■スポンサードリンク
硝子の塔の殺人
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
硝子の塔の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全97件 81~97 5/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白いか、面白くないかと聞かれたら、「面白い」と答えます。理由は端的に言うと「ちょうど良い」から。 分かりやすい登場人物の名前、ちょうど良い話のテンポ、まあまあなメタミステリー感、絶妙なトリックのレベル、最後のどんでん返し。その全てが易しくなく、難しくもない、読者に受け入れられるちょうど良い塩梅です。 強いて言えば、この作品の肝は「メタミステリー」にありますが、「メタ」はあくまで「メタ」だと思います。「メタミステリー」だからこそできる設定にかなり依存したトリックは、本格ミステリーでは使えません。 新本格派を名乗るのであれば、この作品は絶賛のものではないでしょう。本格ミステリーであれば、設定は設定の域を超えず、設定を活かした中身で勝負すべきなはずです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まさに突っ込みどころ満載&読む楽しさに溢れる痛快作。傑作ミステリーと単純に呼ぶのはどうかと思うけれど綺羅星のごとき圧倒的傑作ミステリーに対するリスペクトに同感し感慨に浸るという愉しみが得られることは間違いない。読んでて嫌にならない気持ちの良い作品であることも素晴らしい! 昨今の嫌ミスとか、それは意外性じゃなくてただの駄作としか呼べない多数のと比べればなんと美しいことか。 その意味では新時代の新・新本格なのでしょう。パチパチパチ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは面白いと面白います。はっきり言って傑作でしょう。なぜならば構成と伏線がよくて結末が面白いですから。作者のミステリーへの、とくに、綾辻作品への思いが伝わりますよね。綾辻行人が好きな人は読みましょう。そして、批判しましょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
紹介帯が誇大賞賛で残念。そこまで期待しなければ、割と面白い作品なのではないだろうか。 ストーリーはだらだらせずテンポがいいので読みやすい。 キャラは数は多いが濃度は低い。メインの2、3人の性格や過去が描かれているだけ。なのであまり思い入れができない。 トリックは簡単なような難しいような。作中にもあるように過去の名作を模した手法なので簡単と言えば簡単だが、踊る人形などオリジナルを知らない読者だと分かりにくくて難しい。 話の展開は二転三転型。三転目になるとラノベの雰囲気になってきて少し残念。エピローグは悪くは無いが、筆力のある書き手だともっと余韻が残るシーンになるんだろうなと感じた。 総じて、そこまで悪くは無い作品。また読んでもいいかなと上から目線にさせてくれるミステリだった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
先人のみなさまがおっしゃるとおりひじょうに「好き嫌い」「嗜好」が分かれる作品かと思います。新本格派の弱点としてありとあらゆる偶然をこれでもか!と積み重ねてしまい、登場人物も不自然で感情移入ができにくいという点では「王道」です。 ミステリーのストーリーを書くのはそれこそ野暮で無粋でしょうからそこには触れませんが、ひじょうにフェアな作品だと思います。すべて記述されている決め事で進行していきますし、複数回の大ドンデン返しについてもけして「そうは書いていなかったからいいでしょう?」ではなく「伏線とヒントはめじろ押しですよね。」という見かけは変化球に見えますが、実は直球勝負でした。いろいろな意味で「交錯」していきますので読み逃しなきようご注意ください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すごく久しぶりにミステリ小説を読んだけど、一気に読めました。読者への挑戦は全く駄目だっけど、昔読んだミステリ小説を思い出しながら、歴史を一つ一つ噛み締めて読めました。意図する所ではないのかもしれ無いけど、ある種のノスタルジーに浸れながら読める作品でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
生命科学とミステリーとヒトの思考の絡みが美しく、バイオロジーとミステリー好きは鳥肌を立てずにはいられない。 人はどこかでセーブをしながら社会に生きていくが、それを外した思考と生き方をする人物に恐怖もありながら嫉妬を覚えた | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ネットでコロナ情報を探していて、知念先生を知りました。大雨とマンボウでお出かけできないので一気読みしました、、面白かったです | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一日で読了。 個性的な登場人物たちと「自称」名探偵がクローズド・サークルで連続殺人劇に巻き込まれるという、この40年お馴染みの新本格ミステリを踏襲した物語設定。 もはや出尽くした感のある本格ミステリの手法だが、あえて過去の手法を取り扱いながらも洗練された入れ子構造に仕立て上げたところが素晴らしい。 物語の途中でたびたび偉大なるミステリの歴史が数多の名作とともに語られるのが、なんとも心憎い。 知念氏と私は共通点が多い。同年代で、同じ内科医で、ミステリフリークである。今作中で言及された名作の9割は私も既読であり、普段ミステリ談義をする相手がない身としては今回の読書体験が身悶えするほど嬉しく感じた。後期クイーン的問題の解決論など垂涎のネタであるし、ダネイとリーの歴史的茶番ネタは昔それにワクワクした記憶が呼び覚まされた。 ただ、今作はミステリマニア向けのいわばパスティーシュなので、知念氏の従来作品ほどには一般的な高評価は得ないのではないだろうか?直近で読んだ「兇人邸の殺人(今村昌弘)」や「invert 城塚翡翠倒叙集(相沢沙呼)」の方がミステリランキングとしては上に行く気がする。 (ネタバレ含む) 多くの名作が引用された本作ではあるが、構造的に相似形となるM.Y.作「〇〇の〇女」はさすがに言及されなかった。M.Y.の他作品については重要な場所で引用されていたので意識しなかったはずはないのだが、あの作品に言及したら顛末が読めてしまうしなぁ…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
島田荘司や綾辻行人をリアルタイムで 新刊が出る度に読んでいた者としては それに憧れて作家になった人が書く オマージュ的な作品には感慨深いものが 有ります。 作中の探偵の名前は 「ブルームーン探偵社」から取ったのかな とか妄想しながら読むのも色々楽しい。 推理小説のテーマパークとは言い得て妙。 あまり新本格の作者達を褒めていると なんだかくすぐったい感じもします。 やり過ぎると嫌味かも。 島田荘司の帯の惹句も 「これ以上私達を玩具にしないでね」 とも読めます。 ストーリー展開は私の期待していたものと 違いましたが。 (私自身は最後に全員が再登場して、 ほら君。騙された!みたいなのが好き) 【個人の感想です】 作中で本筋とは関係ありませんが ブルーレイディスクが Blue-rayと表記されており作者に意図を お尋ねしたのですがお忙しいのか 回答はありませんでした。 【Blu-rayが正しい商品名のはず】 「今年は館祭りだ!」と 誰かが言ってましたが、まさにそんな感じ。 初出がAppleのeBookと知って 「時代は変わったな」と思いました。 こんな面白い本。読まなきゃ勿体ない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まあ、のっけから登場人物たちによってミステリ作品の蘊蓄が機関銃のように披露されます。一部の(いやかなりのかな?)読者はまず面食らってしまいます。事件はまず主人公である一条遊馬による完全犯罪を目論んだ密室殺人から始まるのですが、その後遊馬の預り知らないところで次々に密室殺人が起ります。これにミステリ中毒の自称"名探偵"碧月夜が挑むというのが流れなのですが、物語は一転、二転を繰り返します。 この作品、自身が本格そして傑作ミステリでありながら、本格ミステリ、なかんずく密室殺人ものをカリカチュアライズしたパロディとしての側面も持っています。こういった方面にあまり関心のない方にとっては途中でいやになってしまう可能性もあるのですが、少しでも関心のある方々にとっては思わずニヤリとしてしまう場面の連続です。そしてそういう面とは離れて、最後のどんでん返しは(多少無理があるにせよ)見事な密室の謎解きになっています。ところが、この謎解き自体が一部の本格ミステリのパロディともとれる性格のもので、つまりグルグルと絡み合いながら物語が進行していく訳です。一部のミステリファンにはたまらない一冊なのではないでしょうか(ただしユーモアを解することが条件ですが...)。ミステリファンなら是非手に取っていただきたい一冊です。 ところで蛇足なのですが、この本の奥付には8月10日初版発行となっています。この書評を書いているのは11日なのですが、すでにかなりの方々が書評を寄せられています。実際わたしも新聞の広告で評判を見て購入したのですから、その前に出版されていなければおかしいです。こうした出版界の裏事情もミステリといえばミステリですね(笑)。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み始めたプロローグあたりからなんとなく硝子の塔の人物になった気持ちで読み進めて行けます。自分だったら人がこれは毒と言って信じるだろうか。そんなことを考えてながら読みました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
犯人視点のありきたりな小説かと思いきや予想を裏切り続けてくれる傑作。 真犯人に対して徐々に違和感とヘイトが溜まっていき最後にネタばらしする流れは見事。 主人公に共感していれば間違いない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
冒頭部分を読んだ時、これはよくある叙述トリックかな、と思ったのだが外れた。 青くさいミステリマニア同士の会話と、既視感のある展開が、「この小説、本当に大丈夫なのかな?」と不安にさせるが、それも全て作者の計算のうち。だいたい新本格の始祖である『十角館の殺人』だって、最初読んだときはその印象が強かったんだから。ミステリに詳しい人ほど楽しめると思う。 島田荘司の唱える本格の黄金律循環コードを弾きながら、その上に前衛ジャズのインプロビゼーションを繰り広げた印象。新本格版『虚無への供物』を狙っていて、意図と意気込みは買えるのだが、流石にプロットに無理があって、技術が追いついていない感じを受けた。 帯の推薦者が書いているように、この作品は確かに新本格の「到達点」であり、同時に「墓碑銘」でもあるかと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
な作品だと思う。 ネタバレになるので詳しく書かないが、本格ミステリ?→メタミステリ→本格ミステリとアクロバットな作品を読んだという感じ。 クローズドサークルものとしては確かに新しい試みではある。探偵がやたらとミステリマニアだったり、推理からすぐ脱線するのが気になったがそれすらも伏線なのには恐れ入る。 ただし万人に支持される内容ではない。評価は割れるだろう。あと国内や海外のミステリーをある程度読破してないと面白さは半減するかもしれない。 門前典之の屍の命題がお気に入りの私にはいまいちな部分もあったが、ここまで複雑なプロットを考えて小説にする力業に尊敬の気持ちを込めて星四つとする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリマニアの男が作った館、という設定だけあって、過去のミステリをリスペクトした作品になっていて、タイトルも安直に硝子館の殺人としそうな所を、あえて変えてくるところに好感が持てます。 いつか、知念先生の人気シリーズ、天久鷹央ともコラボして欲しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
古今東西のミステリの来歴をヒロイン?に語らせながら、倒叙法、入れ子構造、メタ構造の視点を提示し現実とフィクションを錯覚させながらのどんでん返しで、DNAの螺旋二重構造によるクライマックス。 ハッピーエンドかどうかはひとそれぞれだけど読後感爽やかというなんとも不思議なミステリでした。 しかし5時間で一気呵成に読み上げました。 面白かった! このシリーズ読みたい。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!