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生殖記
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生殖記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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正欲の後半でも感じましたが、作者が語りたい思想を、小説にしないと読んでくれない人たちにも読ませるために、うまく設定を作り込んでひたすら語ってる本でした。なので小説としてはめちゃくちゃつまらなかったです。 | ||||
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冒頭〜中盤までは勢いがあり文句なく面白かったが、後半は作者に何かあったのかと疑うくらい話がまとめきれていない。 ストーリー破綻&設定の甘さについて、ラストで語り部にメタ的に言い訳させているのが、作者の敗北宣言にも読めた。 短編としてアイデアを練り直すチャンスがあれば、傑作になるポテンシャルを感じる。 | ||||
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めっちゃよなった | ||||
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読後1番の感想としては、メディア化されたがってるししやすそうだなあ、です。 私は異性愛者なので、『同性愛者であることを親族にカミングアウトする際になぜ謝るのか』というのはなんだかまるで盲点で面白かったです。 たしかによくありますよね、ごめんって両親に謝って泣かれるみたいなシチュエーション。 | ||||
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評判やレビューが良かったので期待していたのですが、その分ハードルが上がってしまったのはあります。 これは作者の特徴なのか、この本の視点によるものなのか分かりませんが、他の方も書いている通り、同じフレーズが何度も繰り返されていたり、長々と同じような説明が続いている場面があり、読みにくさとくどさを感じました。面倒な作文を早く終わらせるために同じようなことを言い換えて書き連ねたような文字数稼ぎのあの感じの文章。 途中からいつ終わるんだろ、長いなぁって思いながら読んでました。 唯一共感できたのは、尚成の話の捌き方かな。どうでもいいと思っているからこそ、否定せずに相手が求めてそうな言葉をそれっぽく繋げて投げる感じ。 | ||||
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…それ、そのまま有耶無耶にできるもんなの? 今どきの人はそういうもんなの?と、世代隔世の思いを持ちつつ読了 特段少数派ではないんだが、日々成長し続けるとか社会への貢献とか より以上を求められ続けるって無茶でしょ。とか 貢献とかそんな大それた野望みんな持ってるモンなの。とか 生産性とか別になくてもいいやんとか いや同性婚で養子育ててるからとか←…これも無理せんでもよくないか? 同性婚の生産性を証明するために、世間様に肩身狭くしないでいい為に とりあえず養子とってみました。とか考えると「うわあ」だし やりたくてやってる分にゃいいんだけど …集団を構成する1ピースってことじゃ片付かんもんかー あれこれあれこれ連鎖的に相乗的に色んな事が湧いてくる楽しい読書タイムでした そういや面白い本に当たって読んでる時は幸福を感じるなあ | ||||
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うすぼんやりと思っていたことを清々しいぐらいに言語化してくれた | ||||
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社会の不条理を、面白い語り部が、鮮やかに詳らかにします 不条理を当然視する側と、それに甘んじざるを得ない主人公との対比から、ヒトの課題を示しつつも 読後感は素晴らしく、とても面白いです! | ||||
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人生観、幸福観、社会観として今までなんとな〜くゆっくり築かれてきたが、強固に築かれている(と気付いた)ものが揺さぶられる。 正欲と同じく、読む前の自分には戻れない。いや、戻るかもしれない。けど違うルートを辿るはず。 | ||||
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同じフレーズが繰り返されくどかった。。。 小説だと思ったら評論のような論調だった。 | ||||
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すごい視点で書かれてて、声を出して笑うところもあれば、怖くなったり気味悪くなったり。 結末で救いがほしい!と思いながら読み進めるも、そう単純にはしてくれなかった。 問いを残してくれた本。暇と退屈の倫理学にもつながるかも。 | ||||
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この作家の批判覚悟の舌長な作風。テーマは見えているが、そこをどう料理するのかを楽しみながら読み進めた。奇妙奇天烈な設定に慣れるまで戸惑うが、それも一興。オチのつけ方は浅井リョウらしい、微妙な落とし方。現代の性の行方が今後こういう風になるかもしれない、という浅井説に、納得させられるのも愉快。この作者はいつもそうだが、曖昧模糊とした得体の知れないナニかが読後も残り続ける。だから好き嫌いは別として、浅井ワールドがもっと過激な分野に突入するのを待ちたい。 | ||||
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朝井さんの小説は、絶妙に流行りが昇華されていて必ず新刊を追ってしまう。 読みやすさ、適度な抜け感など、すごく上手い作家さんだと思う。稀有~ マイナスは、不必要に読みにくい漢字を多用する点(初回出現時のみ読み仮名ついていますが)、主人公の「私」呼びに最後まで違和感がぬぐえなかった点、主人公の内省なのか、生殖器の語りなのかが時々混乱する点。 でも、読んで損はしない一冊だと思います。 | ||||
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タイトルの『生殖記』 すなわち 生殖器が 語りべとなった 壮大なる 人生哲学! 欲のかたまりのような存在が よくもまぁ 無欲の人間の 考えを 代弁出来たものだ(笑) | ||||
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語り手が生殖本能という斬新さ。「正欲、生殖記」と来て三部作の最後は何だろう、と勝手に想像してしまう野暮な読者です。 三度の妊娠出産を経て子育て真っ最中の身ですが、先進国のヒトの生殖活動は、このまま衰退の一途なのではないかと日々感じていることは認めます。繰り返し触れられている「拡大、成長、発展」が無理ゲーなのです。自ずと親世代より逞しい子育てを課せられてしまう。なのに時間も金も親世代よりない。こんなのもう無理ゲーなのかもしれない。そんなことを考えながら、目の前の子どもたちをコツコツと大切に育てる。そんなジレンマです。 尚成が陽キャの同性愛者と語らう場面で、一瞬分断が見え隠れします。ゾッとしました。同じカテゴリーに属する者同士が、社会の様相の変化に流されているうちにあっち側とこっち側になってしまうという場面は心当たりがいくつもあります。 体外発生に一縷の望みを見出した尚成ですが、妊娠出産の経験が大切なアイデンティティの一部である私にとっては、立入禁止宣告を受けた気持ちになりました。あっちが立てばこっちが沈む。生殖を繰り返すのが生物の使命だとしたら、ヒトはあまりに賢すぎたのでしょうか。本来は生殖してればいいだけのはずなのに。 さて、尚成は本当に同性愛者なのかな、ノンバイナリーではないのかな、という疑問が残ります。同性に心ときめく描写が一度もなかったのは、朝井リョウ氏の作戦なのでしょうか。 | ||||
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これを読みながら、自分は社会人になってからは拡大・発展・成長を前提とした生き方を嬉々としてやってきたと思っていたが、思い込みであり、好きというより評価されたいゆえ半ば無理してたところもあるのかもな、本当はどうでもいいな、を押し込めて真面目に働いているんだ、と気づいてしまったところでなんだかさみしくなった でも、次が決まってるってたしかにいいよなと整理がつき、投影して読んでただけあって、主人公が思考停止も前向きになってよかった、自分も次を決めることで楽に生きていこうと思う | ||||
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主人公の心の動きに共感できるところがあって面白かった。 多様性への配慮が行われた結果、本当は土足で踏み込んで引っ張り出してほしい局面でも踏み込んでもらえなかったシーンが妙にリアルだった。 | ||||
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朝井さんの新作は必ず読む熱心な読者である。当然期待して読んだが、感想は「いつものキレがない」かな。異色の語り手はいい。しかし、途中から、演説を聞かされているような気になってくる。小説であれば、自然な会話によって読者に示されるような内容が、延々と語り手によって語られるのである。まずこれが気になった。 次いで、日本社会において全ては異性愛を前提とした拡大、成長、発展に寄与するという視点で価値が測られるとする主張が、くどいほど繰り返されるのが気になった。誰も彼もが生産性なんて気にしているわけじゃなくて、自分勝手に好きなこと、非生産的なことしているじゃん。ここ10数年で増えた草食系だとか、結婚願望ない人たちに目を向けなくていいのか? ゲイ当事者である尚成は、幼い頃から自分を阻害してきた社会に組み込まれまいと経済的自立によって自分を守ろうとするが、いやいや、ゲイとしてだって恋愛はできたであろうと当事者である私は思う。出会い系アプリだって、新宿2丁目のようなコミュニティだって、即物的な出会いの場だってあるのだ。それを、朝井さんは意識的に排除しているのか、平成、令和を生きるゲイにしては、尚成は旧世代の人のようであり、あまりにも孤立しすぎている。 例によって最後には朝井さん得意の「コペルニクス的展開(誤字ではない)」があるわけだが、『何者』のような衝撃はなかった。むしろ尚成の頑なさ、ウジウジ具合に若干イライラしてきているところでのどんでん返しなので、まあ、妥当だろうと思った。 追記:拡大、成長、発展の3点セットを作中から拾い集めれば、それだけで5ページ分くらいにはなるのではないかと思った(オーバーかな?)それくらい、この3点セットはしつこい。裏を返せば、生産性向上、SDGs、持続可能性とか、そういう文言を我々はうんざりするほど毎日目にさせられていることへの朝井さんの当て擦りか。 | ||||
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答えのない問題提起を投げかけてくる朝井リョウさんらしい素晴らしい小説でした。読み終わった後に咀嚼して感想をまとめるのに少し時間がかかりましたが、いまのぼくが思うところをまとめてみました。 <拡大・発展・成長を前提とした社会にモヤモヤ> 本作の主人公・尚成は同性愛者です。尚成の生殖機能が人格をもっているという設定で、その生殖機能が尚成の生活を観察し解説しながら物語が進んでいきます。 現代社会は資本主義や異性愛を主軸としていますが、いずれも拡大・発展・成長を目指しています。この現代社会の中で主人公・尚成は、社会や個人の拡大・発展・成長には「どうでもいいなぁ」と興味関心がなく、達観した目線で生き延びることに専念しています。 ぼく自身としては、拡大・発展・成長が幸せに繋がるわけではないし、気候変動などの環境問題もあるわけで、会社や社会は拡大・発展・成長しなくても良いと考えています。拡大・発展・成長を前提とした資本主義社会はいずれ限界がくることはわかりきっているのに、限界がくるまで続けようとしている社会に多少はうんざりしつつも、その資本主義のゲームにしっかりと組み込まれて普通にプレイしながら生きているし、さらには拡大・発展・成長に貢献できて嬉しいと感じる時もある。 「本気で〝地球のために、できること〟をヒトに問うのならば、回答は一つ。絶滅です。」という本書の記載はその通りだと思ってます。一方で、絶滅まではちょっとなぁ…と、仮に絶滅するボタンがあっても押す勇気や気概はなく中途半端な感じです。会社や社会が変わる画期的なアイデアも力もないので、進み続けるしかない資本主義を進めつつ、いまある生を真っ当に生きようとモヤモヤしながら生きている。そんな感じです。 <モヤモヤした状態のまま拡大・発展・成長に寄与する> 本書に記載の通り、ヒトの特性として、ヒトは理由もなく初期設定として共同体の拡大・発展・成長を目指している。ヒトが現代社会で拡大・発展・成長に寄与するのは3通りあります。 - 1つ目は、子供を産んで育てていくこと。 - 2つ目は、労働により会社を発展させていくこと。 - 3つ目は、社会の成長や地球全体の改善に繋がる取り組みを行うこと。 ぼく自身の場合、1点目の子供については現在子供はいないのでスキップして、2点目・3点目に関連する労働について考えてみます。 ぼくが仕事で、特にマネジメント層の人たちと拡大・発展・成長を前提とした話をする時がありますが、そのたびにモヤがちょっとずつ溜まっていき、ある程度貯まるとモヤモヤしています。 ぼく自身としては、 - 会社や社会は拡大・発展・成長しなくても良い。 - 目の前に困っている人たちがたくさんいて、自分にはそれを改善できるアイデアと実行力があるから助けてあげる。 - その人たちも喜んでくれて、自分も嬉しい。 というようなロジックで仕事をしています。このロジックで仕事をしていても、結果的には会社や経済の拡大・発展・成長には寄与しているので、「ビジネスを維持・拡大していきます」って自分の心に嘘はつかず表面的に言っています。 本書の尚成はどうかと言うと、拡大・発展・成長とは別次元で生きるために、拡大・発展・成長の社会で無心でお金を稼いで自分の世界に金銭、食糧、生活必需品等を調達している、という考え方です。 <ヒトは走り続ける理由が欲しい> また、別の重要なヒトの特性として「走り続ける理由が欲しい」というものがあります。 ヒトは、ただ今を生きることを続けていたら、何かを考える状態に入ってしまい、すぐに精神を病みがち。ちょうどいい目標や生きがいが欲しい、自分を人間や社会的動物であり続けるよう見張ってくれる監視カメラを欲しい、走っていたほうが楽ちん、という特性があります。 子供でも仕事でも社会貢献でも、それ以外でもなんでも、長い寿命の間にヒトが走り続けられる理由をずっと見つけ続けなければならないという大変な課題があります。 <尚成がたどり着いた哲学が新鮮で強烈だった> ぼく自身はなんとなく折り合いをつけて、直接的には拡大・発展・成長に反対ながらも、間接的には仕事をしながら拡大・発展・成長に貢献して過ごしています。 本書で主人公・尚成がたどり着いた哲学が新鮮で強烈なものでした。 まずは、拡大・発展・成長のレールに乗らずに、ちょうど良い目標をこなし続ける。そのために、尚成は、徐々に難しいお菓子作りに挑戦しながら、ひたすら高カロリー食を作り摂取する。そして、カロリーを消費するためにトレーニングする。これをひたすら繰り返していくものでした。 さらに、こうやって時間を消費していく内に、テクノロジーが発展して生殖医療や体外発生が進めば、異性愛者にできて同性愛者にできないことがなくなっていく。そのような未来に向かっていくだけで尚成の幸福度は上がっていく。尚成自身の幸福度を〝異性愛個体から特権意識が引き剝がされる未来〟に司らせていると、自分が自身や社会の拡大・発展・成長をしようがしまいが関係なく、心身が時間的に前進することだけで純粋に幸福な状態になれるというものでした。 ぼく自身の例で考え直してみると、ロードバイクやトレーニングで、拡大・発展・成長とは別軸で、ちょうど良い目標をこなし続けていく。または、写真や読書でひたすらインプットしてアウトプットすることを繰り返していく。これらは、いまも実践してますし、それなりに達成感・幸福感を味わいながら、今後も時間を消費していけそうです。一方で、これだけでは、自分自身がどうなろうが時間が過ぎていくだけで純粋な幸福状態になるという境地までは辿り着けていません。その境地に辿り着けると無敵状態なんだろうなぁと思いまし、どうにかこうにかして見つけたいものです。 | ||||
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ネタバレは避けますが、『正欲』の濃厚な部分をビュッと発射したような作品。ジャンルは分かりませんが、紛うことなき名作。読む前と後で世界の見える方が変わる。 | ||||
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