神の子の密室(イエス・キリストの密室)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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本書は前書きにも書かれているように小森氏が調査に携わっている1945年にエジプトのナグ・ハマディで見つかった古文書群のうち、イエス・キリストについて書かれた雑記を基に物語形式にされたものだ。小森氏によれば、他の記録に関しては公表されているのに、このイエスに関する記録については50年経った今(1997年当時)も公開される模様がないので彼はミステリという体裁を取って公表しようとしたのが本書に当るとのことだ。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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小森氏の講談社ノベルスからの2作目で、前作ナヌウェンラーの密室の冒険趣向から一転して、キリストの復活劇の秘密を探る本格歴史ミステリーになっている。 小森氏ならではのキワモノっぽさはなく、大量の参考文献から読み解いたキリストの洞窟からの一種の密室からの脱出の謎がメインとなっている。 史実に基づいて書かれているので、トリック自体はかなり地味だが、舞台も当時のエルサレムにするなどなかなかの異色作に仕上がっている。 | ||||
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1997年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 イエス・キリストの復活について、ミステリ仕立てで考えてみたという本。 試みとしては面白いと思う。当時の政治的状況や宗教的慣習を掘り起こして、キリストの復活という「世紀の離れ業」について、もっともらしい解決が示されている。また、形式、構成、結末にも従来のミステリへの挑戦的な態度が見られ、興味深い。 しかし、全体としては物足りない感じが強い。まず、小説としての魅力が乏しい。登場人物、ストーリー、捜査の進行などに惹き付けられるものがない。また、歴史ミステリとしては説明や証拠が不充分で、読んで納得できるものに仕上がっていない。 まあ、失敗作と思う。 | ||||
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ミステリ作家・評論家・翻訳家・神秘思想研究者として活躍する小森健太朗のスピリチュアル系作品処女作。 エルサレムの町でエジプトの通商隊の通訳を務める“私”は、 メシアとして噂されているイエスについて、 直接見たことのある者からの見聞や証言を聞き書きして回ることにした。 証言が集まりイエスのエルサレム入城が秒読み体勢に入った日、 後ろ髪を引かれる思いで町を離れることに。 3カ月後エルサレムに戻るとすでにイエスは ゴルゴタの丘で十字架にかけられ処刑されていた。 しかし、町中にイエスは<復活>したという信仰が浸透していた。 厳重に封印された死体置き場から消失したイエスの死体の謎を探り “私”がたどり着いた驚異の真相とは? 格調高い筆致で描く歴史ミステリの傑作。 | ||||
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歴史ミステリー…ってジャンルになるんでしょうね、こういう作品は。そう、(もう古典かな?)「時の娘」なんかの系列ですよね。その中にあっても、この「神の子の密室」、この分野の作品の中では出色の出来です。展開がちょっとかったるい読者もいるかもしれないけど、最後のタネ明かし(謎解き)のところへきたら、ほんと、目から鱗。ミステリーだから、結末を喋れないのが…もどかしい(笑) また巻末についている引用・参考文献も、なかなかうれしい。とにかく、これまでに一回くらいは、聖書を読んだことがあって「キリストって分裂症??」と思ったことのある方(笑)、読んでみましょう。 同時に、初期キリスト教を生んだユダヤ人世界について、ローマ側からの巨視的?な見方を提示している塩野七生のローマ人の物語 悪名高き皇帝たち」「危機と克服」「賢帝の世紀」の併読はお勧めです。 | ||||
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