ルームメイト
評判
ルームメイトの評価:
3.34/5点 レビュー 70件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 1〜20 1/3ページ
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3.34/5点 レビュー 70件。 C ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
ミステリー本としてミステリアスな雰囲気満載で物語が進んでいく。その意味では力量を持った作家だと思う。
地方から大学進学の為に東京に出てきた二人の女性が、不動産屋での出会いから部屋をシェアする事になる。
ところがある日突然、相方が部屋に帰ってこなくなってしまう。困った主人公、萩尾春海は失踪したルームメイト西村麗子の連絡先などに当たるが、そこで西村麗子のある事実に気付く。
結果、西村麗子とは大学進学の為に上京した萩尾春海と同世代の人物では無く、42歳の青柳麻美であり、その実の娘が西村麗子だった。
42歳の青柳麻美はそれ以外にも平田由紀、マリ、サミー、カオリと、複数の人格を持つ多重人格障害を持った人物だった。
これが発覚した時点で、この物語への興味は急降下していった。個人的には小説、特にミステリーでの多重人格はタブーだと思っている。「実は犯人はAと言う人格の時のBでした」、「俺がと言っていたのは多重人格の一人である男性人格の時で、実在の人物は女性だった」と、幾らでも後設定が可能だからだ。
本書は三部構成で、各部の最初にモノローグがある。だから多重人格だとわかった以降は、当然「俺、僕と言う言い方しても実は・・・」と勘ぐりながら読んでしまう。
しかし多重人格である青柳麻美が犯人と対峙しているシーンがあり、後には殺されているので、当然「俺、僕と言う言い方している人物は男性」となるはず。
ところが結末は、主人公である萩尾春海もまた多重人格者だったというオチ。
自分は騙されながら読みたいタイプなのだが、伏線回収やトリックを暴きながら読みたいタイプの人は、非常にネタバレし易い内容だと思う。自分でさえ「何故執拗に死んだ兄貴の話しが出てくるのだろう」と感じたくらいだから。
また、自分は読ませる力量のある作家だと感じたが、余計な事を盛る作家だとも感じた。主人公である萩尾春海が調査に乗り出す相棒として、密かに好意を抱いていた大学の先輩を選ぶが、その人物が神社好き、石好きとして神社や石に関する蘊蓄が結構出てくる。
それが全く生きていない。小説に出てくる蘊蓄は自分の好物で楽しみでもある。だからストーリーに関係の無い蘊蓄でも楽しめるのだが、この著者の蘊蓄には熱量が感じられない。取ってつけたかの様な蘊蓄で、著者自身は神社にも石にもさほど興味は無いのだろう事が丸わかり。
最後にモノローグ4。
これは蛇足と言うより順番がおかしい。小説は小説として完結した後に「あとがき」として著者の意見を述べるべき。
著者として自信が有るのなら、著者自身の見解としてモノローグ4まで読み進めさせるか、文庫化に当たってモノローグ4を削除するべきかを決定すべきだろう。
結果、多重人格者が多重人格者と偶然同居し、20歳以上の年の差を見抜けず、お互い都合の良い人格同士で付き合い、読者に多少の疑問を残させつつハッピーエンドで終えるか、あとがきで著者自身が後味悪いと公言した後にバッドエンドのモノローグ4を読む選択肢を与えると言う、ごちゃごちゃ感だけが残る内容だった。