終生の友として
評判
終生の友としての評価:
2.88/5点 レビュー 8件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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終生の友としての評価:
2.88/5点 レビュー 8件。 B ランク
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確かに、最後のカタストロフをでっちあげたCIA?の謀略や、随所でサーシャが憤る権力者の奢りへの非難は著者自身の怒りを代弁するものだろう。
スパイ小説としては、心ならずもスパイにされていく前の主人公の生い立ちと冷戦下西ベルリンでの急進的な学生運動の経験などが淡々と語られる部分がとても長い。世界的な「学生反乱」の時代で、日本では全共闘運動が想起されるが、セクト内の独りよがりの革命家きどりには読んでいて辟易する。学生反乱が鎮圧された後は、主人公の恋人は企業利益を代弁する弁護士に、主人公と盟友のサーシャは冷戦下を暗躍する二重スパイになるのだが、急進的運動家のそれぞれの「転向」である。
それにしても著者の描く二重スパイの人生は過酷なものだ。主人公は妻子にも自らの正体を隠し、交渉相手はおろか仲間と接するときも常に猜疑とテストの疑心暗鬼の緊張を強いられ、人間的な信頼関係や愛情の中に安んじることがない。
冷戦終結でスパイ活動を失業し、ミュンヘン郊外のリンダーホフ城(ルートヴィヒ2世の城の1つ)の英語ガイドをしていた主人公が盟友サーシャと再会し、「テロとの戦い」の謀略に巻き込まれるカタストロフが本書のストーリーのメインなのだが、急転直下の結末に至る読後感はよくない。