密航者
評判
密航者の評価:
2.80/5点 レビュー 5件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1〜2 1/1ページ
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密航者の評価:
2.80/5点 レビュー 5件。 D ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
マリア・フォンタナはコロンビア大学の心理学科長を務めるシングルマザー。ニューヨークの刑事法廷で陪審員を務めたところ、評決が割れた結果、連続小児殺人犯ワイアット・バトラーが釈放されることになる。直後からマスコミやSNSは陪審員たちへの痛烈な批判を始める。これがきっかけとなった一連の騒ぎののち、マリアは大学から無理やりサバティカルを取らされる。そこで家族を連れてイギリスのサウサンプトンへと旅に出るが、乗った客船内でバトラーの手口そっくりの残虐な殺人事件が連続する。果たして犯人はバトラーなのか……。
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アメリカのコメディアンであるジェイムズ・S・マレイと、イギリスの作家ダレン・ウェアマウスの共作スリラーです。
原作『The Stowaway』はアメリカのAmazonで600人超のレビュアーのうち5つ星をつけた人が62%、4つ星は23%(2024年4月4日現在)とかなりの高評価を得ています。ですから私はかなりの期待をもって邦訳文庫の頁を繰り始めたのですが、結果的に肩透かしを食ったという思いだけが残りました。
物語にひねりがありません。込み入ったプロットを組み立てるつもりが作者にはないようで、お話は単純明快といえば聞こえは良いでしょうが、あまりに予定調和的で残念です。むしろ映像的に残忍凶悪ぶりをこれでもかと見せつけようというのが主眼のようで、読んでいてきつい描写が続きます。「人間にどんなことができるか知ったら、あんたはショックを受けるだろうよ」(280頁)という言葉が妙にぴったりきます。
ページ数こそ360ほどありますが、改行が多いので、同程度のページ数の小説に比べて文字数は少なめだと言えるでしょう。
最終章では新たなる事件の発生が宣言され、マリアの次なる活躍を読者に期待させようとする幕切れとなっていますが、これをシリーズ化しようというのが作者二人の魂胆でしょうか。正編の出来がこれでは、続編への期待は低くならざるをえないというのが正直なところです。
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気になった点をひとつ記します。
*113頁:連続殺人犯ワイアット・バトラーの裁判の場面で「連続殺人犯とされる被告を訴追する」という表現が出てきますが、「被告」とは民事裁判で訴えを提起された者のことです。ですがワイアット・バトラーの裁判は刑事裁判であり、刑事裁判で検察官に犯人であると主張され起訴された者は「被告人」とする必要があります。
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同じくサウサンプトン行きの客船内で発生する怪事件の謎を追うミステリー小説をひとつ紹介しておきます。
◆セバスチャン・フィツェック『 乗客ナンバー23の消失 』
:ベルリンの覆面捜査官マルティン・シュヴァルツの妻と息子はクルーズ船<海のスルタン>号で旅行中に突然姿を消した。おそらく母子無理心中を図って海に身を投げたのだとみられる。
それから5年、同じクルーズ船に乗るようにとマルティンのもとに電話がかかってくる。電話の主は老婦人ゲルリンデ・ドプコヴィッツ。乗船客の彼女は、マルティンにテディベアを渡す。それは彼の息子が愛用していたものだ。ゲルリンデによれば、2か月前に船から姿を消した母娘がいたが、娘のほうがそのぬいぐるみを手に突然姿を現したのだ。マルティンは否応なく、新たな乗客失踪事件と向き合わざるをえなくなる……。
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