■スポンサードリンク


霧をはらう



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
霧をはらう

霧をはらうの評価: 4.47/5点 レビュー 17件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.47pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(3pt)

尻すぼみ

文体が読みやすく半日で読んでしまった。だからといって面白いわけじゃなく、この作者はどこか題材が後半につれて持て余している。同じことの繰り返しのような話が何回も続き、最初に提示される謎が物語を最後まで引っ張る原動力にしている構成だと思うのだが、ミステリー要素が皆無で一ページごとに急進力がなくなっていく。皆んな勘違いしているが、不幸なこと=リアルではないこと理解していただきたい。エンタメ要素もなく、どこかチープだった。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.16:
(5pt)

小説を読む醍醐味を堪能させてくれた

この著者の小説には当たり外れがあるというのが、ぼくの見立てだが、これは間違いなく傑作である。

小児病棟で点滴にインスリンが混入され、2人の子供が亡くなった。

逮捕されたのは、同室に入院中の子どもの母親。

同室の母親たちともめ事を抱えていた。

加えて、自分はこんなに頑張って看病していると評価されたいために、子供を病気にしたり、あるいは回復を遅らせたりする代理ミュンヒハウゼン症候群ゆえの犯行だと疑われる。

弁護を引き受けた弁護士の苦闘が描かれる。

登場人物の造形も類型的ではなく、描写に迫力がある。

それぞれの抱える微妙な問題も、細かい手触りさえ感じさせるように丁寧に描いていく。

そして、いくつもの伏線が最後に一気に昇華する様は、ミステリーとしても圧倒的なクオリティだ。

小説を読む醍醐味を堪能させてくれた。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.15:
(4pt)

雫井脩介氏の実力を示す作品。次、次々作に期待。

一点の曇りもない傑作とは言い難いところもあるが、雫井脩介氏の実力を示す作品。
次作、次々作として出てくるであろう最高傑作に期待。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.14:
(5pt)

被疑者である母の娘たちに優しく丁寧に接する伊豆原弁護士の姿が印象的だった

無実を訴える母に対して、その娘たちを支えながら奮闘する弁護士の伊豆原と、一人で必死に妹の紗奈を守ろうとする姉の由惟が挑む医療ミステリ。

被疑者である母の娘たちに優しく丁寧に接する伊豆原の姿が印象的だった。

色眼鏡で見られ被疑者の母親や周囲の人間を信頼できず気を張っている由惟に対して、丁寧な言葉で諭していく。

「どんな事件を起こしたって、その人なりの言い分はある。誰かが味方になって、それを汲み取ってやらなきゃいけない。そうした上で法廷の裁きを受けないと、本当の意味で法律が機能したことにならない」

「裁判員や裁判官もその人のことを知らないから疑心暗鬼になる。霧の中で不気味なシルエットを見るようなものだ。だから、まとわりついている霧を払って、その人を一人の人間としてみてもらうようにする必要がある。弁護士がそれをやる」

「人間って、そんなに強い生き物じゃないんだよ。薬で身を滅ぼして、家庭を壊して、どうしようもない人間だよ。でも普通の人間だって一人じゃ生きられない。ましてやそういう人間には、手を差し伸べたり、見守っててあげたりする存在が必要なんだ。それは別に甘やかすこととは違う。誰でも人間は味方が必要なんだよ」

自分を守ることばかり考えていた由惟が徐々に伊豆原を信頼し、立ち向かう勇気を取り戻していく展開は非常によかった。

事件の裁判の方も、小さな証言を何度も確認し、積み重ねて検察側の立証を崩していく地道なものだったが、二転三転しながらも懸命に戦う姿は読み応えがあった。

妹の紗奈が裁判で手紙を読む場面は霧が晴れるように清清しい内容だったと思う。

終盤には、思いもよらない真相が待ち構えており、最後まで目が離せなかった。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.13:
(4pt)

ストーリー

後半の流れは作者の作家としての力量が感じられた。素晴らしい作品です。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.12:
(5pt)

法的予備知識なしでOKです!

犯人以外の第三者は、明らかにされた証拠をつなぎ合わせて再現されるストーリーを「真実」と考える他なく、
その不明瞭性を「霧」と表現するのは端的だし、印象的だった。
被告人の味方である弁護士ですら第三者にすぎず、各登場人物の心証形成までの過程が丁寧に描かれてます。
あと、読みやすかった。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.11:
(4pt)

一気読み

話の結末がどうなるのか、気になって一気読みでした。裁判の話なので難しいかと思いきや、わかりやすく書かれていて、予備知識なしで読めます。人物描写も丁寧で読みやすかったです。ハラハラドキドキの楽しい時間をありがとうございました。
雫井脩介さんは、「望み」から2冊目です。
好きになりました。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.10:
(5pt)

一気読み

若き弁護士が、病院内で発生した点滴死傷事件の容疑者の無実を晴らそうとする法廷ミステリー。

地道な聞き取りにより人間関係が炙り出されるさまや公判前整理手続などが、丁寧に描かれていて読み応え充分。裁判も二転三転し息詰まる展開で、最後まで目が離せなかった。

容疑者のキャラクター設定も個性的だったし、加害者家族の苦悩もしっかりと書き込まれていたと感じた。
一方で、ミステリーとしてのエンターテインメント性が溢れているラストで、読後感も良く緻密に練られた物語です。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.9:
(5pt)

良く練られている構成

題材的に最初の事件からイヤミス系のゾクゾクする感覚があり、展開が気になり一気に読んでしまう。

逮捕された母親の呑気っぷりにはちょっと違和感あるけど、まあこの手の人もいるかもしれない。
娘との対比がこれにより際立つ効果もあるし。

世の中的には逮捕=有罪という図式がほとんどだが、隠れた動機を持つ犯人や別事件のではあるが被害者の主張により冤罪という場合結果的に救われない人もいる。
そのような立場の人には、主人公である弁護士のような人が必要である。

長女の心がしだいに溶けていき、冤罪が結果的に防げる展開も良い。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.8:
(4pt)

スッキリ爽快とした霧の晴れ方、、ではなかったかな

殺人の冤罪で裁判にかけられた女性を助けようとする弁護士のお話。読みだしたら止まらなくて寝不足です。たくさんの登場人物が出てきますが、それぞれが実際にいそうな感じのしっかりと想像できる人たちばかりだったので、すごく感情移入ができました。
周囲の人たちの感じ方や思い込みの積み重ねで、真実とは全然違っているストーリーを勝手にそれらしく作られ、冤罪をも被せられてしまうのかと思うと、ぞっとしますね。。そんな絶望感漂う、光などもはや見えないまま終わるのでは?と思うくらいの状況がかなり最後のほうまで続きますので、なかなかにもどかしくしんどい物語でした。欲をいうならば、派手な逆転劇でスッキリ爽快な読後感だったらなおよかったな、とは思いました。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.7:
(4pt)

やってないことの証明は難しい

冤罪は何故生まれるのか?がテーマなので、ミステリーのドキドキハラハラ感は殆どない。
結末もまぁそうなるでしょうね…という結果だが、「逮捕されました」と言われてしまうと、それは既に「有罪」という印象になってしまう怖さや、どんな状況にあろうとも、やってもいないことを「やった」と認めたり、相手の勘違いを正さないままやり過ごすとどういった結果を招くかが丁寧に書かれている。
感動的に書かれていた場面も、私にはそれほど響かなかったので、そこはちょっと残念。
ただ、この弁護士さんのキャラクターがとってもに良い。本当に素敵な人だ。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.6:
(5pt)

アツさがなければ。

霧が晴れない、もやっとした状況が、最後の最後まで続く。
被告の家族の心情、心の葛藤が映し出されていく。
まさしく”霧をはらう”ことが弁護士の使命だと痛感した。
弁護士は、被告の真摯な主張を信じること。
汗をかき、論破できる真実を求め行動を起こすこと。
温情を狙って置きに行くのではなく、正しいものは正しいという信念を貫くこと。
そして、情熱をもって弁護活動にあたるべきと力説している。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.5:
(5pt)

素晴らしい作品だと思います

一気読みしました。非常によくできた小説です。ほかの人のレビューにあるようなモタモタ感?は私は全く感じませんでした。ワクワクしながら本当に楽しい時間を過ごせました。雫井さんの作品は、いつも質が高いと思います。これからもご活躍をお祈りします。ありがとうございました。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.4:
(4pt)

本当に描いて欲しい内容は無罪後に始まる。(ネタバレあり)

ちょっとだらけた感じがあったけど、
なかなか読み応えありました。
でも、本当に知りたいのは、真犯人がどう裁かれるか?
じゃないかな。
まず、職員が犯人と言うことで
病院の管理責任が問われ、4家族に対してそれぞれ損害賠償責任が生じるだろう。
1家族1億は軽く行くだろう。
医療ミスではなく、殺人及び殺人未遂だから、保険でカバーされるのかどうか。
カバーされないなら、病院が潰れてもおかしくない金額だし、
カバーされても風評被害は間違いなく出て、経営がおかしくなるだろう。
冤罪を掴まされた警察・検察も威信を取り戻すために真犯人に苛酷な態度で臨むだろう。
真犯人の公判が進めば、弁護士事務所も嘘の弁護をしたことに対して、
損害賠償責任を負わされる可能性が高い。数千万~億いくだろうよ。
なんせ殺人罪の罪をきせられそうになったのだから。
事情を知っていた弁護士に対する懲戒請求は間違いなく出されるだろう。
まあ、この法律事務所は潰れてもおかしくないだろうなあ。

本編よりも本編を終えてそこから始まる展開の方が
数倍面白いんじゃないかな?
是非次回作は続きから始めて欲しい。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.3:
(4pt)

諦めずに最後まで読み通してください

約500ページの本書。450ページくらいまではドラマ自体が遅々として進まずいらいらし通し。ページをめくるのがもどかしいなどという心境にはなりようがない。しかし、決して「もう読むのやーめた!」と放り出さないように。最後の50ページにおいしいところが詰まっています。思えば、いらいらさせられた450ページくらいまでの中に重要な伏線がいくつも隠されていたんですね。とはいえ、凡百のミステリーみたいなどんでん返し的な虚仮威しではありません。深く人間性に根ざしたインプレッション。それを魂の震えと称してもかまいません。――とはいえ最後の50ページだけで星5つというわけにはいかず、残念ながら1つ減。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.2:
(5pt)

もし無実の罪を着せられたら…

入院中の4人の幼い子どもたちの点滴にインスリンが混入され、2人が殺された。逮捕されたのは、生き残った女児の母親。はたして、弁護士の伊豆原は容疑者の疑惑を晴らすことができるのか…。空気の読めない容疑者の野々花。母を疑い裁判の協力を固辞する長女の由惟。弁護活動に水を差す弁護士の桝田。それから由惟の職場のあいつら(俺は許さんぞ!)と、イライラ要素満載です。紗奈ちゃんがいなかったら爆発しているところです。本当に雫井先生はやきもきさせるのが上手い!最後に真相が明かされ、多少は溜飲が下がるが…なんか悲しい…。もし自分が無実の罪を着せられたら伊豆原のような弁護士に出会いたい。シリーズ化希望。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944
No.1:
(5pt)

ページターナー

東野圭吾さん、百田尚樹さんの小説はいつも一気読み必至なのですが、本書を読んで雫井さんもそうだったなと思い出しました。
それは十数年前、なんとなく書店で手にとったよく知らない作家さんの『火の粉』という物語をめくる手が止まらないどころか、物語の先を知りたい気持ちが強すぎてめくったと同時に左ページに目が移るのを自制しないといけなかった懐かしき経験。しばらくの間バウムクーヘンが苦手になったことも懐かしい。
本書に関してはネタバレを控えて多くは書きませんし、法曹界的に甘すぎるんだろうな、という描写はままありますが、読後感もよく夏の一冊にはおすすめです。
霧をはらうAmazon書評・レビュー:霧をはらうより
4344037944

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!