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硝子の塔の殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
硝子の塔の殺人
硝子の塔の殺人 (実業之日本社文庫)

硝子の塔の殺人の評価: 3.60/5点 レビュー 191件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全102件 81~100 5/6ページ
No.22:
(5pt)

最近では

本格が再度流行り出し出してから大体読んでます、本作者作品も全て読みましたがかなり面白かった。

久しぶりに一気読みでした。

やっぱりクローズドサークル系が良い。
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No.21:
(5pt)

"国内ミステリの最高峰は「占星術殺人事件」であり、海外ミステリの最高峰は「三つの棺」である" (私見) 。

まず、P11の7行目から17行目に激しく同意する。また、P37の10行目から15行目にけたたましく同意する。ああ、あの、新本格ムーブメントが現れた当時の、罵倒と称賛とガン無視と解放感をぐちゃぐちゃにこねくり回したような祝祭感は、ほとんど同時期に、突如として現れた冒険小説/ハードボイルド小説の一大ムーブメントと共に、永遠に忘れられない、二度と体験できないであろう、目くるめくワンダーメモリーとなっている。
さて、本作は、読んで分かる通り、ミステリ小説ではなく、ミステリ礼賛のための、ミステリ愛好家向けの、ミステリ絶賛賞賛小説となっている。ゆえに、ある意味、トリックなどどうでもよく、読んで楽しければ良い類の小説であり、本作は、それにものの見事に成功している。それは、碧月夜の姿に明らかである。本作に描かれている彼女の姿こそ、ミステリ愛好家の体現すべき姿であり、また、本作で描出されているような、間違っても巻き込まれて死んではいけないが、死ぬほど羨ましい体験を味わってこそ、真正のミステリ愛好家であり、純正のミステリマニアである、と作者さんは声を大にして仰っている。それが本作の肝である。
また、本作は、いうまでもなく、既存のミステリのつぎはぎである。もともと、現代のミステリ界において、新たなトリックなど生み出しようがないわけだから、現代のあらゆるミステリ作品が古典ミステリのある種の模倣であるが、それでも、他作品においては模倣を感じさせないような努力がなされているのに対して、本作においては、むしろ、元ネタを分かりやすく散りばめることによって、限定されたミステリマニアを喜ばせる構造にしている。本作を読み終わって、おそらく、読み手の5割が激怒し、4割が失望し、残り1割が喝采したと思われるが、もともとそういう意図で書かれた作品であるので、作者さんとしては、してやったりというところだろう。
最後に、本作で語られているミステリ談議については、ほとんど同意見であるが、唯一、クリスティでは、ポアロ物が圧倒的に良く、マープル物は今一つと思うのだが、どうだろう。勿論、クリスティの最高傑作は「そして誰もいなくなった」であるが。
蛇足。本作の続編だけはやめてほしい。なぜなら、名犯人と疑似探偵に好感が持てないから。
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No.20:
(4pt)

新本格ここに完結

ミステリ中毒の男が建てた、奇怪な硝子細工の塔で起こる連続殺人事件。しかも、どれも不可能めいた密室殺人だというのだから面白くないわけがない。犯人?の回想から始まる物語は倒叙を予感させるが、しっかりと本格探偵小説のやり方で進行していく。すなわち、殺人が起き、検屍があり、登場人物たちが次々に疑われるという一連が、作者の膨大なミステリの知識で執拗に肉付けされながら進んでいくのだ。
 現実では到底実現不可能な大建築のなかで殺人が起き、結末に驚愕不可避の大トリックが炸裂する、その一連の流れがきわめてフェアプレイでしかも読者にこれでもかと挑戦してくる、というのが新本格の面白いところだが、この『硝子の塔』もそれを新本格派の重鎮である綾辻ばりにやってのける。帯の売り文句は決して大げさではない。これまでの島田以来の新本格派の作品がこの一冊のためにあったのではないかとさえ思える気魄を持っている。まさに僕はこの硝子細工の大伽藍で起こる殺人事件に新本格派の完結を見たように思える。
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No.19:
(4pt)

ミステリー談義も楽しい

クローズドサークルものの本格ミステリーですが、冒頭は倒叙ミステリー風で始まる。
この組み合わせはあまり相性が良くないのではと思いましたが、読み進めていくとしっかりとした犯人捜しのミステリーとなります。
物語の設定はもとより、密室、暗号、ダイイングメッセージ等とにかく本格ミステリーの要素がてんこ盛りです。更には「あれ」も2回も登場し、ボリュームもサービスも満点のミステリーでした。
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No.18:
(4pt)

「メタミステリー」は「メタ」であって、「本格」にはなれない

面白いか、面白くないかと聞かれたら、「面白い」と答えます。理由は端的に言うと「ちょうど良い」から。
分かりやすい登場人物の名前、ちょうど良い話のテンポ、まあまあなメタミステリー感、絶妙なトリックのレベル、最後のどんでん返し。その全てが易しくなく、難しくもない、読者に受け入れられるちょうど良い塩梅です。

強いて言えば、この作品の肝は「メタミステリー」にありますが、「メタ」はあくまで「メタ」だと思います。「メタミステリー」だからこそできる設定にかなり依存したトリックは、本格ミステリーでは使えません。

新本格派を名乗るのであれば、この作品は絶賛のものではないでしょう。本格ミステリーであれば、設定は設定の域を超えず、設定を活かした中身で勝負すべきなはずです。
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No.17:
(5pt)

安心感のある作者さん

ここ数ヶ月で著作を読み漁っている作者さんです。
ミステリは読むけど造詣が深いわけでもなく本格とか本格じゃないとかはさっぱりわからないのですが、
この作者さんの作風はとても好きです。
ミステリで好きといえるほど読んだのはクリスティくらいですが、どこか通じる安心感のようなものが
あります。
作中に出て来る書名をみて他の本を読みたくなるのも、クリスティみたいですね。
(クリスティのおかげで「ゼンダ城の虜」や「テニスン詩集」を読んだクチです)
ネタバレしないように、感想としては、面白かった、とだけ・・・。
ただ、Kindle本で読みましたが、何種類かあるというカバーを見れないのはちょっと残念でした。
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No.16:
(5pt)

新本格ってそんなに昔だったんだー とあらためて認識・感慨に浸る

まさに突っ込みどころ満載&読む楽しさに溢れる痛快作。傑作ミステリーと単純に呼ぶのはどうかと思うけれど綺羅星のごとき圧倒的傑作ミステリーに対するリスペクトに同感し感慨に浸るという愉しみが得られることは間違いない。読んでて嫌にならない気持ちの良い作品であることも素晴らしい!
昨今の嫌ミスとか、それは意外性じゃなくてただの駄作としか呼べない多数のと比べればなんと美しいことか。
その意味では新時代の新・新本格なのでしょう。パチパチパチ。
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No.15:
(5pt)

愛をこめて花束を

これは面白いと面白います。はっきり言って傑作でしょう。なぜならば構成と伏線がよくて結末が面白いですから。作者のミステリーへの、とくに、綾辻作品への思いが伝わりますよね。綾辻行人が好きな人は読みましょう。そして、批判しましょう。
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No.14:
(4pt)

帯が誇大。中身は面白い。

紹介帯が誇大賞賛で残念。そこまで期待しなければ、割と面白い作品なのではないだろうか。
ストーリーはだらだらせずテンポがいいので読みやすい。
キャラは数は多いが濃度は低い。メインの2、3人の性格や過去が描かれているだけ。なのであまり思い入れができない。
トリックは簡単なような難しいような。作中にもあるように過去の名作を模した手法なので簡単と言えば簡単だが、踊る人形などオリジナルを知らない読者だと分かりにくくて難しい。
話の展開は二転三転型。三転目になるとラノベの雰囲気になってきて少し残念。エピローグは悪くは無いが、筆力のある書き手だともっと余韻が残るシーンになるんだろうなと感じた。
総じて、そこまで悪くは無い作品。また読んでもいいかなと上から目線にさせてくれるミステリだった。
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No.13:
(4pt)

個人的には「ど真ん中のストライク」です

先人のみなさまがおっしゃるとおりひじょうに「好き嫌い」「嗜好」が分かれる作品かと思います。新本格派の弱点としてありとあらゆる偶然をこれでもか!と積み重ねてしまい、登場人物も不自然で感情移入ができにくいという点では「王道」です。

ミステリーのストーリーを書くのはそれこそ野暮で無粋でしょうからそこには触れませんが、ひじょうにフェアな作品だと思います。すべて記述されている決め事で進行していきますし、複数回の大ドンデン返しについてもけして「そうは書いていなかったからいいでしょう?」ではなく「伏線とヒントはめじろ押しですよね。」という見かけは変化球に見えますが、実は直球勝負でした。いろいろな意味で「交錯」していきますので読み逃しなきようご注意ください。
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No.12:
(5pt)

懐かしさを感じながら、一気に読めた

すごく久しぶりにミステリ小説を読んだけど、一気に読めました。読者への挑戦は全く駄目だっけど、昔読んだミステリ小説を思い出しながら、歴史を一つ一つ噛み締めて読めました。意図する所ではないのかもしれ無いけど、ある種のノスタルジーに浸れながら読める作品でした。
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No.11:
(5pt)

狂気的な美しさ

生命科学とミステリーとヒトの思考の絡みが美しく、バイオロジーとミステリー好きは鳥肌を立てずにはいられない。
人はどこかでセーブをしながら社会に生きていくが、それを外した思考と生き方をする人物に恐怖もありながら嫉妬を覚えた
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No.10:
(5pt)

一気に読みました

ネットでコロナ情報を探していて、知念先生を知りました。大雨とマンボウでお出かけできないので一気読みしました、、面白かったです
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No.9:
(5pt)

マニア心をくすぐる素晴らしいパスティーシュ

一日で読了。
個性的な登場人物たちと「自称」名探偵がクローズド・サークルで連続殺人劇に巻き込まれるという、この40年お馴染みの新本格ミステリを踏襲した物語設定。
もはや出尽くした感のある本格ミステリの手法だが、あえて過去の手法を取り扱いながらも洗練された入れ子構造に仕立て上げたところが素晴らしい。
物語の途中でたびたび偉大なるミステリの歴史が数多の名作とともに語られるのが、なんとも心憎い。

知念氏と私は共通点が多い。同年代で、同じ内科医で、ミステリフリークである。今作中で言及された名作の9割は私も既読であり、普段ミステリ談義をする相手がない身としては今回の読書体験が身悶えするほど嬉しく感じた。後期クイーン的問題の解決論など垂涎のネタであるし、ダネイとリーの歴史的茶番ネタは昔それにワクワクした記憶が呼び覚まされた。
ただ、今作はミステリマニア向けのいわばパスティーシュなので、知念氏の従来作品ほどには一般的な高評価は得ないのではないだろうか?直近で読んだ「兇人邸の殺人(今村昌弘)」や「invert 城塚翡翠倒叙集(相沢沙呼)」の方がミステリランキングとしては上に行く気がする。

(ネタバレ含む)
多くの名作が引用された本作ではあるが、構造的に相似形となるM.Y.作「〇〇の〇女」はさすがに言及されなかった。M.Y.の他作品については重要な場所で引用されていたので意識しなかったはずはないのだが、あの作品に言及したら顛末が読めてしまうしなぁ…。
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No.8:
(5pt)

面白い!読まなきゃ勿体ない

島田荘司や綾辻行人をリアルタイムで
新刊が出る度に読んでいた者としては
それに憧れて作家になった人が書く
オマージュ的な作品には感慨深いものが
有ります。

作中の探偵の名前は
「ブルームーン探偵社」から取ったのかな
とか妄想しながら読むのも色々楽しい。
推理小説のテーマパークとは言い得て妙。

あまり新本格の作者達を褒めていると
なんだかくすぐったい感じもします。
やり過ぎると嫌味かも。

島田荘司の帯の惹句も
「これ以上私達を玩具にしないでね」
とも読めます。

ストーリー展開は私の期待していたものと
違いましたが。
(私自身は最後に全員が再登場して、
ほら君。騙された!みたいなのが好き)
【個人の感想です】

作中で本筋とは関係ありませんが
ブルーレイディスクが
Blue-rayと表記されており作者に意図を
お尋ねしたのですがお忙しいのか
回答はありませんでした。
【Blu-rayが正しい商品名のはず】

「今年は館祭りだ!」と
誰かが言ってましたが、まさにそんな感じ。

初出がAppleのeBookと知って
「時代は変わったな」と思いました。

こんな面白い本。読まなきゃ勿体ない。
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No.7:
(5pt)

ミステリ中毒必読の書

まあ、のっけから登場人物たちによってミステリ作品の蘊蓄が機関銃のように披露されます。一部の(いやかなりのかな?)読者はまず面食らってしまいます。事件はまず主人公である一条遊馬による完全犯罪を目論んだ密室殺人から始まるのですが、その後遊馬の預り知らないところで次々に密室殺人が起ります。これにミステリ中毒の自称"名探偵"碧月夜が挑むというのが流れなのですが、物語は一転、二転を繰り返します。

 この作品、自身が本格そして傑作ミステリでありながら、本格ミステリ、なかんずく密室殺人ものをカリカチュアライズしたパロディとしての側面も持っています。こういった方面にあまり関心のない方にとっては途中でいやになってしまう可能性もあるのですが、少しでも関心のある方々にとっては思わずニヤリとしてしまう場面の連続です。そしてそういう面とは離れて、最後のどんでん返しは(多少無理があるにせよ)見事な密室の謎解きになっています。ところが、この謎解き自体が一部の本格ミステリのパロディともとれる性格のもので、つまりグルグルと絡み合いながら物語が進行していく訳です。一部のミステリファンにはたまらない一冊なのではないでしょうか(ただしユーモアを解することが条件ですが...)。ミステリファンなら是非手に取っていただきたい一冊です。

 ところで蛇足なのですが、この本の奥付には8月10日初版発行となっています。この書評を書いているのは11日なのですが、すでにかなりの方々が書評を寄せられています。実際わたしも新聞の広告で評判を見て購入したのですから、その前に出版されていなければおかしいです。こうした出版界の裏事情もミステリといえばミステリですね(笑)。
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No.6:
(5pt)

一度読んで終わりじゃなくて何回も読みたい

読み始めたプロローグあたりからなんとなく硝子の塔の人物になった気持ちで読み進めて行けます。自分だったら人がこれは毒と言って信じるだろうか。そんなことを考えてながら読みました。
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No.5:
(5pt)

素晴らしい爽快感

犯人視点のありきたりな小説かと思いきや予想を裏切り続けてくれる傑作。
真犯人に対して徐々に違和感とヘイトが溜まっていき最後にネタばらしする流れは見事。
主人公に共感していれば間違いない。
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No.4:
(4pt)

新本格の「到達点」であり、同時に「墓碑銘」

冒頭部分を読んだ時、これはよくある叙述トリックかな、と思ったのだが外れた。
青くさいミステリマニア同士の会話と、既視感のある展開が、「この小説、本当に大丈夫なのかな?」と不安にさせるが、それも全て作者の計算のうち。だいたい新本格の始祖である『十角館の殺人』だって、最初読んだときはその印象が強かったんだから。ミステリに詳しい人ほど楽しめると思う。

島田荘司の唱える本格の黄金律循環コードを弾きながら、その上に前衛ジャズのインプロビゼーションを繰り広げた印象。新本格版『虚無への供物』を狙っていて、意図と意気込みは買えるのだが、流石にプロットに無理があって、技術が追いついていない感じを受けた。

帯の推薦者が書いているように、この作品は確かに新本格の「到達点」であり、同時に「墓碑銘」でもあるかと思う。
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No.3:
(4pt)

空中三回転ひねり

な作品だと思う。

ネタバレになるので詳しく書かないが、本格ミステリ?→メタミステリ→本格ミステリとアクロバットな作品を読んだという感じ。

クローズドサークルものとしては確かに新しい試みではある。探偵がやたらとミステリマニアだったり、推理からすぐ脱線するのが気になったがそれすらも伏線なのには恐れ入る。

ただし万人に支持される内容ではない。評価は割れるだろう。あと国内や海外のミステリーをある程度読破してないと面白さは半減するかもしれない。

門前典之の屍の命題がお気に入りの私にはいまいちな部分もあったが、ここまで複雑なプロットを考えて小説にする力業に尊敬の気持ちを込めて星四つとする。
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