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駒場の七つの迷宮



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駒場の七つの迷宮の評価: 4.25/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.25pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(4pt)

古さを感じるかどうかはその人次第

意外?な犯人、ヒロインのチートぶり、殺人事件の謎解きと妹の自殺した理由がしょぼいというか無理な感じがするが、そこはヒロイン想亜羅の美貌で引っ張っている。
評者は実は表紙見てこの本を読むのを決めたのだが、文庫版に当たり付いた装丁画もいい。

史実では、この作品の後の年代でオウム真理教事件が起こるわけだが、続編が出るとしたら主人公は麻原彰晃クラスのモンスターと対決することになるのだろう。
駒場の七つの迷宮 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:駒場の七つの迷宮 (文春文庫)より
4167920301
No.3:
(5pt)

事件は駒場で起こっているんだ!

広げた風呂敷とそのたたみ方の落差が時に最大の魅力の小森健太郎氏の本格ミステリー。
題名からだと短編集みたいだが長編で、七つの事件が起こりそうで起こらず、メインの事件は一つだけ。建物の一室での一種の密室状態の殺人を巡る謎解きである。
BとSという部屋記号の解釈のネタや監視状況化での人の出入りの不可能トリックなど設定は非常に魅力的。最期のトリックが判明すると、ややありきたりな物理トリックでお茶を濁している感があるが、劇中のアダルト漫画家の書いた漫画中の密室殺人の一種のダイイングメッセージや自殺の真相などはリアリティ性を確信犯的に無視して、そう来たかというような秀逸なアイデアが炸裂している。(裏表紙の推薦者の法月綸太郎氏曰く、奇想ならぬ虚想なのだとか)
新興宗教サークルを舞台にしているのも異色であり、ラストで急展開が起こる。
そのまま続編に続くとなり、著者も続編をすぐ執筆すると後書きで記しているが、14年以上経った現在でも書かれている様子はない・・・・。
駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)より
4334073999
No.2:
(3pt)

はあ、そうですか

 自身の東大・駒場キャンパスでの生活をもとに書かれた長編小説。タイトルを見ると短編集かと思うが、そうではない。「駒場七不思議」みたいなものを、小説の中に取り込んでいるのだ。
 新興宗教系学生サークルの幹部を主人公に据えた、異色の作品である。そういったサークルの内実も赤裸々に描かれ、なかなか興味深い作品であった。それでいて、軽くて読みやすい作品に仕上がっているのも面白い。
 物語としては面白い。しかし、ミステリとしてはいまいち。犯人は早くから割れてしまうし、トリックも興醒め。
 最後にいきなり伝奇小説風になるのはビックリ。
 本書だけでは完結しておらず、本郷を舞台とした次作へと続くはずなのだが、いまだ続編は書かれていないようだ。
駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)より
4334073999
No.1:
(5pt)

駒場寮への鎮魂歌

作者はこの作品の舞台となる大学の卒業生。
取り壊される予定の寮は反対運動のため皮肉にもまだ存続する事態に(作品刊行時)。だが、刊行時より15年前とされた時代設定はまさに作者が在学していた当時そのまま。キャンパス内にあるレトロな建物の醸し出す雰囲気は実際にその場にいた作者の独壇場。
「勧誘女王」の異名を持つヒロイン鈴葦想亜羅。異常に高い宗教への勧誘成功率の秘密とは?想亜羅を妹の仇と恨むコミック作家の死に彼女は関わっているのか?次々に想亜羅たちの宗教団体「天霊会」の勧誘員を襲う犯人の正体とは?続出した女子高校生の自殺事件の意外な真相とは?
本格トリックの醍醐味を十分に堪能できる傑作。特に女子高校生の自殺事件の真相はこの作者でなければなしえないトリック。目から鱗が落ちるという表現がこれほどぴったりくるのも珍しい。
続編の「本郷の九つの聖域」の刊行が強く望まれる。
駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:駒場の七つの迷宮 (カッパ・ノベルス)より
4334073999

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