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(短編集)
実話奇譚 夜葬
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実話奇譚 夜葬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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寝る前に読む習慣があり、最近は短編が多い為、怪談物を読んでいます。実話系は特に好きですね。特筆すべきところは余りありません。 | ||||
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実話な事が執念の取材で明らかにされています。 | ||||
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これはあくまでも個人的な嗜好ではあるが、川奈まり子氏の魅力は実録怪談とは思えない文学性の高さや豊富な古典知識にあると思っていた。 依って、あくまでも第三者への取材報告に徹した本書は、著者の能力が発揮されていないようでもあり些か残念でもあるが、その一方で、生まれ育った環境も人生経験も全く異なる多くの人々から幅広く体験談を集めているという所はヴァラエティ豊かな怪談集として興味深く、こうした作品の方が多くの読者を惹き付けるかもしれないとも思う。 本書に収録されているのは全38話。 勿論、何れも実体験者がいる怪異譚…即ち「現実に起こった怪異」である。 だからこそ…と言うべきなのであろうが、決して“押しの強い”怖さはなく、寧ろ、いつでも誰でも経験し得るような不思議な物語が多いのもその為であろう。 例えば、金縛りは「体が眠っているにも拘らず脳が覚醒した状態」だと科学的に証明されているが、何かが見えたり聞こえたりと言う現象には謎も残っているだけに、不思議な体験をした人は尚更「科学」で片付けられない事を確信してしまうのではなかろうか。 その一方で「虫の知らせ」は古来より多く語られるが「最期に会いに来てくれた」事に対しては恐怖感よりも親しみを覚え、寧ろ「偶然」や「錯覚」では片付けたくはないかもしれない…本書で取り上げているのはそんな「身近な怪異」なのだ。 勿論、呪われた挙句に闇の世界に引き擦り込まれそうになったという恐怖体験もあれば、全く思い当たる事もなく「ただ居合わせてしまっただけ」の不思議な体験談もあるが、何れも「実際に経験した人がいる」という所に重みがある。 創作物語ではなく、あくまでも実録に興味のある方にお勧め出来る一冊だ。 | ||||
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怪談ジャンキーとまではいかないけれど実話怪談本漬け?の中、これは作ってるなぁーとか、ただ大袈裟に怖がらせようとしてるだけとか、信憑性も薄いなぁ(実際に体験したのかも知れないけども) と思ってしまう話が多くて、食傷気味でしたが、川奈さんの本と出会い、ルポ的な取材ものを取り入れて納得するまで調べる、というような怪に真摯に向き合う感じが好ましく、何冊か拝読しています。この夜葬は川奈さんが自ら取材に赴いている話は数話(一話かな?)だったのでちょっと残念でしたが、これはもっと調べられるんじゃ?とか、その後はどうなったの? と、疑問に思うこともなく流れるような文章も相変わらず読み易かったです。 ご自分で現地にまで行って、という方法はこれから大変だとは思いますが、技巧だけに凝ることなく、川奈さんらしい?本を期待したいです。 | ||||
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ステイホーム期間でしたので、とても読みごたえがあり新刊が待ち遠しくなりました。 | ||||
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短い実体験として語られてるからこそ、怖いもの見たさで読み切ってしまいました。 | ||||
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女性が主人公の話については 心の機微が細かく表現されている気がする。 前半にまいた伏線が投げっぱなしになっている話がある。 最後に2話については、 ヤンデレだったの?ヤンデレどうなったの? 苦しめてた家族は? ん~ | ||||
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かつて川奈さんの怪談集のレビューに、内容は高く評価しつつ、ご自分の体験だけだといつかネタ切れになってしまうのではとの危惧を書いた。幸いなことに3年前からFacebookやTwitterで体験談を募集、取材をされるようになったとのことで、既にその成果が『呪情』として出ている。そちらもかなり充実していたが、本作はそれをも上回るほど水準が高い。 複数の同級生に死を知らせに現れた少年(『別れを告げに』)、亡き子にまつわる怪奇体験と、それを川奈さんに語ろうとした女性に入った邪魔(『邪魔』、『祓われない子』)、ある小洒落たラブホテルの部屋の絵が、男性にはクトゥルー神話の怪物に見え、女性には応挙風の幽霊画に見えたという不思議な体験(『外泊デート』)、深夜零時から3分間だけ監視カメラに映る謎の女(『深夜零時の女』)、10歳の時に「引っ張られて」大怪我をした男性が大きくなって遭遇した二度の怪異(『引っ張られやすい』、『引っ張られすぎる』、『またしても引っ張られる』)、死んだ祖父が縁側に現れ、お茶を飲んで湯呑だけ残っていたという、『遠野物語』にありそうな怪談(『縁側の湯呑』)、彼氏の元カノのヘアピンの祟り?(『ガラス障子』、『女の手』)、橘外男の『蒲団』さながらの呪われた名古屋帯にまつわる怪談が、1932年に実際に起きた殺人事件で「裏付けられた」話(『帯の祟り』)、8年にわたる貸家群の怪異(『家作の八年間』)、亡き父が撮影していたビデオを上映した際に判明した不可解な事実と、まさにその時に起きた悲劇(『ビデオテープ』)、ある人の二重人格の片方に相当する人物が別に実在していたという何とも奇怪な事件(『人格憑依』)など、読み応えのある怪異譚が目白押しである。丸山政也氏の怪談のように実話感が横溢しているし、話者への取材がきちんとしていることは方言の扱いからも分かる。 こういう実録風の怪談収集という点では小池壮彦氏に近いものがあり、今の生は死者たちの上にあるという死生観も小池氏と通じるものがあるので、川奈さんも次第に小池さんのようにこの世の怪を語るのに特段の怪異現象を必要としなくなるのかもしれない。ただしできればその境地はなるべく後回しにして、今の路線での怪談収集を積み重ね、我々を堪能させ続けてほしい。竹書房も、見え透いたでっち上げ怪談を「実話」などと称して出版したりせず、川奈さんのような良い仕事をしている人をもっと発掘してほしい。 | ||||
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