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言語化するための小説思考



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【この小説が収録されている参考書籍】
言語化するための小説思考

言語化するための小説思考の評価: 4.16/5点 レビュー 44件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.16pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全33件 1~20 1/2ページ
12>>
No.33:
(5pt)

普段本に線を引かない僕が、3箇所もマーカーを引いた理由

趣味で10年ほど小説を書いていますが、本書は巷に溢れる「小説技法書」とは一線を画す、極めて本質的な一冊でした。

普段、古本に出すことを考えて本を綺麗に読む私が、思わずピンクのマーカーを引いてしまった箇所が3つあります。

■ 特に刺さった3つの視点
• P.38: 小説家が「知らない世界」をどう捉えるか

• P.93: 「主張」や「設定」よりも先に考えるべき優先順位

• P.108: アイデアの正体は「生み出すもの」ではないという定義

これらは、創作において迷走しがちな「視点」や「気づき」を鮮やかに提示してくれました。

■ 本書が他の技法書と違う点
本棚を埋め尽くす技法書の多くは「書き方」を教えてくれますが、本書は「小説家の思考プロセスそのもの」をなぞらせてくれます。

「他の人はどうやって物語を立ち上げているのか?」という尽きることのない興味に対し、小川哲氏の脳内を覗き見るような感覚で応えてくれました。

また、創作における「再現性」に悩んでいる方には、暗闇を照らす道標(ガイド)になるはずです。自分なりの方法論に「あと少し何かが足りない」と感じている隙間を、本書の言葉が埋めてくれるかもしれません。

■ こんな人におすすめ
• 創作に行き詰まりを感じている書き手

• 小川哲氏の作品が、なぜあそこまで面白いのか知りたいファン

• 文学的なアプローチで小説を考察したい方

正直、小説を書かない人がどう読むのかは想像がつきませんが、「物語を編む」という孤独な作業をしている人間にとっては、再読の価値がある一生モノの一冊になると思います。
言語化するための小説思考Amazon書評・レビュー:言語化するための小説思考より
4065410436
No.32:
(5pt)

物を書く人も、読む人も、そうでない人も。

読書録「言語化するための小説思考」5

著者 小川哲
出版 講談社

p144より引用
“小説の魅力は(というか、あらゆる芸術作
品の魅力は)、言語に圧縮されたファイルを
読者が脳内で解凍し、「人間の認知」へ、
そしてその先の「世界」へ広げていく過程
にあるはずで、小説から作られた小説は解凍
したところで他の小説に突きあたってしま
う。”

目次より抜粋引用
“小説国の法律について
 小説の「勝利条件」
 「文体」とは何か?
 小説はコミュニケーションである
 「伏線」は存在しない”

 小説家である著者による、小説を書く手法
と考え方等を記した一冊。
雑誌「群像」連載、「小説を探しにいく」
改題新書版。
 各作品における決まりごとと読み手の中
の決まりごとについてから、コミュニケー
ションとしての小説他芸術についてまで、
著者の手法や考え方を惜しみなく記されて
います。

 上記の引用は、小説の感動を小説にする
行為についての著者の考え。
書き手側の思いや考えを、一定の解凍ソフト
で展開出来るようになれば、より大勢に読
んでもらえるようになるのかもしれません。
しかし、答えの出し方を一つにしてしまう
というのは、奥行きと広がりの少ない世界
になりそうです。
 物語によって現生人類は繁栄してきた、
というのが「サピエンス全史」で書かれて
いたように記憶しています。
その物語を作っていたのが昔は宗教家や思想
家で、それらのより圧縮比の高い考えを、
細かく解凍して広めてきたのが、今の芸術
や作家なのかなと思われます。
今後これらをになっていくのが、AIの役割
へと変化するのでしょうかね?
 7項の伏線についての記述は、なんだか
とても腑に落ちます。
最後の文を読むと、著者はいきあたりばっ
たりが上手いのだなと、思ってしまわざる
を得ませんでした。
 11項、「小説の見つけ方」を参考にして
日々を過ごすと、日常をよりドラマチック
に生きられるのでは?それとも、考えすぎて
疲れてしまうのか?
 物を書くにしても読むにしても、あまり
本を読まない人でも、日常により彩りを与
える考え方になれそうな一冊。
一番大事なのは、「書き始めること」そして
「行動すること」なのかと。始めることで、
その他の物事も動き、その中に何かを見つけ
だせるようです。

ーーーーー
言語化するための小説思考Amazon書評・レビュー:言語化するための小説思考より
4065410436
No.31:
(5pt)

人気そうだから読んでみた感想

君が手にするはず…も読んでこちらも読みました。小川哲さんの著書はなぜか読了までに費やす時間が他の小説を読むより短い、1時間で100ページくらい読める。だからと言って書かれていることが単純だとかそういうことでも無い。この本に書かれていることは小説が好きな人は理解できるし、小川さんの想いを理解したい人が読むとは思うのですが、小説好きの人に刺さるか少し疑問に思ってしまいました。というのも読んだからと言って驚きはあまり無く、そりゃあそうだよね、逆にそれ以外ある?と感じてしまいました。日常的に小説を手にしている方々にはもうすでに理解されていることを順を追って説明されているように感じてしまいました。私は小説など書こうと思ったこともありませんし書くつもりも無いですが、小川さんが本書で伝えていることはほとんどすっと理解できました。つまり目新しいことには出会うことはありませんでした。
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No.30:
(5pt)

面白い

美容室のくだりが面白かったです
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4065410436
No.29:
(5pt)

小説を書く時、読む時に作者と読者に起こっていること

小説が好きなあまり、日常の中(例えば将棋)にも、小説を探してしまうという著者。
小説とは何なのか、小説を書くという事はどういう事か、小説を読む時に読者の中で起きる反応とは何か、それを踏まえてどのように書く必要があるのか、といった事を分析的に書いた書であると思った。
私が特に注目したのは小説の文章とはあらゆるものが相互に関係しており、言わば全てが伏線である、とも言える、というくだり。ならば、単に話者や状況を説明するためだけの文章や、知識を披露するだけの文章は避けるべきであるという事。これらはカート・ヴォネガットJr.が言っていた小説の文章に必要なものにも通じると思った。
自分が書くときに冗長になりがちなのはそこなのかと合点がいった次第である。
どちらかというと文学寄りの文章について書かれていると思うが、書くことと読むことの間にコミュニケーションがあるという点は、エンタメ小説でも同じなので、小説を書く人にとっては何かしら発見がある本だと思う。おすすめします。
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No.28:
(5pt)

興味深く読みました

小説を書くということについて、著者独特の言葉で表現されています。
とても興味深かったです。
著者の作品を読む楽しみが増えました。
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No.27:
(5pt)

年始にこの作者に出会えて良かった

積読が20数冊ある中で、なんとなく手に取った(Kindleで)本書でしたが、スラスラと読めてしまった。
特筆すべきは作者の現象学的立場であり、センスメイキングを具体にしたという点。
デビュー作から読んでみたいと思います。
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No.26:
(5pt)

目から鱗

日々のコミュニケーション、思考方法としてもめちゃくちゃ参考になりました。
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No.25:
(4pt)

少しだけ、わかった気がした

最近、本を継続的に読む習慣ができた。
本を書く人はどのような思考で文章を書いているのかが気になり、この本を購入した。

自分の思考では全く思いつかないようなことを知るというよりも、思いつきそうで思いつかないこと(実際には思いつくこと自体が難しいのだけれど)を、このような新書を通して知れるのが、本を読むのをやめられない理由の一つだと改めて感じた。

この本を読んだからといって、小説が書けるようになれるとは思わないけれど、「著者がどんな思いや考えで文章を文字に起こしているのだろう」という想像する気持ちは、確かに増したと思う。
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No.24:
(5pt)

これは読む価値ありました。

本屋さんでなかなか見つからず購入しました。普段は紙のほうがすきですが、電子書籍のほうが持ちはこんだり、本のスペースを、考えたりしなくていいです。
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No.23:
(4pt)

行間から滲み出る皮肉。

小川さんのエッセイっぽいの大好きなんです。皮肉さや物事を斜に捉えるところとか、言葉選びとか参考になるんですよ。とはいえ、小川作品の小説は何冊かトライしてたものの、「うーん、難解。」とことごとく挫折しており、とっつきにくい印象でした。それが本書を読むことで腑に落ちたといいますか、私の読書力、文章の行間を読む能力、基礎教養の欠落によってもたらされてるんだなと。実際に直木賞や本屋大賞作品はほぼハズレなしで読めるのだけれども、岩波赤帯や、芥川賞作品でさえも「読みにくい」と感じる私にとってはその理由が理解できました。
そんな文化的素養がない下々への辛辣なメッセージが行間に込められているなと。行間を読む能力が低い私が感じた感想です。
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4065410436
No.22:
(5pt)

ビジネスマンも必読。

めちゃくちゃ面白い。

今年、間違いなく一番面白かった本はこれ。

『君のクイズ』や『地図と拳』を書いている小川哲さんが、小説家としてどんな思考で小説を作っているのかを書いた本。
本当に「小説思考」の本ではあるが、その思考の跡は、普段の生活や「頭が良くなりたい」とか「仕事にも活かしたい」と思っている部分にも、十分学びのある内容だった。

各章おもしろい内容でスラスラ読めるが、
主に「何を書くか(戦略)」と「どう書くか(戦術)」についての話だったと思う。
そして、どちらが重要かという話ではなく、どちらも重要で、いかに無駄を削ぎ、伝わりやすくするか、そして読者に自分ごととして捉えてもらうかが大事だと説く。
だから、普段の何気ない出来事から常にテーマを見つけ、なぜそう感じたのかを徹底的に深掘りし、さらに抽象化し、また自分ごととして捉えてもらえるように、馴染むストーリーへと落とし込む。

わかりやすさと蛇足は紙一重で、
デスゲームの主催者のように偉そうに読者を置いてけぼりにしてはいけないし、説明が冗長でめんどくさくさせてもいけない。
このバランスが非常に大事。

個人的に一番よかったのは、
巻末の小説。
ここまで解いてきた内容が見事に小説に落とし込まれている。
小説家と編集者の問答を経て、より高い次元の思考に達するという話が秀逸だった。

とくに、小説の中で、その小説家が書いた小説を読むのだが、読み進める自分の感想として、感動する部分と、話が突飛でシラけてしまう部分があり、
「そんなものかな……」などと思いながらページを捲ると、編集者がまさにその通りの指摘をしており、さらにそれに対する小説家の思考や態度の変化が描かれる。
ここまで読者(俺)をスムーズに最後まで連れていってくれることに感動し、なぜか泣いてしまった。

これが読者へのおもてなしなのかな、と思った。

姿勢の話で言うと、
日々の出来事を常に深掘りし、小説(あるいはクレバーな小話)に転用できないかな、と考え続ける姿勢は意識していきたいと思った。
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No.21:
(5pt)

自分の好きな小説の特徴が明確になる、魔法のような小説解説本

世界は多くの小説に溢れているが、自分が好きな小説、読みたくなる小説には一定の特徴がある。しかし、どのような「特徴」なのか、自分でもハッキリしなかった。小説の内容(粗筋)よりも、語られ方、文体が重要だと薄々思っていたのが、ついに本書によって明確な答えが見えてきた。

本書では「文体」を次のように定義している。
「文体」とは、小説世界を構成する様々な情報(情景描写や登場人物の行動、視点人物の思弁、会話や状況説明等)を文章化する際の「順番」である。世界は様々な要素が三次元的に展開されているが、それを文章というリニアな(一直線で一つずつ順番に言葉に置き換えるしかない)表現に落とし込んだのが小説なのだ。

「情報の順番」という視点で小説を見てみると、多くの発見がある。本書では例として「視点人物の主観的な思弁に寄り添った情報の順番で描かれている文」と「読者の客観的な視点に寄り添った情報の順番で描かれている文」が示されていた。

私の好みは、思弁に寄り添い、時系列ではない順番で情報が書かれている作品だ。村上春樹のように視点人物の記憶を基にした思弁が豊富に文章化されていく、ポールオースタやスティーブンミルハウザー等、欧米の純文学の作品である。

本書を読み終わった後、普段は手に取らない芥川賞受賞作「コンビニ人間」を買ってみた。読者の客観的な視点に寄り添った文章であり、読みやすそうだと思ったからである。

「コンビニ人間」では、冒頭近くに視点人物の子供の頃の様子が描かれるが、それを除くとほぼ時系列で場面、会話が描かれていく。視点人物の思弁も、描かれた場面に沿って端的に表現されている。コンビニという誰にとってもなじみ深い場所での物語であり、描写を少々読みとばすることもできる。

「コンビニ人間」は場面が目の前に浮かび、すぐにでも映像化できそうだと感じる反面、文章の深みにしっかりはまり、そのことによって心の中に規律や平穏さが生じ、意識が一つの川のように流れていく感覚は得られなかった。多少読み辛く、集中力が必要とされても、翻訳小説を読む習慣は続きそうである。
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No.20:
(5pt)

考え方の勉強

書店に行く時間がないのでポチりました
年末年始の頭の整理になります
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No.19:
(5pt)

ここまで考えて執筆しているのかと圧倒される。

最近立て続けに著者の作品を読んでいるのですが、本当にものすごい才能と頭の良さを持った小説家だなと思います。本書はそんな著者が小説と向き合う際の思考を言語化した本。小説の読み方の指南書でもあり、小説を書く際の文章術でもあり、著者という人間を知るための本でもあります。ここまで考えて執筆しているのかと圧倒され、凡人には到底無理だと無力感すら覚えました。

以下、備忘録として個人的に印象に残った箇所です。
・その文章に価値があるかどうかを決めるのは「他者」
・世評が高いけど自分には合わない小説というのは、自分の小説法と著者の小説法が違っているから
・抽象化と個別化は、知らないことを書く上で、想像できそうもなかったことを想像する上で、重要な鍵
・人が世界を認知するときはさまざまな情報が一度にやってくるが、文章で表現するときは順番に描いていかなければならない
・視覚、聴覚、臭覚などの五感、頭の中で考えたことや過去の思い出など、すべて同じ次元でリニアに、一次元的に表現しなければならないのが小説
・「情報の順番」は小説という空間の立ち上げ方を規定する
・「読みやすさ」は「視点人物と読者の情報量の差を最小化する」ことによって感じられる
・名詞と助詞を区別させるために必要なのは読点ではなく漢字
・多くの読者を獲得する小説は、冒頭で行き先を明言し、作品の自己紹介を済ませていることが多い
・小説を読むというのは、一度も会ったことのない、顔も知らない相手の話を聞くという非日常的な行為
・小説家に必要とされる想像力とは、物語を創作するためのものよりも、顔の見えない読者を想定するためのもの
・しばしば読者は、作者が想定していなかった要素と自分の人生を結びつけ、文章の意味を過剰に読み取ってしまう
・小説と歴史の教科書は似ている。歴史という物語は、地球という空間で起こった無数の事象のうち、とりわけ象徴的で影響力の大きな出来事を恣意的に選び、まとめあげたもの
・小説とは伏線そのもので、むしろ回収されない伏線があってはいけないので、「伏線回収がすごい」は賛辞ではない
・読者は一人ひとり異なった欲望を持っていて、かつ同一人物でも時期や年代によって嗜好が変わったりもして、優れた小説一般の物差しなど存在しない
・芸術という営為は、ある情報を他者に渡し、受け取った他者が自分の認知として展開すること
・「読み返し」は現実世界には存在しないので、読み返しを要求する小説は会話の劣化版になってしまう
・芸術作品はその中身によって値段が決まるべき。製作コストによって自動的に定価が決定する小説は、本来の意味で芸術作品であることが許されていない
・小説というジャンルにおいてAIが人間に勝っていないのは、小説の勝利条件(面白い小説とは何か)がまだ誰にも分かっていないから
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4065410436
No.18:
(4pt)

ラジカルな本音?でしょうか⁈

小説を評価する基準は読書(他者)が面白いと感じるかどうか。自分の物差し(価値観)を読者も同じように持っているか?
自分の物差しだけを頼りに書いていれば、当然商業出版には至らない。
売れるか売れないかは読書の物差しで決まってしまう。
作者の私は「自分の価値観」物差しを捨てて読書のレベルに合わせる。
紋切り型(クリシェ)の表現ばかりで構成されたペラペラの小説Aが売れ、本物の表現で書き切った傑作Bが売れない。

先日の朝日新聞の書評には婉曲的に書いてありましたが....書き手が横綱・大関とは言わないまでも幕内力士の実力なら、読む側も十両クラスじゃないとね...って事でしょうか⁈ 遠回しな例えですが読者も“読む力を身に付けてください”という事...私はそう感じました。
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4065410436
No.17:
(5pt)

なかなか面白い内容

読むべし
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4065410436
No.16:
(5pt)

奇跡は起こせる……と錯覚する。

面白い小説を読む。あー俺もこんなの書きてえなぁと思う。だから作家のインタビューなどを漁って創作の秘訣を知る。なるほど!理解して(した気になって)、ほなやってみっか!と思い立つ。PCの前。あれ、指が動かない。頭ではわかっているのに、何から始めていいかわからない。

こんなことを繰り返してきた人生。そこに一筋の光が差し込んだ…ような本だった。そこには高解像度の「例」があるから。ある1つの理論を、実際に再現するにはどうしたらいいのか?意外に実例を出すって難しい行為な気がするのだが、小川さんが作成した例文がどれも非常にわかりやすく、精密で、面白い。
たとえば抽象化して個別化する、くだりのベンチャーの話や、小説の初手アイデアを考えるための桃太郎の話とか。奇跡の種明かしを間近でみている時の恍惚、おそれみたいなものを感じた。

巻末短編は、その本を総括するかのような内容で、小説の推敲過程が良い。本当に読みやすくおもしろくなっていく。他者アドバイスの咀嚼と再出力はこうやるのか、と勉強になる。3回目の手直しが描かれないところも良い。何か読者にバトンが渡されるというか、次は君が、このように、小説を考えて、その過程の中で君の「視力」を使い、物語を新たな境地へ連れて行くのだと、言われてるようにも感じた。

いやー良かった。ここまで面白い作品への道のりが具体的に明示されていたら、俺だって書けるのではないか?と思えてきた。だってもう頂上までのおおよその距離と、そこまでの階段の場所は教えてもらえてるのだから。
と、なったところで、小川さんがのぼっている階段の、1段あたりのすさまじい高さに気づく。この本のさまざまなところでそれを感じることはできるが、「七十人の翻訳者たち」の発想過程を読んだりすると、彼がひょいひょいと階段をのぼっていけるのは、現実から「面白い」を認知し、それを自らの中で精査し、さまざまに組み合わせ、出力する力がチート級に高いからだとわかる。常人にはこの1段がのぼれない。だから結局、凡人である俺なんかは、彼が言ったことを見よう見まねで作品に投影しながら試行錯誤し、「彼がひょいとのぼる1段」を攻略するため、さらに細かい階段を自らの中で構築していくしかないのだ。

と、錯覚から覚めた俺は思った。
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4065410436
No.15:
(5pt)

最高だった

まず内容云々以前に文章を読んでるだけで楽しい

この文章のあまりのうまさが内容の説得力をエグいほど担保してる

小説とは何かを考え抜いた者の当座の答え

文章を書く行為の認識をアップデートさせてくれる珠玉の一冊
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4065410436
No.14:
(5pt)

小説の読み方が変わる本

誰に向けたもので
何を知ってほしくて
情報の順番が大事で
全部を書けばいいわけじゃない

アイデアは「視力」(つまり観察力)で
自分の認知を「話」に落とし込む
届けたい誰かに正確に届くためのやり方を模索する

小説思考はデザイン思考に通ずるのだなと思った。
小説の読み方がちょっと変わった。
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4065410436

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