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居酒屋「一服亭」の四季
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居酒屋「一服亭」の四季の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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気楽に楽しめる。 | ||||
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さすが、東川篤哉先生の作品。ユーモアがあって、笑ってしまうところが良いです。しかも、今回の作品は、過去出た作品の探偵の2代目が、登場。でも、読む限り、1作目を読んでなくても、面白いこと間違いなし。とは言っても、気になる方は、もちろん、1作目を読んでも、構いません。なにせ、登場人物は、総入れ替えでも、中身は、やはり、変わっていない。まさに、東川篤哉ワールドなるものです。 | ||||
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「純喫茶一服堂の四季」4編を季刊誌「メフィスト」に掲載してから5年。 「居酒屋一服亭の四季」4編を季刊誌「メフィスト」に掲載しました。 「純喫茶一服堂の四季」は作品の性質上 「謎解きはディナーのあとで」のように2、3・・・とつづけるのは困難な作品です。 ?&!は「一服堂の梅雨」とか「一服堂の小春日和」とか 四季の間隙を縫うスピンオフなら可能ではないかと考えていたのですが 「一服堂」から歩くこと「しばらく」の 「一服亭」を営むアンラクヨリコの「二代目」ときましたか! 「絶滅寸前の奇跡」でネタ切れをカミングアウトした東川篤哉ではありますが 「謎解きはディナーのあとで」の大ヒットでついた少年少女読者の機嫌を損ねないために 猟奇殺人のネタはしまっておいたと述べていましたからね。 しかし・・・ 天下の講談社からの連載依頼とくれば 少年少女のご機嫌よりも講談社のご機嫌のほうが大切だったのでしょうね。 事実作中でも「講談社」に媚びること媚びることw 小学館では使えない猟奇ネタを・・・猟奇ネタだけに特化した 極上の猟奇の推理の料理を堪能させていただきました。 春・・・胴体だけの死体 夏・・・首なし死体 秋・・・片足だけがない「ナ」の字の死体 冬・・・10分割死体 人の体をバラバラにしてまるで積み木遊びみたいにブロック遊びみたいに こんな楽しい使い方を考えましたよ~というような 「稚気だけの遊戯」の「謎解きゲーム」に徹していますね! 「占星術殺人事件」で味わったあの衝撃の味をまた味わうことができました! 21ページ Tシャツの袖口や襟元からは、腕や首の切断面がハッキリと見えている。 81ページ 「清川さん・・・なあ、頼むよ、清川さん・・・」と穏やかな口調で目の前の人物に語りかけたようだ。 156ページ 斜めに伸びた穴に自ら頭を突っ込んだ。そのまま岩肌を腹這うようにして隙間をくぐり抜ける。 218ページ 事情が分からない私の目に、その人物は椅子に座りながら何か考え事でもしているかのように映った。 いずれも真相が分かってから読み返すと「なるほど~\(◎o◎)/!」と感心させられます。 しかも! メインディッシュの「真相」だけでも十分美味なのに 前菜の「間違った推理」も軽く楽しめます! 冬の事件は書き下ろしでもあり春・夏・秋の事件の関係者も勢ぞろいしますし 「純喫茶一服堂」の前例もあるし 二代目ヨリコの正体(初代との関係)も明かされていないので 全体をひっくり返す大どんでん返しがまたあるのだろうか?と期待したのですが・・・ たとえば 二代目ヨリコは初代の孫とかひ孫とかで (それなら極度の人見知りの血を受け継いでいるのも納得ですし) (娘では母と子が同じ名前では無理がありますが孫・ひ孫なら許容できますし) じつは舞台は2021年より何十年も先で 2021年ではありえないトリックが使われていたとか・・・ 「純喫茶一服堂の四季」の逆トリックですね。 ずいぶん前にコンピューターがモナリザの声を作ったというニュースを見ましたから 先の未来には画像から瞬時に画像に合った声を作り出せる 「蝶ネクタイ型変声器」も実用されているかもしれませんから そういうものをトリックに使うようなことを考えたのですが 二代目の意味は明かされないまま終わってしまいました。(>_<) 天下の講談社からまた依頼があったら次は 「和食処一服屋の四季」 とかでしょうかね。 舞台はどこでもいいです。 ?&!が楽しみにしているのは 「え~?」という『謎』と「お~!」という『驚』ですから。 | ||||
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安楽椅子探偵物の中編4作を収録。 いずれも死体の切断がテーマではあるが、グロさはなく、推理を楽しむための素材として扱われている。 探偵役は居酒屋の若女将で、極度の人見知りだが、謎を解くときには毒舌キャラに豹変する。 このキャラ設定は、普段は控えめで主人に忠実ながら、謎解きになると主人に暴言を連発するという、あの影山執事を思わせる。 「綺麗な足の女」 :ほぼ密室状態の現場から消えたバラバラ死体事件。 様々な可能性をわかりやすく検討して手の内をさらしながら、なおも読者の意表を突く逆転の発想で構成された真相が見事。 あからさまなミスリードのためのアイテムも効果を発揮している。 ただし、巧妙なトリックではあるが、要した作業量に対して得たメリットが少ないという点がやや惜しまれる。 「首を切られた男たち」 :首無し死体を扱った本作。 偶然に事件の一部を目撃した人物がいるが、その目撃談と現場の状況が矛盾している。 その矛盾を意外な事実を提示することによって解き明かす手際はこれまた見事。 ただし、首切断の理由の説得力はあるが意外性にはいささか乏しい。 「鯨岩の片脚死体」 :右脚だけが切断されていた死体という謎をめぐる事件。 他の作品に比べ猟奇的要素は少ないが、かえって片脚だけという状況に謎としての魅力を感じた。 隙のない丁寧な推理が鮮やかで、そこから導き出される切断理由は説得力かつ意外性に富む。 本書の中のベストでしょう。 「座っていたのは誰」 :雪の山荘で十分割に切断された死体が発見される。 トリック、切断理由、消去法推理、いずれもなかなかの出来で、もはや名人芸の域といってもよいかもしれない。 ただし、犯行過程で、一点重要な点が触れられていないと思う。 そこを説明しないと、トリックの成立が単なる偶然となってしまうのでないか。 以上、4編。不満も書いたが、いずれも高純度の本格ミステリであることは間違いなく、大変楽しめました。 | ||||
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