瑠璃の契り

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瑠璃の契りの評価:

3.89/5点 レビュー 18件。 C ランク

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平均点3.89pt

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全21件 21〜21 2/2ページ
No.1
(4pt)

骨董の闇、過去の闇の中を行く“冬の狐”が魅力的な作品集

 古美術・骨董業界で旗師を生業としている冬狐堂こと宇佐見陶子。生き馬の目を抜くような世界で、プロの目利きとして行動する彼女を主人公にした話が四つ収められた作品集。「倣雛(ならいびな)心中」「苦い狐」「瑠璃の契り」「黒髪のクピド」の順に収録されている。前作の『緋友禅』以来、二年ぶりとなる冬狐堂シリーズの作品集である。 仕掛けられた罠に傷つきながらも、歯を食いしばるようにして行動していく一匹狼の“冬の狐”、彼女が行動していく姿がいい。彼女が身にまとっている凛とした清々しさ、そこにまず惹かれる。彼女の親友として登場するカメラマンの横尾硝子も素敵だ。ともすれば気持ちが萎えそうになる陶子の前に絶妙のタイミングで現れ、彼女の気力を奮い立たせる、いわばカンフル剤の役割を担うのが硝子である。陶子に対して、歯に衣着せない物言いで叱咤激励する硝子が、話の中でキラリと光っているように思う。 話の味わいとしては、競り市などで冬狐堂が手に入れる人形や切り子碗といった骨董品にまとわりついている“闇”の雰囲気、古い器物に宿る生命の気のようなものが立ち上がってくるところが印象に残る。古くからある道具や玩具、絵や器物などには魂が宿ることがあるという。そうした年代物の骨董品にスポットライトを当てて、そこに込められた職人の思いを浮かび上がらせて見せてくれるところに、冬狐堂シリーズのもうひとつの旨味があるように思う。
瑠璃の契り―旗師・冬狐堂 Amazon書評・レビュー: 瑠璃の契り―旗師・冬狐堂より
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