさが感じられる。また、正しいことをするが相手に強要する友人と、違法なことをしているが相手の意思に任せる人の関係を表現するなど、人間模様をみるにも面白い。
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No.20:
(4pt)

ラストの・・。

ラストの「どこまでも正しいメグミは強制をやめないのに法や常識の外にいる咲良は最後の瞬間までぼくの自由を大切にしてくれる。」この文がすごく頭に残りました。「正しい」ってことは人を思いやる時には「間違い」になることもあるよな~と最近感じることが多かったので共感できました。法や常識って時代や国で変わるものだし・・。
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No.19:
(5pt)

娼年にあこがれる!

特に、目的もなく、退屈な大学生活を送っているリョウが、女の人の欲望を満たすっていう仕事に自分の適性を見出し、同時に、その仕事が楽しくって仕方がなくなる。っていう青春小説。お客さんも、風変わりながらも、いい人たちばかりで、こーゆーボーイズクラブとかが、現実にあったら働きたいなあとか・・・妄想。全体的にやさしさに満ちた小説ですので、安心して読めます。手を重ねて、おしゃべりしてるだけでイっちゃうおばあちゃんなんてカワイイじゃないですか!・・・って変かな?
娼年 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:娼年 (集英社文庫)より
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