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娼年
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娼年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全98件 21~40 2/5ページ
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面白いことは面白いが、年上の女性達の口調が皆同じで、キャラクターの個性が弱い。 各々特殊な性癖があることはあるが、作者がイメージする「年上女性」というイメージを 全てのキャラクターが同じように共有してしまっていて、それが口調に出ている。 「~してほしいな。」とか「~な」が多くて、全員「リョウくん」と呼ぶのも共通していて、 中身が同じ女性が違う服で登場してくるような印象だ。 人間の欲望をよく描いていて、全体としては面白い。 最期密告女がどうなったかが気になる。 | ||||
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当初の予想に反して、心理描写がしっかりしていて、読むほどにストーリーに引き込まれました。 最後の展開は石田氏らしい展開で、何度も読み返しています。 | ||||
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性交渉の報酬に金銭を授受することを売春といいます。売春には男女の区別はありません。この作品は、平たく言うと20歳の男子大学生が女性会員を対象にしたボーイズクラブで売春行為をする物語です。これだけ書くと身も蓋もないのだけれど、彼の繊細な視点はその行為はどう映り、何を感じたのか、何を思ってその仕事をしているのかを作者は丁寧に描写しています。 主人公はこの行為を仕事として、どうすれば顧客が満足するかを真剣に考え対価以上のものを提供しようと心を尽くします。顧客の心の深淵に触れ、自身もそれに影響を受ける。もし私たちも主人公くらい真摯に仕事に向き合い、真剣に取り組めば、今自分のしている仕事でも同じ経験ができるかもしれません。この場合仕事に問題があるのかもしれませんが、本人にとってはとてもやりがいのある仕事のように感じました。そのように感じながら仕事をしている日本人は何パーセントいるでしょうか。 作中主人公の同級生(女性)が彼の仕事を知ってしまいます。彼女はその仕事自体にレッテルをはり、自分の倫理観の中でしかそれを見ることができません。自分の中でその仕事を消化することができず、それに憎しみを向けてしまうのです。結局、特別誰かが悪いわけではないのにうまくいかない事態が生じます。それをどう受けとめて消化するかは読者に委ねられている。そんな小説です。 | ||||
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エロい描写は確かにあるが、達観したエロさともいうべきものだろうか。 なにか興奮しない。ただ、面白い。 | ||||
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サクサク読めて、おすすめです♪───O(≧∇≦)O────♪ | ||||
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期待しないで読んだのだが、すごく良かった。 まず文章が巧み。比喩はもちろん、光や水の表現がきれいで キャラクターたちの淡々とした静かさともあいまって、みんな水の中にいるようだ。 女性の性欲?を描いた作品なのにさらっとしてる。 正義感の強い女の子のキャラは、うざいけど可哀想でもあったな。 | ||||
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大学生の主人公リョウが娼夫の仕事を通して、人間の様々な性の形を知っていく物語。世間的には後ろめたい仕事なのに、この仕事と真剣に向き合い、大学では絶対学べない何かを学び、感動し、成長していく。 過去と向き合うきっかけも得る。あまり感情を外に出さない、年齢のわりに大人びた主人公。そんなつかみどころがないリョウを独占したい!!女性の心理を筆者はよく知ってるなと脱帽。 | ||||
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レッスンを読んでそっと胸の内に仕舞い込んでいる人ならきっと気に入るでしょう。石田 衣良の透明感のある性描写は五木博之を連想させる。 | ||||
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私はこの作品好きでした。元々、お金を払って女の人と遊ぶのが好きだったので、こういう作品は意外とすんなり受け入れられました。ということで、私はいわゆる体を売る仕事をしている女性と接することが多く、自分が体を売るとしたらどうなんだろうと考えた時期があったので、私にはちょうどよかった。以前、10歳ぐらい年上の風俗の方に恋をしてしまい、武藤静香にそれを重ねてしまいました。最後は切なかったけど、私には心に残る作品でした。 | ||||
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自由を感じる作品。 ストーリーの内容は忘れたけど、その印象は強く残っている。 | ||||
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読後の精神的なネタバレを書いています。 未読の方は、以下読まないで下さい―――。 大学生の男の子が、女性達に身体を売る。 エロティックな興味本意の沸くあらすじです。しかし実際に読んでみると、登場する女性達の様々な欲望の鮮やかさ。それに応じる主人公の心の柔軟さ。そして成長。 これは特殊な青春小説だと感じました。 最初から最後まで、淡く漂う心地良い空気感。 この空気感の正体―。 最後の最後に読者の胸を静かに、けれど熱いほどに「優しさ」が刺ささる。 幸せなラストシーンが、登場人物達が積み重ねる優しさが、切ないくらいの優しい後味にホロリと涙が溢れました。 …素敵。大好き。 読後に思わず本を抱き締めてしまう。 もっと強烈で、でもありがちな色物の話だと思っていました。 良い意味で、最高に期待を裏切ってくれる本です。 秋の晴れた空の様に、心地良くて切ない。 そんな空気感を味わいたい方に。是非お勧めです。 | ||||
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【内容】 ・本の世界に浸り他者と関わろうとしない主人公が、ボーイズクラブで働いて様々な女性と性交渉をするうちに、人には様々な経験や性癖があることを体感する。 【特徴】 ・様々な性癖の男女が出てくる ・それらが主人公の冷静な視点を通じて、あくまで生まれ持った一つの個性として、真面目に描写されている ・主人公は相手がどんな性癖の持ち主だろうが友人だろうが、あくまで仕事として、そして半ば興味本位で、相手と性交渉をする 同様に奇妙な性癖や疾患を持った登場人物が出てくる作品として、奥田 英朗のイン・ザ・プールが上げられる。しかしインザプールが登場人物をユーモアに描いているのに対して、こちらの作品にはユーモアはなくあくまでそれぞれの性癖が一つの個性として描かれており、その根底にはマイノリティへの偏見批判があるように思える。また主人公の男は大学の授業に参加せず夜のバーで働き読書に耽るような、一種の厭世観が漂っているが、女性との性交渉は平気でするし、それがどんな相手でも冷静に果たされる様子は、村上春樹の作風を彷彿とさせる。 以上より本作は、 ・様々な性癖の描写に興味が有り、村上春樹的な作風が好きな者におすすめする。 ・(個人的に)結構過激な性癖も多くあるので、そうした性癖に嫌悪感が有る者、及び村上春樹作品の主人公が好きでない者にはおすすめしない。 | ||||
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この小説、ぼくが今まで読んだ小説の中でベスト3に入る傑作。 小説の中で流れる雰囲気、そして匂いがたまらない。 読んでいる最中に、「こんな1つのことに没頭できる大学生活をすごしたかった。」と思った。しかし、この本がある限りぼくはいつでも充実した大学生活を疑似体験できてしまうのだ。この本はぼくにとってのタイムマシンである。 おいしいカクテル。おしゃれな洋服。街の空気。そして女性の素敵な欲望。... 本を開けば、映画「Matrix」のように物語を彩るこれらすべてのことがリアルになる。 何よりも女性の欲望を満たす作業、そしてそれが仕事になるなんて最高じゃないか!! この本の世界に触れた後は、すべての女性がより魅力的に見える。 | ||||
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いたらいいよね。こんな、リョウみたいな「娼夫」が。 きっと、深いところで心身をせつなく苦しくたゆたわせている大人の女を救ってくれる「王子様」だと思う。 文章も若々しく繊細で綺麗。 でも、‥‥。やはりリアリティはないと思うのです。 20歳の大学生の男の子が、これだけ女性に対して透徹し、ある意味老成したまなざしをもっていられたら、それこそ、天性の「娼夫」だろうけど、実際にはそういう子はなかなかいないでしょう。 体を売るという行為は、売るほうも買うほうもどこか一抹の虚しさから抜けきれないものだと思うのだけど、この作品ではそういう部分はそっとやさしく隠されている。 むろん、リアリズムの小説として読まなくてもいいのだから、読者それぞれの中に棲むリョウにしばし自分を委ねて、心地よい夢に浸ってみるなら、これは極上の小説かもしれない。 | ||||
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売春って犯罪ですよね。増してや、組織売春ですね。 sexをメインの題材にしている以上、大人限定の作品だと思います。 そして、売春が犯罪であることをわきまえられる読者限定向けだと思います。 その前提で、これは、楽しめる作品だと思いました。 自分の良さを探しながら、素直に生きていく事で、人々を助けていく。 時に、自分を好いてくれる人さえも傷つけてしまう。 そんな青春のエッセンスを見事に描いてくれていると思います。 また、日頃は表に出ない性についての人々の特異な思いも見事に表現して下さっていると思います。 他の石田さんの作品も読むのが楽しみです。 | ||||
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期待以上にすばらしかったです。 色んなタイプの女性が出てきて思いもよらぬ欲望を口にします。 性描写が多いものは苦手だからと敬遠されず是非読んでみて下さい!男女問わず! 泉川夫妻ったら・・。一番驚かせてくれました。 | ||||
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主人公の彼は「ホスト」とは別格です。 彼はもっている独特の感性。 それに魅了される年上。 女性を一切否定することなくここちよくさせる業。 こんな「彼」のような男性にあってしまい、 好きなはずはない!と思っているけど、、、 人はわからないものです。。 | ||||
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この作家の作品は読んでいて鼻につくこともあるのだが、これは名作だと思う。セックス描写の多い小説の中にはそれで読者をごまかしてしまうモノも多くあるが、この作品のセックス描写は必然で、そこから『人間』がにじみ出ている。 主人公はコールボーイとして、20代から70代の様々な趣向の女性と関係を持つのだが、彼女達との交わりから人間の本質を知っていき、この仕事の虜になる。しかしある時自分のしていることは世間から見たら法に触れているいかがわしいことだと気付く。そして主人公の選んだ道は... | ||||
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この本は私の大好きな比留間久夫の名作『Yesyesyes』に似ていると聞いたので読んでみたのですが、結論、似てません。かなり違う。 『Yesyesyes』の中には、愛というか、楽しさというか、生々しさ、人間の歓喜、生命の歓喜のようなものを感じたけど、この本はそういうのがまったく感じられない。 いや、この本だけでなく、いままで読んだ石田衣良の本はどれもそんな感じだな。石田衣良に限らずどれも今どきの人はそうなのかもしれないけど。 それが私がこの人を物足りなく思う理由なのだけど、しかし同時にこの人はずいぶんフェアな人かもしれないなどとも思う。『14』とか『池袋ウエストゲートパーク』『うつくしいこども』を読んで思ったけど、いつも、不利な立場にたいしての眼差しが温かいんだな。 違和感はあるけど頭の片隅に残る。 | ||||
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繊細で情景描写が魅力的な石田衣良さんの作品。 内容は、大学生の男が年上の女性を相手に 身体的・精神的安らぎを与えるための売春を行っていく。 「ぼくは彼女がどこで生まれ、どんな生活をし 誰と暮らしてるか知らない。 彼女は金でぼくを買ったにすぎないのだ。 それなのに、こうして心と身体がつながってしまう時間がある。 それが不思議で、すこしだけ泣きそうになった」 ひと時のお金で繋がる関係にも関わらず、共感できてしまう関係を 作り上げてしまう主人公の繊細さと相手を受け入れる柔軟さが 素晴らしいと思いました。 内容の豪華さに加え、表現の美しさも素晴らしい作品です。 例えば平積みされたシャツの棚を「高価な美術書」と表現しています。 お話を読みながら、どんなに暗い所でも一筋の光を感じられました。 ■著者プロフィール 石田衣良(いしだ いら) 1960年生まれ。 97年『池袋ウエストゲートパーク』で オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。 03年『4TEEN フォーティーン』で直木賞受賞。 | ||||
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