バビロン空中庭園の殺人
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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さて最近ミステリ作家というよりもミステリ評論家としての活動の方が忙しい小森健太朗氏の作品を初めて読んだ。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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以前読んだ氏の江戸川乱歩賞最年少候補作として話題になった「ローウェル城の密室」の噴飯もののメタトリックにすっかりこの著者の作品には警戒心ができてしまったが、古代史と絡ませた密室ものということで懲りずに読んでみたのである。 江戸川乱歩賞最年少候補作家、東大卒、日本推理作家協会賞受賞(小説ではなく評論でではあるが・・・)と推理小説界最高峰の華々しい肩書を持ちながら発表する作品いずれもがショボいという肩書と作品がこれほど比例しない作家もいないのではないか・・・・。 本作も古代の空中庭園の消失事件と現代の大学の建物での屋上からの密室状況の墜落死事件の謎を並べて、古代と現代を結ぶ謎!と壮大に出てみたが、全く双方の謎は絡んでない!しかもメインの屋上からの密室状況の墜落死トリックは今時こんな稚拙なトリックで大丈夫なのかよというレベルだが、噴飯もののメタトリックではなくちゃんとした実行可能なトリックであるだけ次第点という感じだろうか。 小森作品という事で読む前からかなりハードルが下がっているので、まともな密室トリックと出来そこないの折原一みたいな作家創作過程ネタを比較的うまく絡ませてあり、意外と面白く読める作品に仕上がっているのは評価したい。 サブタイトルで古代史ミステリーファイルと謳っているが、ここで扱われているネタは半分以上が創作なのであまり古代史蘊蓄系ミステリーだとは思わない方がいい。もう一つのメイントリックの古代の空中庭園の消失事件のトリックはまあこういうのもアリかなという気はする。清涼院流水の言葉遊び落ちみたいである。 ということで、この著者の作品としてはよく出来ていると評価できる作品だが、これを京大推理研究会出身の法月綸太郎氏や麻耶雄嵩氏の作品としてポンと出されたら、あまりのレベルの低さに酷評の嵐だろう。ミステリー作家学閥としては京大の圧勝である。 | ||||
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うっかり間違える人がいるかも知れないが、本書は考古学とか歴史の本ではなく、純然たる推理小説である。 『ネヌウェンラーの密室』で敵役として登場した葦沢教授が、今度は被害者となる。そこに古代バビロニアの空中庭園から王女セミラミスが消失した事件が重ねられ、主人公が二重の謎を追っていくことになる。 歴史上の謎と現実の事件を重ね合わせ、さらにひとひねりしたストーリーはなかなかのものと思う。しかし、どらちの謎も解決がガッカリ。そりゃないだろうというくらいひどい。 歴史ミステリというアイデアは楽しいのだけど… | ||||
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