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ウィンダム図書館の奇妙な事件
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ウィンダム図書館の奇妙な事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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「ウィンダム図書館の奇妙な事件 "The Wyndham Case"」(ジル・ペイトン・ウォルシュ 創元推理文庫)を読み終えました。 1993年発表。舞台は、ケンブリッジ。セント・アガサ・カレッジで働く学寮付き保健師・イモージェンが主人公であり、探偵役です。 彼女は学寮長の訪問を受け、学内にあるかつて十七世紀の学者として活躍したクリストファー・ウィンダムが遺贈した施設図書館「ウィンダム図書館」にて一年生のフィリップが死体として横たわっていることを知らされます。動揺するカレッジの生徒たち、関係者。そして、イモージェンは巡査部長のマイクに協力を依頼され生徒たちのインタビューを試みることになります。フィリップが最後に目撃されたパーティ。そのパーティの主催者でありフィリップのルームメイトでもあるジャックは、翌朝から行方不明になっています。連続して起こる第二の殺人事件?。 一方、古書蒐集に余生を費やす老教授・ワイリーの稀覯本が消失、追って教授自身も姿を消してしまい、果たして三つの事件は関連しているのかどうか?(関連していないわけはないか(笑))誰が、何ゆえに。 いつも読んでいるようなスリラーとは異なり(笑)とても地味なストーリー展開ですので、私は読むのにかなり往生しました。「ウィンダム図書館」の特質と或る<時系列>の乱れがこのパズラーの肝ではありますが、特に大きな「はなれわざ」もなく、警察側の捜査にも違和感を感じたりもしてそのことが最後まで後を引いたというのが感想になるかと思います。 しかしながら、探偵役・保健師のイモージェンは、とても魅力的でした。分別があって、この世界がハードサイエンスとソフトサイエンスの良きバランスの上に成立していることを理解していて、イモージェン自身がごくまれな資質、「底荷を積んだヨットのような資質の持ち主」(p.101)の一人だったことに気付かせてくれます。 イモージェン・クワイ・シリーズはまだ三作残されているそうですね。訳出されますように。 | ||||
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