呑み込まれた男
評判
呑み込まれた男の評価:
4.00/5点 レビュー 3件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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呑み込まれた男の評価:
4.00/5点 レビュー 3件。 - ランク
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また、著者の作ったアート作品を撮った写真も、物語を立体的にしてくれています。
「私の作品の所有者は鮫なのか。それとも私なのか」(179頁)
巨大魚(鮫)の大きな口から生きたまま呑み込まれ、余命いくばくもない「私」。
作品の所有権のことを心配をするものでしょうか? 違和感を覚えました。
本書の文章、イラスト、アート作品そのものの所有権は、エドワード・ケアリーさん。
16頁、78頁、112頁、124頁、142頁、157頁上、158頁、164頁、171頁、172頁、196頁の
写真は、写真家 Nick Cabrera さんに著作権があります。
1887年に、この巨大魚の死骸を浜で発見した「グリーム医師」(217頁)によると、
「彼のいくつかの作品はカメラで撮り、この本のなかの関連性の高い場所に証拠として配置しました」(224頁、エピローグより)
この本の中に、写真を配置したのは、この「グリーム医師」だったのです。
この物語を日誌に書いたのは、老人の「私」、「ジュゼッペ・ロレンツィーニ」(14頁、225頁)。
烏賊墨(いかすみ)の染みのある、本書83頁から216頁までの部分を書いたのも、この「私」。
老人の文章を「何か国かの言語に翻訳」(224頁)したのは、グリーム医師。
この物語は、残っている蝋燭(ろうそく)が無くなると終わります。
「残っている蝋燭(ろうそく)は三十本だけ」(197頁)
まるでカウント・ダウンが始ったように緊張感が走ります。
「マッチ売りの少女」みたいです。
《備考》
著者エドワード・ケアリーさんのイラストとアート作品は、文章よりも楽しみです。
特に、表紙カバーのカラー印刷は、心に残りました。
16頁の船の模型の白黒写真は、表紙カバーの見返し上にカラー印刷されています。
78頁の「ジュゼッペの窓」という題を付けた空の絵の白黒写真は、
裏表紙にカラー印刷されています。
空のブルー色と雲の白色のためは、やはりカラー印刷が必要です。
157頁の下の「オリヴィア・クラブ」白黒絵画は、
裏表紙カバーの見返しにカラー印刷されています。
「オリヴィア。生気に満ちている。最良の日のきみの姿だ。なんという挟み上手だったことか」(157頁)
死んだオリヴィアは、藍色のカニだったんですね。カラー印刷が、ありがたい。
200頁のピノッキオの白黒絵画が、表紙にはカラー印刷されています。
ピノッキオの上着は藍色だったんですね。カラー印刷によって、リアルに感じました。
読者は、この本にすっかり呑み込まれてしまいました。