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うつくしい子ども



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うつくしい子どもの評価: 4.07/5点 レビュー 107件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.07pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全107件 61~80 4/6ページ
No.47:
(5pt)

エンターテイメント性、ばっちり

神戸のとよく似た事件。始まりはとくにどうってことないと思ったけれど、後半「ぼく」が立ち上がっていくところ、興奮で本を手放せなくなってしまった。新聞記者の視点で書くところと「ぼく」の一人称で書くところ、文体もまったく変えていて、実に高度なテクニック。加害者の家族となってしまった主人公がどんどん成長していくところは、手を差し伸べたくなるほど、なぜか愛しく感じた。彼こそが、ほんとに美しいこどもなんだ。
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No.46:
(5pt)

殺人犯の家族の視点

13歳の弟が9歳の少女を惨殺。一変する世間の目に耐えながらも、14歳の主人公が弟の同期を確かめようとする。酒鬼薔薇事件から始まった一連の未成年者による殺人事件を彷彿とさせる作品です。殺人犯の家族の視点から、容赦ないメディアや世間の姿を描いた点では評価されるべき作品だと思います。ただ、自分が「キレる若者」と呼ばれた世代なだけに、この作品中での殺人への動機に関する部分が、結局大人の視点だなと思いました。「子ども」といものは、理屈では説明できないわけであり、それを描くのは至難の業であると思いますが、どうしてもこういう小説に物足りなさを感じてしまいます。
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No.45:
(5pt)

石田衣良ベストの作品のひとつ。

彼の著書はI.W.G.Pから読み始め、4TEENほかほとんど読みましたが、この作品は、現在年頃の子供を持つ親として考えさせられる場面が多々ありました。明るい未来が予測できない現状の中で、どのように子供を育てていくのか?そんな疑問を自分自身に問いかけられているような気がします。
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No.44:
(5pt)

★子供の立場から・・・

心の中にある鏡のくもりを、磨かれたような気分になりました。子供の頃、鏡に閉じ込めてしまったもの、あえて映そうとしなかったもの・・・それらが糸をたぐるように引き出されてきましたもしかしたら、子供の頃に表現できなかったことは、大人になってから感じたり表現できるものなのかもしれない・・・私はこの本を通じて、自分の子供の頃の想いを懐かしむように感じることができましたくもったままただった心の鏡を、今キレイに磨くことができてよかったと思っています。キレイな鏡で、これからの人生、そして今の子どもたちを受け止めていきたいな。そう感じることができた一冊です。ありがとうございます。
うつくしい子どもAmazon書評・レビュー:うつくしい子どもより
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No.43:
(5pt)

★子供の立場から・・・

心の中にある鏡のくもりを、磨かれたような気分になりました。
子供の頃、鏡に閉じ込めてしまったもの、
あえて映そうとしなかったもの・・・
それらが糸をたぐるように引き出されてきました
もしかしたら、子供の頃に表現できなかったことは、
大人になってから感じたり表現できるものなのかもしれない・・・
私はこの本を通じて、自分の子供の頃の想いを懐かしむように感じることができました
くもったままただった心の鏡を、今キレイに磨くことができてよかったと思っています。
キレイな鏡で、これからの人生、そして今の子どもたちを受け止めていきたいな。
そう感じることができた一冊です。
ありがとうございます。
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No.42:
(4pt)

事件が変える人の心

ニュータウンで起きた女子小学生の殺人事件。犯人として補導されたのは、13歳の男子中学生。この小説の主人公は、その中学生の兄である。彼は「弟はなぜ少女を殺したのか」動機を突き止めようとするのだが…。事件の犯人が逮捕されると「一件落着」という言葉を遣う。しかし、人々の心はそう簡単に落ち着きはしない。特に少年殺人がもたらす影響力は大きい。被害者のみならず加害者の関係者、またそのニュースに触れた人にも、何かしらの変化を引き起こす。主人公の少年は、かつてとは異なる様々な物事に直面する。家族の関係、マスコミの反応、同級生の視線。それらによって、厳しい境遇にさらされる。その一方で支えてくれたり、守ってくれる人にも出会う。深刻なテーマではあるものの、あまり重たさは感じない。結末がうまくまとまりすぎている気もするが、それは「甘さ」ではなく、作者の「優しさ」と解釈するべきだろう。
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No.41:
(5pt)

例の神戸の事件

例のあの事件が題材。こどもの兄の内心を描いていて。ラストはどうだろう?その理由を見つけたんだが犯人探しになってしまった感があり。そこは疑問。もっと内に入って欲しかったような。ただストーリー的にはそうなんだろうな。重い題材だけど軽く読める作品。そこが氏らしい。文庫本の表紙のデザインのほうが好きです。
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No.40:
(4pt)

救われたような気持ちになる作品

数年前、世間を騒がした事件を思い出させる悲しいストーリーですが最後まで読み進めるうちに、救われたような気持ちになりました。それはきっと主人公の14歳の少年が自分もつらく悲しい運命を背負いながらも、家族・友達・自分の廻りを取り巻く人々に対して思いやりのある優しい気持ちを持っているからだと思いました。
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No.39:
(4pt)

一筋の光

誰が犯人なのかを探るのではなく、犯人の行動の動機を探るといったように心の動きに焦点を置いた物語だ。また、犯罪者の家族からの視点なのも、とても考えさせられるところが多くて、よかった点だと思う。 表題で言っている「うつくしい子ども」とは、誰のことなのだろうか? 僕は、登場しているすべての子どもを指しているのではないかと思った。人間誰しも表の顔と裏の顔を持っているだろう。この作品の登場人物の多くもそれら二つの顔を持っている。裏の顔を欠いた表の顔ではなく、二つの顔を持つことこそが、「うつくしい」のではないだろうか。それが人として自然なことであると思うから。 その二面性を出すことが難しくなりつつある現代社会の閉塞感が、そしてそんな社会の被害者が、この作品では表現されているのだろう。でも、そんな現代に負けず必死に生きていこうとする主人公に僕は光を感じた。 だから、決して明るい話じゃないのに、その割には後味はあまり悪くない。暗い中にも、どこか一筋の光を感じさせてくれるところがある作品だと思う。
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No.38:
(5pt)

逃げない強さ

本書主人公の「ジャガ」は、著者の他の作品の主人公と違い、あまりルックスがよくありません。(「ジャガ」というあだ名も彼のアバタ顔に由来しています。)しかし「ジャガ」は著者の他の主人公以上に自分の運命から逃げない強さを持っています。「ジャガ」の運命とは彼の弟が小学生の女の子を殺害し、殺人犯となってしまったことです。「ジャガ」はこの状況下で事件から逃げず、仲間とともに事件の原因等を調査検証します。この課程で今までの生活では体験できなかった友達や大人(両親、新聞記者など)との精神的な交流を通じ、許しあい、助け合って成長していくのです。僕の年齢は30代ですが「ジャガ」をはじめとした本書に登場する中学生の強さを尊敬し、自分もそうありたいと願います(全然ジャガより弱っちいです)。本書も著者の特徴であるスピード感、クールな形容詞、リアルなストーリーは健在で一気に読み切れるエンターテイメント作品です。色々書きましたが一言で言うと「面白くて、ためになる」作品です。
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4163184503
No.37:
(5pt)

久しぶりに来た名作!!

1997年の酒鬼薔薇事件がベース。という好奇心から何げなく手にとった。少年犯罪、加害者の家族に起こる悲劇、誰もが持ちえる二重人格性などの切なさや悲しさに胸が一杯になった。久しぶりに小説を読んで涙が出た。決して明るいストーリーではないのに、全然ドロドロしておらず、むしろ暖かい優しい気持ちになれた。石田衣良さんの名作のひとつ。オススメ。
うつくしい子どもAmazon書評・レビュー:うつくしい子どもより
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No.36:
(3pt)

これはこれで

少年犯罪という問題の渦中に放り込まれた、加害者の家族としての主人公から見た一連の事件顛末というか。テーマの割に、ドロドロ感や心苦しくなるような切実さは感じませんでした。良くも悪くも。主人公の感性が現代的で、文体が独特ながら軽妙で読みやすいのは著者の持ち味ですね。ただなんとなくきれいごとめいていて作品として線が細い印象。これも著者らしいといえばそうかも。ラストあれでいいんだろうか。少年犯罪という重たいテーマを踏まえて読むとちょっと物足りない、浅いと正直思いましたが、話としてはまあ楽しめたし石田衣良らしい筆致の作品でした。
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4163184503
No.35:
(5pt)

うつくしい本

九歳の弟が少女を殺害した事で家族がばらばらになってしまう。弟の兄『ジャガ』は弟がなぜ少女を殺害してしまったのかを知る為一人調査を始める、すると意外な事実にぶち当たるのだった・・・。とても重い話になりそうなのにジャガを支える友達のお陰でスーッと読めました。とてもいい話です。
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4163184503
No.34:
(5pt)

大好きです

ここ何年かで一番好きな本です。3回ほど読みましたが、何度読んでも深く考えさせられます。普通の中学生だったはずの主人公が、母と妹、友達、そして犯罪を犯してしまった弟を守ろうと、強く逞しく成長していく様はとてもせつなく、何度も涙を流しました。自分に何ができるのかはわからない。でも弟のため、自分のため、家族のため、何かをしてみようともがく主人公。大人になって常に損得を考えてしまいがちな私に、いろんな大事なことを思い出させてくれました。とにかくたくさんの人に読んでいただきたい本です。
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No.33:
(4pt)

愛で真相にせまる

 13歳の弟が少女を殺してしまった。14歳の主人公は、その現実を正面からとらえ、逃げない。弟を愛し続けたのだった。その愛は兄にとってとても自然なことで、弟を憎むことなんて考えられなかった。そういうありのままの態度は、学校の友だちに受け入れられ、ある新聞記者の共感を買い、両親をなごませる。そうしているうちに、思いがけず事件の真相にたどりついた。愛が期せずして彼を真相に導いたのだ。 この作品は社会はミステリーだ。石田が書きたかったのは、実際に起こった事件に対する社会の反応への警鐘である。ああいう事件に対して、社会は何らかの納得いく説明を求める。家庭環境とか、本人の異常な性格とか、自分が汚染されないような理由をみつけて安心しようとする。もちろんあの事件が自分の周囲では起こりえないと感じるのは自然であるが、安易な、興味本位の理由を見つけてはいけないのだろう。
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No.32:
(5pt)

14歳の少年のいじらしさ。

とにかく泣きました。こんなにも泣いている自分に驚くほど泣きました。本を読んでこんなに泣いたのは子どもの頃"フランダースの犬"を読んで以来です(恥ずかしながら)2章以降のストーリーでぐいぐい引き込んでいく石田さんの筆力はさすがの一言に尽きますがそれにもまして主人公の中学二年生の少年のいじらしさがじわじわきます。罪を犯した弟を糾弾する周囲や嫌がらせを受ける状況の中でもひとり「弟にも誰かがそばにいてやらなきゃいけない。 誰かわかってやる人がいなくちゃって思って。 殺人犯を相手にそんなことを考えるのはおかしいんでしょうか。 だけどあいつはぼくの弟なんです」と言う彼の姿に涙が止まりませんでした。扱った題材のわりにセンセーショナルになり過ぎないのは石田さんの登場人物に注ぐ眼差しの優しさが物語全体を支えているからだと思います。事件の結末などに納得できない点も残るもののベースとなった神戸の事件、少年犯罪、少年法、報道被害などに対してこうしたアプローチの仕方もあるのだと気づかせてくれました。
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4163184503
No.31:
(4pt)

石田衣良味

私にとって石田衣良さんといえば『娼年』だったのに、これほど毛色の違う作品でも読後に同じ“石田衣良味”がしたので驚いた。せつなさ、甘さ。そのあとあじに思わずまた頁を繰る・・・。あの大好きな味がした。
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4163184503
No.30:
(5pt)

傷つき、戦い、そして成長していく14歳

弟が起こした殺人事件。でも、主人公の少年は決して逃げず、事件の真実に迫っていく。周囲の厳しい目、嫌がらせに屈することなく。作者は若者のみずみずしい感性を描くことでは秀逸。青春の屈託、恥じらい、まっすぐな気持ちを、青春からはあまりに遠ざかってしまった私にも思い出させてくれ、感動しました。みなさんに是非読んで欲しい一冊です。
うつくしい子どもAmazon書評・レビュー:うつくしい子どもより
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No.29:
(5pt)

13歳というキーワード

石田衣良の作品を初めて手にした。直木賞を受賞してからなんとなく、いつでも読めるからと読まないでいたのだがついに読んだ。石田衣良。うつくしい子どもというタイトルからのほほんとした作品を連想していたが、内容は神戸の児童殺傷事件をモデルとした作品であった。あの事件の後から私達は13歳という年齢をよく耳にするようになったと思う。村上龍も「希望の国エクソダス」で13才の少年達が新たなコミュニティーを作っていく話を書いて、最近「13歳のハローワーク」を出している。少年法で殺人を犯しても罪にならない13歳。外部からの情報や環境に多大な影響を受けるであろう13歳。そしてこの作品を書いた石田衣良も然り。今の時代の生きにくさ、矛盾、そういったものを見つめている大人は、この13歳という年齢の少年達に「本」という情報で希望を与えようと試みているように思う。いや、逆に希望が欲しくて彼等に「変えてくれ」と言っているのかもしれない。物語は殺人を犯した少年の兄である植物を愛する「ぼく」が、一変した生活の中で、犯罪加害者の家族に対するマスコミや学校からの逆風を、ときに冷静に、時に涙して、時に笑って越えていこうとする姿を描いている。その姿は読むもの全てに希望を与える。植物の美しさ、強さを感じられる人間はきっとその感受性で乗り越えていく力を持っている。少年法の改正、その是非はあるだろうが私はただ、今を生きる全ての人がこの少年のような感動する心を忘れないで欲しいと思う。きっとそれが何かを変える核になるであろうから。
うつくしい子どもAmazon書評・レビュー:うつくしい子どもより
4163184503
No.28:
(5pt)

救い

文庫版の裏表紙の紹介を見た時はそれほど期待しなっかたのですが、どうしてどうして、素晴らしいできばえです。誰もが知っている神戸の事件を題材に書かれた作品ですが、あの悲惨な事件に救いを投げかける本書の構成に、筆者のただならぬ才能を感じます。神様にも悪魔にもなれる人間の心。人間の心の弱さと強さを、少年の眼を通して描き出すことに成功しています。石田作品は、娼年、池袋ウエストゲートパークと読んで、本書が3作目でした。若者や少年の心と生態を、これほど生き生きと描くことができる作家は少ないとおもいます。石田衣良に、すっかりはまってしまいました。
うつくしい子どもAmazon書評・レビュー:うつくしい子どもより
4163184503

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