バビロン空中庭園の殺人



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初公開日(参考)1997年04月
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長編小説

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バビロン 空中庭園の殺人―古代文明ミステリーファイル (ノン・ポシェット)

1997年04月01日 バビロン 空中庭園の殺人―古代文明ミステリーファイル (ノン・ポシェット)

“世界の七不思議”の一つ、「バビロンの空中庭園」には不可解な謎がある。王都陥落時に屋上に逃げた王女が、敵兵の眼前で不意に姿を消したのである。考古学界の権威・葦沢教授はその謎に取り組んでいたが、解明直前に大学の屋上から墜落死した。しかも、犯人は屋上から忽然と消失、まるでバビロンの王女のように…。二千年の時空を超えた「人間消失」トリックとは。(「BOOK」データベースより)




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バビロン空中庭園の殺人の総合評価:4.33/10点レビュー 3件。Dランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

なんか理不尽を感じるが

さて最近ミステリ作家というよりもミステリ評論家としての活動の方が忙しい小森健太朗氏の作品を初めて読んだ。
曰くつきの作品『ローウェル城の密室』で史上最年少16歳での乱歩賞ノミネートのこの作家がどんな作品を書くのか、非常に興味があったわけだが、本作は私が呼ぶところのキヨスクミステリであり、出張中の車内で読み終わるような軽い内容である。

主人公は作者と同姓の小森で女性名を使った覆面ミステリ作家(?)である。その彼が出版社のパーティーでミステリアスな雰囲気を持った探偵星野君江と出逢い、溝畑という編集者に原稿の督促を受け、それがもとで殺人事件に巻き込まれるという物。
本作で扱われているバビロンの空中庭園から消失した王女の謎だが、これはこれで歴史上のミステリの真相を探る面白みがあるわけで、これに現代で起きた同様の事件を絡ませた着想は買えるが、やはり最後に明かされる作者の推理は読者の期待を裏切るほど小粒な内容だったと正直云わざるを得ない。

舞台を出版業界、大学(当時東大教育学部博士課程に在籍中とある)と、作者の周辺の環境を扱った内容であり、また本作のテーマとなっているバビロンの空中庭園及びセミラミス王女の消失事件も作者自身の趣味で調べている内容であろうことから、なんともやっつけ仕事のような気がせんでもない。作中、主人公の言葉を借りて書下ろしと雑誌連載では原稿料も違い、連載の方がはるかに実入りがいいとの記述があるが、これなぞ本作が書下ろし作品である事からも作者が自分が元々知っている内容とトリックのストックを1つ使って1本仕上げました、そんなお手軽感が拭えないのだ。

御大島田荘司氏も云っていたが、やはり作家という物は押並べて文筆業一本で生計を立てられているわけではなく、裕福な暮らしをしているのはほんの一握りの作家に過ぎなく、売れるためには量産を強いられるのは止むを得ない。島田氏も路線を変更して吉敷シリーズといった日頃ミステリを読まない人が手に取りやすいトラベルミステリにも手を出したわけだが、それでも彼の作品には単なる謎解きパズル小説に終わらないケレン味があり、登場人物たちには血肉が通っていたように思う。だからこそ吉敷竹史という主人公は御手洗潔と双璧を成すキャラクターになったのだと思う。

まあ、ともあれこれ1作で小森氏の作家としての本質を判断するのは早計であると私も認める。これから彼の諸作を読むことで見極めていこう。


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No.2:
(3pt)

まともなミステリーが書けたのか!小森健太郎氏に・・・

以前読んだ氏の江戸川乱歩賞最年少候補作として話題になった「ローウェル城の密室」の噴飯もののメタトリックにすっかりこの著者の作品には警戒心ができてしまったが、古代史と絡ませた密室ものということで懲りずに読んでみたのである。
江戸川乱歩賞最年少候補作家、東大卒、日本推理作家協会賞受賞(小説ではなく評論でではあるが・・・)と推理小説界最高峰の華々しい肩書を持ちながら発表する作品いずれもがショボいという肩書と作品がこれほど比例しない作家もいないのではないか・・・・。
本作も古代の空中庭園の消失事件と現代の大学の建物での屋上からの密室状況の墜落死事件の謎を並べて、古代と現代を結ぶ謎!と壮大に出てみたが、全く双方の謎は絡んでない!しかもメインの屋上からの密室状況の墜落死トリックは今時こんな稚拙なトリックで大丈夫なのかよというレベルだが、噴飯もののメタトリックではなくちゃんとした実行可能なトリックであるだけ次第点という感じだろうか。
小森作品という事で読む前からかなりハードルが下がっているので、まともな密室トリックと出来そこないの折原一みたいな作家創作過程ネタを比較的うまく絡ませてあり、意外と面白く読める作品に仕上がっているのは評価したい。
サブタイトルで古代史ミステリーファイルと謳っているが、ここで扱われているネタは半分以上が創作なのであまり古代史蘊蓄系ミステリーだとは思わない方がいい。もう一つのメイントリックの古代の空中庭園の消失事件のトリックはまあこういうのもアリかなという気はする。清涼院流水の言葉遊び落ちみたいである。
ということで、この著者の作品としてはよく出来ていると評価できる作品だが、これを京大推理研究会出身の法月綸太郎氏や麻耶雄嵩氏の作品としてポンと出されたら、あまりのレベルの低さに酷評の嵐だろう。ミステリー作家学閥としては京大の圧勝である。
バビロン 空中庭園の殺人―古代文明ミステリーファイル (ノン・ポシェット)Amazon書評・レビュー:バビロン 空中庭園の殺人―古代文明ミステリーファイル (ノン・ポシェット)より
4396325665
No.1:
(2pt)

二重の謎

うっかり間違える人がいるかも知れないが、本書は考古学とか歴史の本ではなく、純然たる推理小説である。
 『ネヌウェンラーの密室』で敵役として登場した葦沢教授が、今度は被害者となる。そこに古代バビロニアの空中庭園から王女セミラミスが消失した事件が重ねられ、主人公が二重の謎を追っていくことになる。
 歴史上の謎と現実の事件を重ね合わせ、さらにひとひねりしたストーリーはなかなかのものと思う。しかし、どらちの謎も解決がガッカリ。そりゃないだろうというくらいひどい。
 歴史ミステリというアイデアは楽しいのだけど…
バビロン 空中庭園の殺人―古代文明ミステリーファイル (ノン・ポシェット)Amazon書評・レビュー:バビロン 空中庭園の殺人―古代文明ミステリーファイル (ノン・ポシェット)より
4396325665



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