リピート

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評判

リピートの評価:

3.61/5点 レビュー 108件。 A ランク

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平均点3.61pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全193件 181〜193 10/10ページ
No.13
(4pt)

実はサバイバル小説?

 ミステリー小説の中で誰かが怪死を遂げると、「自殺か、他殺か、自然死か」ということがよく焦点になります。では、この『リピート』の“殺し”のトリックとは如何なるものなのか。読み進めていくと、意表をつく真相がやがて明らかになります。
 リピートした人生で、徐々に軌道がずれ始めていく主人公の生活、その後彼が直面する危機と、身を引き裂かれるほどの葛藤、そして幕切れ…。
 
 「リピート」というのは、現在の記憶のまま過去のある時点(約10ヶ月前)に戻って人生をリセットし更新するということで、もし望むなら、何度でもその時点に立ち返って人生を「上書き」し直すことができる。だから主人公は、今のこの人生から“脱出”してもう一度リピートするか、それとも、このままとどまるかの選択を迫られることになる。
 
 この作品のポイントの一つは、作中に出てくる次のセリフに表れていると思います。
 「私たちはリピートを繰り返している限り、歳もとらないで済むし、永遠に死ななくて済む。ですが、同じ一年を何度も繰り返すというのは、想像していただければおわかりになると思いますが、かなり退屈なことでしてね。それで何か、新しい刺激が欲しいと思ったわけです。」
 
 本作は、時間SFと推理小説を融合させた新感覚のミステリーで、底流にはサバイバル的な要素も含んでいる。
 ところで、文庫カバーのデザインが綺麗ですね。かならずしも作品の内容と合致しているとはいえないかもしれないけど、「ありえた現実」を象徴しているかのようで、読了後に見ると、切ない気持ちになります。
リピート (文春文庫) Amazon書評・レビュー: リピート (文春文庫)より
4167732025
No.12
(4pt)

秀逸なタイムトラベル作品

「あの『イニシエーション・ラブ』の鬼才が、『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ仰天の傑作」
「あの『イニシエーション・ラブ』より驚けます」
という紹介文につられて読みました。
まず最初に注意しておきますが、衝撃度から言うと『イニシエーション・ラブ』よりは小さかったです。なので「あの『イニシエーション・ラブ』より驚けます」という帯はどうかと思いますが、ただ作品のレベル的にはおそらくこちらの方が上。
『リプレイ』と同じような設定の中で、どうオリジナリティを出すのか、『そして誰もいなくなった』と同じような展開の中で、どうオチをつけていくのか、これは普通に考えるとかなり難しい作業です。特にミステリ小説をたくさん読んだ人には分かると思いますが、この手の本はどうしても「古典」に引きずられてしまう部分がどこかに出てきて、二番煎じ感が拭えない場合が多いものです。ところが乾くるみは古典からの飛躍をサラッとやってのけてしまう。しかもその苦労した(であろう)部分を別段強調することもなく、当たり前のようにサラッと書いてしまう。
見事でした。
リピート (文春文庫) Amazon書評・レビュー: リピート (文春文庫)より
4167732025
No.11
(4pt)

ジャンル分けが難しい

ジャンル分けなんてする必要はないのでしょうけれど……。
時間ループの設定買いし、元は取れたとは思います。
人々の目論見がそれぞれリアルで、物語の世界にぐいぐい引っ張ってくれます。
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504
No.10
(5pt)

人生のリセット

 「もう一度あの時に戻って,一からやり直したい」
 そう思い,願うことは少なくない。
 本書はまさにそうした思い・願いが実現することがハッピーなのか,そうではないのかという,一種の思考実験作品である。
 一からやり直せたら,どんなに幸せだろうかと夢想はするが,現実にそうなったら,それはそれであまりハッピーではないのかもしれない(競馬で多額の不労所得を得たいとは思うが)。
 また,10人の仲間が次々に不審な死に直面したり,周りの人間(自分を含む)の知り得ない事実をリピーターは知っている(そして,その事実を多少なりともコントロールできる)ことへの不安感といった,不安・恐怖もうまく描写できていたように思う。
 とりあえず,本書を読んで,ケン・グリムウッド「リプレイ」を注文してしまった。
リピート (文春文庫) Amazon書評・レビュー: リピート (文春文庫)より
4167732025
No.9
(5pt)

ダーク

個人的にタイムトラベルものの超傑作です。
装丁からはピュアな恋愛ものが想像できます。恋人に捨てられた主人公が過
去に戻って別の女と関係を作り直す過程で元カノの意外な事実に感動し己の至
らなさ愚かさに失望しつつも立派に成長して元の鞘に戻る。もしくは戻れない虚
しい現実を見る。というエロゲーのような内容では決してありません。
本書はすこぶるダークでリアルな恋愛シュミレーション。そして次々と死者が出
るサバイバルミステリです。
とにかく謎が謎を呼ぶストーリー展開、仮定の構築と崩壊の連続、さらに主人公
の心理面の黒い変化が面白くて中だるみなし!読み始めたら途中でやめられ
ません。種明かしも十分に驚けます。種が明かされてから終盤で展開が加速
し、さらにスリルが増すところなどハリウッドのホラー・サスペンス映画的な醍醐
味があり、たまりません。
巻末で大森望が様々なタイムトラベルものを引き合いに出して解説しているの
がまたうれしい付録です。おすすめです。
リピート (文春文庫) Amazon書評・レビュー: リピート (文春文庫)より
4167732025
No.8
(4pt)

独自の色を出している

タイムトラベルという題材は過去にも数多く取り上げられた題材だが、この作品は、ある程度独自の色を出している点で評価できると思う。
人生を10か月だけやり直すことができる「リピート」。
そして「リピート」した人たちが一人ずつ死んでいくという設定で、ミステリーの要素も持たしている。
人生に幸福をもたらすはずの「リピート」に登場人物達が翻弄され、徐々に各人がエゴを見せていくあたりが、うまく描かれていると思う。特に主人公の毛利が変貌していく様子は面白かった。「リピート」というタイムトラベルへの解決の付け方、そして結末は私にとっては納得のいく物だった。
展開に若干無理を感じる分減点して☆は4つ。
でもそれなりに楽しめる作品であった。
ちなみに作品中にも引用されるケン・グリムウッドの「リプレイ」は、タイムトラベル物の不朽の名作である。未読の方がいたら、是非おすすめしたい。
リピート (文春文庫) Amazon書評・レビュー: リピート (文春文庫)より
4167732025
No.7
(4pt)

ストレートな話

 レビューの難しい作品ではありますね。何を書いてもネタバレに近いので。なので乾くるみさんのファンや、なんとなく気になった方は、まず一読するのをお勧めします。 ネタバレで言いますと、ラストに大どんでん返しがあるような作品ではありません(ある意味どんでん返しですが)。タイムトラベルを扱ったSFに殺人事件を組み込んだ、ある種独特の小説です。ただ主人公が利己主義過ぎて、リアリティはあるのですが、読み手としては感情移入のしにくい主人公というのがやや興醒め。また乾さんのファンならおもわずにやりの「天童」が出てくるのも面白いところ。パラレルワールドの一つとして楽しむのが良いかと思います。 あまり力を要れず、気楽に読むのが面白い作品だと思いますよ。
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504
No.6
(4pt)

「リプレイ」へのオマージュとしてはかなり楽しめる部類

 大学生の僕・毛利のもとへ風間という見知らぬ男から電話がかかってきたのは10月のある日。風間は小さな地震が間もなく起こると僕に告げる。彼の言う通りに地震が起きた後、風間が言うのは全くもって奇妙な話だった。「あなたを10ヶ月過去へと向かうタイムトラベルにご招待したい」。 僕と一緒に過去へ旅立ったのは全部で9人。結果を既に知っている競馬で大金を稼ぐ僕だったが、やがて9人の仲間が一人また一人と怪死を遂げ始め…。 ケン・グリムウッドの名作「リプレイ」に着想を得たと思われるSFですが、殺人事件というミステリーの要素を加味してなかなか読ませるエンターテインメントに仕上げています。上下二段組で300頁強という長編小説ですが、真相が知りたくて一気に読んでしまいました。読み出したら頁を繰る手を止められない、page turnerというべき物語です。 殺人事件の真相も読者をうならせるに十分です。SFとミステリー、二つの要素を一冊で楽しめました。 主人公の毛利は結果的に好感がもてる人物には描かれていませんが、それでも彼が青い正義を振りかざすのではなく、身勝手さや脆さを持った人間として厚く肉付けされていて、この小説そのものは大いに魅力あるものとなっています。 惜しまれるのは、毛利・池田・天童の三者の間で繰り広げられる終盤の展開が少々大げさである点。 また2004年に出版されたこの物語が、なぜ1991年を舞台にしているのか、その必然性が理解できません。便利な携帯電話を登場させないためでしょうか。タイムトラベルものである以上、舞台となる時代と物語との関係にはもっと細部までこだわるべきです。 さらに言えば、最終頁を読み終えたところで私は、こういう結末にするなら毛利の一人称で書かれるべきではなかったと感じました。*類書:佐藤正午「Y」(ハルキ文庫)/R・マシスン「ある日どこかで」(創元推理文庫)
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504
No.5
(4pt)

それなりに楽しめる

タイムトラベルという題材は過去にも数多く取り上げられた題材だが、この作品は、ある程度独自の色を出している点で評価できると思う。人生を10か月だけやり直すことができる「リピート」。そして「リピート」した人たちが一人ずつ死んでいくという設定で、ミステリーの要素も持たしている。人生に幸福をもたらすはずの「リピート」に登場人物達が翻弄され、徐々に各人がエゴを見せていくあたりが、うまく描かれていると思う。特に主人公の毛利が変貌していく様子は面白かった。「リピート」というタイムトラベルへの解決の付け方、そして結末は私にとっては納得のいく物だった。展開に若干無理を感じる分減点して☆は4つ。でもそれなりに楽しめる作品であった。ちなみに作品中にも引用されるケン・グリムウッドの「リプレイ」は、タイムトラベル物の不朽の名作である。未読の方がいたら、是非おすすめしたい。
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504
No.4
(3pt)

リアルなSFです。

もし、現在の記憶を持ったまま十カ月前の自分に戻れるとしたら―。この「リピート」に成功した、年齢も職業もバラバラの十人の男女。ある人は東大入学をもくろみ、ある人は競馬で大もうけをたくらみ、ある人は惨めな結末に終わった恋愛のやり直しを考えています。しかし彼らは1人、また1人と、不審な死を遂げていきます。誰が「リピーター」を殺しているのでしょうか?また、その理由とはいったい?ケン・グリムウッドの「リプレイ」が好きだから、この本も読んでみようかな、というのはやめたほうがいいと思います。帯に書かれているように、確かにしかけは似てるんですが、全然違う種類の小説です。「リプレイ」もですが、似たようなネタを扱っている北村薫の「スキップ」や「ターン」、東野圭吾の「トキオ」、最近読んだ貫井徳郎の「さよならの代わりに」など、タイムスリップものでは、主人公が善人で一生懸命な人物である場合が多いですよね。タイムスリップで過去に戻ったあと、不幸な未来を変えようとしたり、自分の間違いを正そうとしたりするパターンが多いです。だからこそ、爽やかで、切ない物語が多いんですよね。でも、この本はそういう本ではありません。タイムスリップをした後は保身が最優先され、そのために細心の注意が払われる様子が、具体的に描写されます。不自然に見えないように競馬で大もうけする方法、とか。登場人物が、そろいもそろって利己的で計算高い、嫌な感じの人間ばかり。一番普通に見える主人公の毛利でさえ、小心者の女好きです。でも、リアルであるとは言えるかもしれません。現実に、タイムスリップができたら、人間ってこんなものかもしれない。ミステリーとしては、とても面白かったです。私は全然、謎解きできなかったし、ラストは本当に衝撃的でした。
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504
No.3
(1pt)

生涯最悪の読後感

帯にいわく「『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』の衝撃!」、それを真に受けたらエラいことになる。設定の似た『リプレイ』や『スキップ』のさわやかさと正反対の邪悪な世界。とにかく登場人物が、主人公を筆頭に卑しいエゴイストだらけ。終盤のスピード感だけが評価できるが、ロマンを求める方は近づかないほうがいいです。
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504
No.2
(4pt)

時間空間の歪みに納得

1本の電話から始まる主人公毛利も、一緒にリピートするメンバー9人も納得しない過去に戻れる誘い10ヶ月だけ戻れる10年20年じゃない10ヶ月だけ・・・・主催者(?)風間の説明と、メンバーの疑問は読者である私の疑問でもある前半は主にリピートを納得させる内容が,リピート後死者が出てきた後半のテンポは速いリピートしたメンバーが1人づつ亡くなる事故なのか!殺人なのか!ここらの展開は速いラストの種で納得したので★4
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504
No.1
(4pt)

最後の詰めが今一歩だったのが、くぅーっ、惜しいっ!

 ある日、大学四年生の主人公、毛利圭介(けいすけ)に電話がかかってきます。「今から約一時間後の午後五時四十五分に、地震が起きます」と、男の声で。そしたらその時間に、本当に地震が起きた! その後、また男から電話がかかってきて、「私はこれから起こる出来事をすでに体験しているのです。そして、ほかのゲストとともに、あなたにもぜひ、リピート体験(時間旅行)に参加してもらえたらと思っています」と告げられます。 で、毛利は他の八人のゲストとともに(招待者を含めて総勢十名で)、過去への旅に出かけます。今までの記憶は保持したまま、過去のある地点の自分の肉体に、意識が戻るんですね。すでに結果が分かっている競馬で大金を稼ぐこともできたりする訳ですが、戻った世界で、ゲストがひとり、またひとりと死んで行く……。 リピート現象の背後に何かある意志が働いているのではないかという、謀略小説めいた雰囲気もありますね。しかし、本書の一番の魅力は、「もしも人生をもう一度やり直すことができたら」という設定に、複数の選ばれた人間を参加させたところにあったように思います。彼らの疑心暗鬼や互いの腹を探り合う状況が、毛利が他の参加者と連絡を取り合い、意見を交換する中で描いていく、そこが面白かった。ゲーム盤で戦わされる駒同士の駆け引きの妙、それを見ているような感じって言ったらいいかな。 ただ、途中までは本当にわくわくしながら読んでいったのですが、最終局面で、話が失速していたのが残念。肩すかしを食らったようなラストも、「あー、そうくるかあ。そこ、何とかもう一踏ん張り、もう一声、あって欲しかったなあ」と。終盤の展開がいまいち納得のいかないものだったので、星四つとしました。
リピート Amazon書評・レビュー: リピートより
4163233504