マヤ終末予言「夢見」の密室



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初公開日(参考)1999年04月
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長編小説

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マヤ終末予言「夢見」の密室 (祥伝社文庫)

2010年12月09日 マヤ終末予言「夢見」の密室 (祥伝社文庫)

〜2012年、世界は終末を迎える!/世界はどうなってしまう?/究極の密室ミステリー!〜 「西暦二〇一二年、世界は終末を迎える。それを回避するために、あなたの"夢見の力"が必要なの」古代マヤ文明を崇める団体の主催者・卯月の要請で、悠梨香は儀式に参加した。だが、その最中に〈ピラミッドの家〉が炎上、卯月が密室内で謎の死を遂げる! 古今東西の神秘思想、宗教、哲学、心理学を駆使してマヤの真理に迫る、驚嘆の古代文明&究極の密室ミステリー! (「BOOK」データベースより)




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No.3:
(3pt)

京極夏彦推薦!・・・・・・

ノンノベルから小森氏が出した古代ミステリーファイルシリーズの2作目。
1作目のバビロン空中庭園の殺人も駄作だったが、今回も小森作品としてはハズレだろう。
ノベルス版だと表紙トビラに京極夏彦氏の推薦文があるが、これのどこに褒めるところがあるのか・・。まあ、頼まれて苦肉の策で書いた感もありありだが・・・・。
99年時点でマヤ文明の2012年世界終末説を取り上げているのは良いが、それが事件と全く関係ない始末。
150ページほどは新興宗教内での修行の模様が延々書かれており、最後でやっと密室事件が起こるが、そのトリックも真相も大きく出た割にかなりショボイ・・・・。
まあ、マイナーなノンノベルなので、あまり力が入らないのは分かるが・・・・。
後書きでこの続編が出るかは本書の評判にかかっていると小森氏が書いているが、その後打ち止めなとこを見ると、不評だったのでしょう。
だいたい、新興宗教を出してくる本格ミステリーはほぼ駄作ですな。
だが、駄作なのにそれなりに読めてしまうのは期待値が下がった状態で読む小森B級ミステリーならではである。
マヤ終末予言『夢見』の密室 (ノン・ノベル)Amazon書評・レビュー:マヤ終末予言『夢見』の密室 (ノン・ノベル)より
4396206550
No.2:
(2pt)

壮大な前振り

1999年に新書版で出たものの文庫化。
 かなり長いこと文庫化されずに放置状態だったが、読んで納得。
 1980-90年代に流行した北米インディアン系の精神世界をテーマとしたミステリ。カスタネダあたりの理論・実践が取り入れられている。マインド・コントロールや新興宗教(カルト)についてもよく取材されている。
 中盤くらいまでは延々とカルトの話。勉強にはなるが、異様な物語だ。
 最後のあたりで取って付けたように密室殺人が起こり、怒濤のように結末へ向かう。しかし、この真相はどうなのか。
 コアな小森ファンでもない限り、読む必要はないと思う。
マヤ終末予言『夢見』の密室 (ノン・ノベル)Amazon書評・レビュー:マヤ終末予言『夢見』の密室 (ノン・ノベル)より
4396206550
No.1:
(5pt)

現実世界の複層構造の扉を開ける作品

そもそも殺人に至るようなとき、人の精神状態は、常態を逸脱しているものだろうと思う。しばしば人は、言語を用いた他者との関わりにおいて、後から冷静になって考えると、不思議にも思える心象風景を描くことがある。殺人などという常軌を逸した場面に遭遇すれば、なおのことそうだろう。そのような心象風景は、同一の空間に存在するものに伝搬する。そうでなければ、「場の空気を読む」などという言葉は生まれようもない。一方で、同じ空間にいても、何が起こっているかに全く気づかないものもいる。人とは、互いにわかり合えているようで、わかり合えない不思議な存在だ。
 このようなことを想起したときに、この小説は我々が慣れ親しんだ探偵小説よりも、よほど当事者にとっての事の真相を伝えているとも思われる。そもそも、過去に起こった事実の真相などというものは、ありそうでいて、しっかりと捕まえようとするとスルリと手の内から逃げていってしまう蜃気楼のようなものでもある。現在というときは、常に過去となって過ぎ去り、生じた事象の変化と人の記憶にのみとどまる。同じ場にいても、その人自身の過去の経験などにより、その解釈は異なるのが通常だ。たった一つの新たな事実が付け加わっただけで、その現象の持つ意味合いが180℃変わることも珍しくはない。しかし、現実はやはり個人の夢とは異なる。そもそも夢自体が現実との関わりなしに生じはしない。つまり、真相などというものは、確かにそのもととなったことはあるのだが、所詮は人の解釈の網目を通ってのみ、現出するような類のものなのである。
 この作品は、特に前半部分で、悠梨香がボロン・マイェルの家に、引き込まれていく過程の描き方が秀逸である。悠梨香が得たビジョンは、悠梨香にとっては確かに現実である。また、それを裏付けるかのようなマヤ時代の虐殺についての記述が、プロローグにある。スペイン人による虐殺があったのは間違いないだろうが、このような歴史的事実が果たして本当にあったのかどうかは、現在となっては確かめようもない。儀式の前に必ず供されるアグルアグディエンラというお酒の存在もさらに、謎を深めている。懐疑的な目で見れば、このお酒とマヤの写真や歴史的事実から得られた幻影とも解釈できるからだ。また、悠梨香が精神世界に興味を持っているとはいえ、基本的には感情的に安定した合理的精神の持ち主であることも読者の判断を迷わせる。それが、つい最近まで赤の他人であった複数の人物と共有されているとすれば、なおのことである。
 当人たちにとっては、まごうことのない現実が、異なる視点をもったものからは、まったく異なる現実として捉えられる。それでいながら、現実に起こった事件は、厳然としてそこにあり、どの解釈もそれなりの合理性をもっている。現実世界の複層構造を実にみごとに、異質な内面世界をもつ複数の視点人物の目から、浮き彫りにしているという点で、他にあまり例をみない作品であるといえよう。


マヤ終末予言『夢見』の密室 (ノン・ノベル)Amazon書評・レビュー:マヤ終末予言『夢見』の密室 (ノン・ノベル)より
4396206550



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