(短編集)
実話怪談 穢死
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「私達は屍者が無数に折り重なった上で生きている」…そんな思いを抱きながら収録された実録怪談全27編。 結論から言えば余り怖くはないし、ただの事件記録、或いはグロテスクなだけの内容もあるので読者の求めるものに依って評価は分かれると思うが、冒頭に紹介した川名まり子氏の言葉通り、重いテーマについて考えさせられる作品であった。 本書は、川奈氏自身の経験に加えて体験者から聞き得た話を多く収録しているので、内容は非常にヴァラエティに富んでいる。 特に場所を特定している所が現実的で、例えば「田母沢会館」の舞台でもある日光は有名な心霊スポットなので妙に納得したし、或いは「新小岩駅」で取り上げている成田エクスプレスの人身事故は偶々記憶に残っていただけに、まさかその後に様々な噂が独り歩きしていたとは知らず、如何にして怪談や都市伝説が生まれるのかを知って面白かった。 尤も、ここで紹介されている心霊スポットを敢えて訪ねる事はしない方が良いだろう。 何故なら、こうした場所は面白半分で行くべきではない…それは不謹慎という意味でもあるが、単なる興味本位で死者の眠りを妨げるような行いをすると碌な事は無いからである…そう、本書に収録されている「心霊ドライブ」のように…。 その他「祖母の力」は陰陽師顔負けの呪詛返しを扱っているので現代でもこうした概念が生きているのだという驚きもあったし、或いは「霧」は正しく映画「フォッグ」の雰囲気そのもので今にも情景が浮かんで来そうな臨場感が良かったように思う。 尚、こうした作品の中でも異彩を放つのは第二次世界大戦を題材とした「パンの実」と「屍穢」であろうか…これ等はカニバリズムや心霊現象といった枠組みを超えて、極限の状態に達した時の人間の残酷さ、人命よりも会社への責任を優先した人間の悲しさ、そして何よりも戦争の悲惨さを重く受け止めずにはいられない作品なので強く印象に残った。 私は怪談話には明るくは無いのだが、そうした中でも川奈氏の作品はよく読んでいる。 勿論、これを「作り込んでいる」と捉える向きもあるだろうが、文章運びが上手く、且つ豊富な知識をお持ちなので一つの「怪談文学」としての面白さがあるのだ。 今後も同氏の作品に期待している。 | ||||
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ステイホーム期間でしたので、とても読みごたえがあり新刊が待ち遠しくなりました。 | ||||
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ラストの「三枚襲」、著者さんの一族に関するエピソード。エピソードと言うには因縁深いお話しですが。 とはいえこれといった心霊現象もなく(あるにはあります」男性にとっては着物の薀蓄と思われるのも仕方ないかも。私自身は著者さんより歳は下ではありますが、亡き祖母は大正生まれ。着物と全く縁がないというわけではなく、着物に関する小物や染め物やら模様も何となく分かります。なので大変興味深く読めました。 全く知らないし、興味もないという人にはかなり不向きなエピソードですね。血族、狂気な美しさ、末裔たち。 著者さんらしい語らいで良かったです。 逆に他のエピソードでグロテスクな話もあり、読めなかった。 | ||||
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著者の経歴が興味をひき購入してみました。 短編集で一話が簡潔で読み良いのであっという間に読み終えました。 著者の体験談や家族、そして他者の体験談が記されてますが話の終わりがゾッとするわけでもなく今一つ何かが足りない? 実話なのでオチは無いと言えばそれまでですが。 | ||||
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単なる実話怪談を超え、歴史の側面や民俗学的調査も含み、読んでいてとても引き込まれた。文体も淡々としていて読みやすい。 | ||||
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