(短編集)
実話奇譚 狂骨
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実話会談というジャンルはもはや流行遅れのインフレであり、ほとんどが、ネットで転がっているようなありふれた話を幼稚な文章で書かれたものであるが、この本も同じレベルかそれ未満であった。 ありふれたネタを怖く、面白く書くというのは作者の技巧や教養が必要である。しかしこの作者にはそれが致命的に欠けている。文中の会話に、「川奈先生、、」という記述があった。このレベルの作文で、自らの名前に先生とつける行為にこの作家の哀れな自己承認の飢えを感じた。そこは笑えた。 | ||||
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川奈まり子氏の実録怪談集を読むのはこれで何作目であろうか…通常だとシリーズ化が進むにつれて徐々にネタが尽きて来るのが普通であろうが、相変わらずの取材力や持ち前の知識を活かして毎回飽きさせない所は凄いと思う。 本作品に収録されている20篇もそれぞれ迫力があり、あっと言う間に読了してしまった。 川奈氏は「怪談ルポライター」として活躍している事から、誰かの体験談を基に、そこに自身の調査や見解を加えた上で一つの作品として纏めている。 因みに、調査対象の方の体験談が何処まで真実かは解らない…つまり、話を盛っている事もあれば全くの創作という事だってあり得る訳で(これは川奈氏と同様に体験者からの聞き取り調査を基に作品を書いているライターがこぼしていた事でもある)、ただ、それが真実であれ作り話であれ、完成した作品へと昇華させるのはライターの腕にかかっていると言っても過言ではない…そして、こうした意味に於いて川奈氏は見事に成し遂げていると言えよう。 さて、本作品に収録されているのは、肝試し…心霊写真に纏わる話…死者の警告…曰く付き・事件があった場所での怪談…ドッペルゲンガー…映像に移る幽霊…事故が相次ぐ場所等など、”典型的”と言われればそれ迄かもしれないが、何れも迫力のある展開だ。 特に印象に残ったのは「幽霊画の祟り」である…何故なら、普通は絵画作品の祟りと言うと、あくまでも曰く付きの原作…と言う話が多いように思うのだが、本作品に登場するのは複製画…然もはっきり言ってコピーなのである。 そんな安普請な作品に例が宿るのか?…と思う事なかれ、現代の怪談は原作が重要なのではなく、作品はあくまでも媒体…呪いをかけて、コピーして、そしてそれを拡散するのだ。 その背景を考えると、より気味が悪く、正しく現代の実録怪談ならではの迫力が感じられた。 文章力と知識の豊富さに依って「ただの体験談」を文学的怪談作品へと昇華させる川奈氏には、今後も注目して行きたいと思う。 | ||||
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